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  • みんなの評価 5つ星のうち 4.5 13件
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  • カテゴリ:一般
  • 発売日:2011/08/05
  • 出版社: 松籟社
  • サイズ:20cm/305p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:978-4-87984-260-2

紙の本

ペインティッド・バード (東欧の想像力)

著者 イェジー・コシンスキ (著),西 成彦 (訳)

第二次大戦下、親元から疎開させられた6歳の男の子が、東欧の僻地をさまよう。ユダヤ人あるいはジプシーと見なされた少年が、その身で受け、またその目で見た、苛酷な暴力、非情な虐...

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ペインティッド・バード (東欧の想像力)

税込 2,090 19pt

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商品説明

第二次大戦下、親元から疎開させられた6歳の男の子が、東欧の僻地をさまよう。ユダヤ人あるいはジプシーと見なされた少年が、その身で受け、またその目で見た、苛酷な暴力、非情な虐待、グロテスクな性的倒錯の数々—。【「BOOK」データベースの商品解説】

第二次大戦下、親元から疎開させられた6歳の男の子が、東欧の僻地をさまよう。ユダヤ人あるいはジプシーと見なされた少年が、その身で受け、またその目で見た、グロテスクな現実の数々…。角川書店刊「異端の鳥」の新訳。【「TRC MARC」の商品解説】

第二次大戦下、親元から疎開させられた6歳の男の子が、東欧の僻地をさまよう。ユダヤ人あるいはジプシーと見なされた少年が、その身で受け、またその目で見た、苛酷な暴力、非情な虐待、グロテスクな性的倒錯の数々……危うさに満ちた、ホロコースト小説。
旧邦題『異端の鳥』(角川書店)の新訳版。
【商品解説】

著者紹介

イェジー・コシンスキ

略歴
1933年、ポーランドの工業都市ウッチに生まれる。ロシア系亡命ユダヤ人の両親をもち、ユゼフ・ニコデム・レヴィンコップと名づけられたが、第二次大戦勃発後イェジー・コシンスキを名乗り、またカトリックの洗礼を受けることで、ナチスの迫害を逃れる。ウッチ大学卒業後、ワルシャワのポーランド科学アカデミーの研究員となるも、1957年、アメリカに亡命した。コロンビア大学で学びつつ、ジョゼフ・ノヴァク名義で2冊のノンフィクションを発表。1965年、『ペインティッド・バード』を刊行し、センセーションを巻き起こす。同書は発表当初からバッシングにさらされ、近年ではゴーストライター疑惑や盗作疑惑がもちあがり、また主人公の少年がたどった経験と作家の伝記的事実との相違など、大いに物議をかもしつつ、現在に至るまでロングセラーとなっている。小説作品としてほかに『異郷』(原題Steps、1968、全米図書賞受賞)、『庭師 ただそこにいるだけの人』(原題Being There、1971)など。合衆国PENクラブ会長を務めるなどの名声の陰で、シャロン・テート事件とのかかわりやCIAとの接触疑惑など、毀誉褒貶の振幅が大きかっ…

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みんなのレビュー13件

みんなの評価4.5

評価内訳

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  • 星 1 (0件)

紙の本

陰惨な滑稽さ

2011/11/14 23:01

14人中、14人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:king - この投稿者のレビュー一覧を見る

松籟社の<東欧の想像力>第七弾は、以前コジンスキー『異端の鳥』として刊行されていたものの新訳で、ポーランド生まれの亡命作家がアメリカ在住時に英語で書いたデビュー作。1965年に発表され、いまもってベストセラーとしてその地位を保っているとのこと。発表とともに、親ソ的なプロパガンダとも、反「東欧」キャンペーンの急先鋒ともみなされ、東西冷戦のさなかきわめて微妙なポジションにあった。自伝的作品も呼ばれるけれど、作者は本作をフィクションだと強調している。

舞台は、ホロコーストの影が忍び寄る第二次世界大戦下の東欧。物語は「東欧の大都市」から遠い田舎に六歳の少年が両親から離れて疎開するところから始まる。戦争の混乱のなかで連絡は途絶え、預け先の里親がすぐに死んでしまったことから、少年は身寄りなく村々をさまよい歩くことになった。しかも、白い肌ブロンドの髪、瞳は青か灰色のまわりの人々のなかで、少年はオリーブ色の肌に黒髪黒目だったため、「ジプシーかユダヤ人の浮浪者と見なされた」。

