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- カテゴリ:一般
- 発行年月:2000.12
- 出版社: TOTO出版
- サイズ:26cm/245p
- 利用対象:一般
- ISBN:4-88706-192-7
紙の本
住宅という場所で
著者 原 広司 (ほか著),ギャラリー・間 (企画・編集),植田 実 (監修),内藤 広 (監修),中村 好文 (監修)
住宅という場所で宮脇檀が考えたことを端緒として、世紀の変わり目の住宅について語る、建築家11人の熱いメッセージ。2000年5〜7月に開催されたシンポジウムや連続レクチャー...
住宅という場所で
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商品説明
住宅という場所で宮脇檀が考えたことを端緒として、世紀の変わり目の住宅について語る、建築家11人の熱いメッセージ。2000年5〜7月に開催されたシンポジウムや連続レクチャーをまとめる。【「TRC MARC」の商品解説】
収録作品一覧
モダンリビングとは何だったのか | 原広司 ほか著 | 8-43 |
---|---|---|
戦後日本住宅概略史 | 植田実 著 | 44-71 |
住宅巡礼 | 中村好文 著 | 72-95 |
著者紹介
原 広司
- 略歴
- 〈原〉1936年神奈川県生まれ。東京大学名誉教授。70年よりアトリエ・ファイ建築研究所と共同で設計活動を行う。
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紙の本
建築に新しいパラダイムが求められる21世紀には,再び住宅という場所が建築の主戦場となる
2001/03/08 15:16
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投稿者:浅倉 与志雄 - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本は,生涯を通じて住宅に情熱を注いだ建築家・宮脇檀の,住宅作家としての活動を紹介した展覧会「宮脇檀の住宅−−テーブルのまわりで」(ギャラリー・間)とあわせて開催されたシンポジウム「モダンリビングとは何だったのか−−宮脇檀がいた時代」および「世紀の変わり目の住宅−−過去・現在・未来」を収録したものである。
今までの価値観が揺らぎ,建築にも新しいパラダイムが求められるなかで,今後住宅が建築の主戦場となり得るか,をテーマに植田実(編集者),内藤廣(建築家),中村好文(建築家)らが企画監修。シンポジウムでは,宮脇檀が住宅という場所で考えたことを端緒として,原広司,山本理顕,隈研吾,妹島和世など8人の実践で活躍する建築家を交え,議論を戦わしている。
「宮脇さんの家に住むのは快適かも知れないが,所詮(しょせん),それもフィクションである。生きていること自体,われわれはどういうフィクションに従って生きるのかを問いかけられているのだから。」と言い切る原広司。また,住宅という場所を徹底的に考えようとする意識より,むしろ距離をおいて冷静にみる建築家たちがいる。彼等にとって住宅は建築家としての通過点にすぎないのかもしれない。
その一方で,宮脇檀がそうであったように,人間や生活に興味と愛情を持ち,これからの家族を住まいで捉えようとする中村好文,木下庸子,渡辺真里たち。
それぞれの建築家により,住宅に対するスタンスの違いが鮮明で面白い。住宅にはいかに多様なアプローチがあるか,改めて認識できる。また,それぞれの建築家が独自の視点から20世紀を代表する国内外の住宅建築に解説を加えているので,雑誌や建築史の教科書ではわからない名建築の見方と表情を知ることもできる。
だが,宮脇檀の理念を次の世紀につなぐ道筋は,ここには示されていない。真に彼の情熱と生涯に共感する人にとっては,ややもの足りない感がいなめないかもしれない。
(C) ブックレビュー社 2000-2001