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- カテゴリ:幼児 一般
- 発売日:2016/11/15
- 出版社: ビーナイス
- サイズ:22×26cm/1冊(ページ付なし)
- 利用対象:幼児 一般
- ISBN:978-4-905389-38-5
- 国内送料無料
紙の本
くままでのおさらい 特装版
著者 井上 奈奈 (絵と文)
かつておんなのこだったわたしは、いまは、くま。くまであり、くじらであり、ひつじであり、しかであり、とりであり…。他者との距離に想いを馳せながら生み出した、子どもと一緒に読...
くままでのおさらい 特装版
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商品説明
かつておんなのこだったわたしは、いまは、くま。くまであり、くじらであり、ひつじであり、しかであり、とりであり…。他者との距離に想いを馳せながら生み出した、子どもと一緒に読みたい哲学絵本。ハンディ版も同時刊行。【「TRC MARC」の商品解説】
きみとわたしの さかいめは どこだろう?
綴じられているのは、祈りにも似た「やさしさ」が紡いだ物語。
話題の絵本『さいごのぞう』『ウラオモテヤマネコ』の作者が、
他者との距離に想いを馳せながら生み出した子どもと一緒に読みたい哲学絵本
美篶堂て製本の角背上製本の特装版と、ソフトカバーのハンディ版で同時刊行。
特装版は中野活版印刷店によるデジタル孔版印刷で、活版印刷のシリアルナンバー付き。
「ぱくぱくごっくん」の音韻が忘れられない。この本は世界を飲み込む不思議な魅力に満ちている。――今までに類を見ない“考える絵本”の登場である。 芦原伸(「SINRA」編集長)
くまになってみたいと思ったことはある?
ぼくはある。
ばりばりと骨をくだいてうまそうに魚を食べるんだ。
ふかふかのコケのベッドで大きないびきをかくんだ。
お気に入りの相手といつまでもじゃれあうんだ。
なにもおそれずに夜の森を歩くんだ。
孤独なんかどこ吹く風さ。
動物写真家 前川貴行 【商品解説】
著者紹介
井上 奈奈
- 略歴
- 画家・絵本作家。京都府舞鶴市生まれ、東京都在住。16歳の時に単身、アメリカへ留学、美術を学ぶ。武蔵野美術大学卒業。
作品は、女性や動物を題材とした物語性を感じる絵画を制作。国内外のギャラリーやアートフェアで発表を続ける。
代表作に「さいごのぞう」(キーステージ21・日本図書館協会選定)や「ウラオモテヤマネコ」(堀之内出版)がある。
雑誌や書籍の挿画、他、作家との対談やコラボレーションも多数。
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紙の本
生きる。食べる。そのことの距離感。
2017/03/17 02:46
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:青時雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る
井上奈奈さんの絵本。哲学絵本というふれ込みに尻込みしつつ読みました。
まず驚かされるのが本の細部にまで行き届いた美意識。円形に窪んだ中に銀の箔押しというシンプルながら深みのある布表紙。本文の活字も美しい。そしてかわいらしくも味わい深い版画。
その美しさはどこか悲しみと強靱さを感じさせます。というのも、主人公の女の子は皿に載った動物を食べると次々にその動物になってしまうのです。
私たちが生きるために食べるということは、食事までもがオートメーション化された現代ではあまり意識しませんが、やはり命をいただいているということなのだと気づかされます。
主人公はつかの間食べた動物になり、また次の皿を平らげます。繰り返すうちにとうとう熊になり恋人まで平らげて森に帰って行くのです。
私たちが生きるために食べることと命を頂いていることの距離はあまりに広がってしまいました。熊になった女の子のお腹には今まで食べた動物たちがいます。生きるということをここまで直截に、ここまで美しく描いていることに驚きました。
生きる上では他者の命との距離は案外近くて、生きるとはこういうことかと考えさせられる絵本です。この絵本の美しさを味わうためには、ぜひ特装版をおすすめします。