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- カテゴリ:一般
- 発行年月:2010.4
- 出版社: K&Bパブリッシャーズ
- サイズ:19cm/328p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-902800-15-9
紙の本
空をあおいで
著者 こだま 和文 (著)
大きな夜、小さな夜。雪の街のsonia。なまぬるいカスタード…。孤高のダブ・トランペッターによる日々の暮らしをめぐる言葉の調べ。家族の風景を描いた「スティルエコー」も収録...
空をあおいで
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商品説明
大きな夜、小さな夜。雪の街のsonia。なまぬるいカスタード…。孤高のダブ・トランペッターによる日々の暮らしをめぐる言葉の調べ。家族の風景を描いた「スティルエコー」も収録。【「TRC MARC」の商品解説】
収録作品一覧
暮らし | 9−53 | |
---|---|---|
音楽 | 55−93 | |
記憶 | 95−147 |
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書店員レビュー
少しでも正確な情報を...
ジュンク堂書店新宿店さん
少しでも正確な情報をと各メディアや識者の言をたどって右往左往し、やがて徐々に倦み疲れて、いよいよ明瞭になってくる津波被害の巨大さと、いまだ輪郭すら定まらぬ原発災害の不穏な影のあいだで、不安と焦燥と無力感とにこんぐらかったまま毎日をやり過ごしていたあれらの時期、音楽を聴きたくはあっても、あえて今身をゆだねたいと思えるような音楽はほとんど何も見つからなかった。
そんななか、わずかにミュートビートの一連の楽曲だけが、数少ない貴重な例外であり続けた。
『キエフの空』の沈痛なフレーズを頭の中で繰り返しながら、白々しいまでに淡く澄んだ春の陽の降りそそぐ空の向こうを、僕は意味もなくただ見つめていた。〈原発の下での日常〉─要はそれが我々の本来の姿だったのだ、気づかない、あるいは忘れたふりをしていただけで。
「難問を一気に解決できる道はな」く、とにかく「ひとつひとつやっていく」しかない、とこだまさんは言う。震災前に書かれた言葉だが、むしろ今この状況下でより一層の痛切さをもって響くのではないか。
その音楽同様、静かな佇まいのもとつづられる、日々の暮しの中の思索と問い。二度と戻らない今日へのはなむけ。井上