ドイツの影響下で、ジプシーやユダヤ人をかくまうことはハイリスクなことだ。一帯の村々に住む人々は、「好きでそうなったわけではないにしても、無知で残忍」だという。

「農民たちはわずかな収穫の大部分を、かたやドイツの正規軍、かたやパルチザン部隊に供出しなければならなかった。もしそれを拒否しようものなら制裁を受け、村を廃墟に変えられても文句は言えなかった。」10-11P

タイトルの「Painted Bird」というのは作中のエピソードから採られている。ある鳥の群れのなかから一匹を捕まえ、ペンキを塗りたくって群れに戻すと、群れの鳥たちは戻ってきた鳥を仲間とは見なさず、一方的に攻撃して殺してしまう。この「ペンキまみれの鳥」こそ、白い肌の人々のなかに紛れ込んだオリーブ色の肌の少年をしめす象徴的なタイトルでもある。

以上のことからも容易に推測できるように、東欧の村への少年の闖入は、まるで水にナトリウムをぶち込んだかのような劇的な反応を巻き起こす。少年は当然まともに扱われるわけがなく、かろうじて見つけた居候先で虐待まがいの暴力をふるわれるばかりか、彼という異分子が入り込むことで、村のなかでの緊張が高まり、暴力の嵐が吹き荒れて破滅を迎えるという展開がしばしば起こる。住民同士の喧嘩だけにとどまらず、人は刺され、撃たれ、建物は爆発炎上し、毎回のように村々には大きな傷を残して少年はさまよい続ける。この過剰とも言える展開はスラップスティックコメディのようでさえある。

どこへいっても異物として攻撃、排除される「ペンキまみれの鳥」たる少年の彷徨を描くなかで、人々のなかにある暴力のありようを、さまざまな形で描き出そうとしているのが本作だといえるだろう。

彼が鳥になぞらえられているほかにも、動物のイメージがしきりに出てくる。少年がどれほど自分はユダヤ人やジプシーでないといっても通じず、信用されず、さまざまな絶望の挙げ句に言葉を失うわけだけれど、これは彼のいる状況ではもはや言葉が用をなさなくなったことをも示している。さらに、ナチスドイツ影響下の人々の恐怖、欲望、暴力が前面に露呈したさまを、獣たちの熾烈な生存競争になぞらえているのかも知れない。これは、ただ単にある村の人々を獣のようだと難じているのではなく、戦争と虐殺の危機が迫るなかでは人は容易にこういう行動へと至るのだ、という冷徹な認識を示しているのだろう。

ポーランドと名指ししてはいないものの、現地の人々にいい顔をされなかったのは無理もない。


じつは本書は以前の青木日出夫訳『異端の鳥』とは底本が異なり、コシンスキが作品発表後の出来事を書いているやや長い「後記」が収録されている。

冒頭にも述べたけれど、「後記」によれば、本書が評判になると、本国ではこれをポーランドを悪し様に描いた作品として発禁になり、後半でソ連に救われる描写から親ソ的な作品としてアメリカでも非難されることにもなった。さらに、ポーランドに残してきた母親の周辺も騒がしくなっていき、当時の政治的空気のなかで、本作と作者周辺はきわめて微妙な状況に追い込まれていた。作者は複数だとか、ゴーストライター説だとか、CIAのエージェントだとかさまざまな非難が投げかけられ、コシンスキ自身の家に暴漢が侵入した事件も起こるほどだった。

作中の少年が投げ込まれた村でさまざま攻撃、排除にさらされたように、本書自体が母国からもアメリカからも、まるで「Painted Bird」のように攻撃にさらされた。ペンキまみれの鳥が集団の暴力性を浮き彫りにする様子を描いた小説そのものが、現実の人々の暴力性を露呈させているわけだ。さらに著者自身の亡命者、という属性もまた厚い「ペンキ」としてアメリカ社会のなかでの異質さを際だたせたのだろう。

「この小説が、主人公の少年と似通った役まわりを演じるようになったのは皮肉である。その土地の出身者なのによそ者になってしまうという役割、破壊的な力を行使でき、目の前を横切る者すべてに呪文をかけることができると信じられたジプシーとしての役割を、この小説は引き受けることになってしまった」285P

「ペンキまみれの鳥」のエピソードは、我々からすれば、ただペンキが塗られただけでそれが同類だとわからなくなる動物の間抜けさとして映るだろう。しかし、人間もまた、例えば民族が、宗教が、言語が、亡命者だとか、親ソだとか、反東欧だとか、『Painted Bird』作者だとか、そうしたもろもろのささいな「ペンキ」が塗られた程度で、同類を非難し、迫害し、排除し、殺す。何が動物と違うのか。日本でも朝鮮学校襲撃事件の在特会等が容易に想起されるように、この、人と動物が二重写しになった陰惨な滑稽さは、既にして私たちが生きている今、現状そのものでもある。本作は、人がこのどうしようもない滑稽さのうちにしか生きられないということを、皮肉にも虚実両面において証明してしまった。

東欧でホロコーストから逃れたサバイバーとして、母国から逃れた亡命者として、そして本作の作者としてさまざまな局面で境界線上の、異質な「ペンキまみれの鳥」として彼は生きていかざるを得なかった。作中の少年は失語に陥ったけれども、コシンスキは91年、自殺という結末を迎える。

戦争、暴力、民族、国家という、二十世紀の歴史における大きなテーマが凝縮して詰め込まれ、それがスラップスティックな、グロテスクな軽快さで描かれていること、そして母語でない言語で書かれた亡命者文学、あるいはホロコーストの危機を逃れたサバイバー文学でもあるという非常に多面的な要素があり、作者のその後もあわせてとても考えさせられる部分の多い小説だ。「現代文学」的テーマを総覧したような様子だけれど、これは二十世紀の<東欧>がいかに困難な場所だったか、ということを映し出しているからだ。

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紙の本

ホロコースト版「地獄の黙示録」

2012/03/14 18:43

6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:稲葉 芳明 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 1939年秋、ナチス・ドイツがポーランドに侵攻したのを機に、6歳の男の子が一人で東に疎開させられる。それから4年間、少年は何とか生きのびるべくたった一人で村から村へと彷徨するが、その間に彼が目撃した/体験した言語に絶する地獄絵図を、一人称で記したのが本書である。

 衝撃的な書だった。アゴタ・クリストフ『悪童日記』(1986年)を読んだときにも似た、横っ面を張り飛ばされるような強烈なショックを受けた。
 とにかく全篇暴力のオンパレードである。少年は、外見がジプシーに見えるというだけの理由で、偏見に満ちた村人から徹底的に冷笑、差別、迫害、虐待を受ける。殺されそうになる寸前に逃げ出し、次の村でどうにか雨露をしのぐ住処を見つけるものの、遅かれ早かれそこでも又迫害を受ける。暴力は、別に少年に対してだけ起きるのではない。寝起きしている村の中では、少年と無関係に生じる暴力、異常性愛、幼児虐待にしょっちゅう遭遇する。とそのうち、カルムイク人がある村を徹底的に蹂躙する事態に巻き込まれる。女性という女性は全て陵辱され、全村人が凄まじい暴力に晒され虐殺される――。少年が途中出会った人と、再び遭うことは無い。一度訪れた村を再訪することも無い。映画『地獄の黙示録』のように、少年は地獄巡りをしながら、旅を続けるだけである。
 本書はフィクションである。しかし、そんじょそこらのノンフィクションと比べ物にならぬほど凄惨な迫力に満ちている。恐らく著者の実体験/見聞がかなりの程度反映されているのだろうが、読みながら目を背けたくなうような残虐な場面の数々が、少年の目を通して淡々と、殆ど感傷を交えずに描かれているが故に、余計その凄惨さが際立つ。喉元に匕首を突きつけてくるようなこの恐怖感と生々しさは、只事では無い。本書「解題」で訳者の西氏は、「ホロコーストの現場に立ち会うということが、まさにポルノ映像につきあわされるのと同じ刺激に身をさらし、それをなんとか否認しようとする自制心とともに映像を前にするという事態に他ならない」と記しているが、直視したくない醜悪な現実を真正面から直視することこそ、ホロコースト認識には必要不可欠なのだと、この小説は静かに語りかけているようだ。
 1933年、ポーランドのユダヤ人家庭に生まれたコシンスキは、カトリックの洗礼を受けたことが幸いし、辛うじてゲットーやガス室送りを逃れたという。その後、24歳の時に渡米してアカデミックなキャリアを築きながら、32歳で英語で本書を書き下ろし、一大センセーションを巻き起こす(ベストセラーになって絶賛を浴びるものの、それと同じくらい強い批判罵声を浴びた経緯に関しては、コシンスキによるやや長めの「後記」で詳らかにされている)。
 フィクションの手法で描いたが故に、ノンフィクションの限界を超え、ホロコースト、ひいては全ての人間の内に潜む途方も無い残忍さに肉薄した、20世紀世界文学のマイルストーンの一つだと思う。

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2014/11/04 07:16

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2020/05/05 20:44

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2020/10/25 14:11

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2022/12/12 23:39

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