紙の本
大変ですけど
2018/02/27 10:53
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投稿者:MH - この投稿者のレビュー一覧を見る
分厚くて読むのはちょっと大変だけど、内容は深いです。
一読の価値あり。
紙の本
努力と言う言葉に潜む脅迫性について
2014/04/20 21:41
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:やびー - この投稿者のレビュー一覧を見る
タイトルから、新たなハウツー本か?と、書店で度々見掛ける事はあっても、偏見で手に取る事が無かった。
実際に本書を手に取れば解る様に、単なるハウツー本どころか、思想哲学に裏打ちされる理論で展開されており、新しい環境で生活を営む若い読者に向けての箴言となる一冊とも言える。
本書の構成として、新社員の立場。新入生等、主に10代後半から、20代前半の社会にでる読者を対象に想定している。
一般的に認知されている「努力」とは、目的達成に対する最善なプロセスとして認識されるだろう。
本書では、「努力」とは「考える」事を放棄した者を言う。本質的に問題に向かい合う事をしない時間の浪費は無駄だと言える。
その無駄を「努力」と位置付ける者が1番手に追えない。
その果てが、誰より早く出社し、残業するプロセス(行為)のみに甘んじており、問題の改善策を迫れば、さらに残業するに他は無く「私に死ねと言うのか!」と脅迫性を帯びる自身に行為を省みる余裕は無い。
つける薬(言葉)が無い者を馬鹿と言う。とは、ヨクイッタものだ。
現状に対する本質を捉える知性が無い為、仕事(課題)を愚直にこなす事が全てでおり、根本的な原因に向き合う気概(知性)が無いと私は解釈した。
仕事とは、いかに効率良く、最善な手順を踏めるかにある。
又、身の程を知る事により出来る事、出来ない事の判別。周りとのコミュニケーションを駆使して最悪な環境を回避する政治力など社会にでれば自分の身の丈を知らされる事ばかりだ。
本書は、未熟な読者に身の程を知れ!と、成熟を促す。努力に勝る考える力とは、「成熟せよ!」と、言う記号である。
かく、言う私は社会に出て勉強の大切さを様々な書籍を通して知った。
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前半の比較的平易な文章のいたるところに、第9章の「ツイッター微分論」で述べられる機能主義批判の根本が、現れてる。
初読時は分からなかったが、読めば読むほど味が出て、この書の「全体」「心」に近づける…と信じて繰り返し読む。
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内容はバラバラで本としてのまとまりは全くない。題名も内容を表していない。が、物理的な1冊の本にはなっている。たぶん著者はそれを意図してやったのだろうと思われる。(でなかったら過去ネタを本にしただけの単なるやっつけ仕事でしかない。)
勤務する専門学校の入学式・卒業式の式辞の文字起こし。どっかの講演内容の文字起こし。ブログ記事。対談記事。果てにはツイッターでのつぶやきの羅列まで、公私にわたるありとあらゆる話体の形式が1冊の本として提示されている。こういう風に見せ付けられると、言葉と文体の関係性というか、人に何かを伝える事の表現形式と効果・影響について考えさせれる。
言文一致ってたかだか100年ちょっとの歴史しかないはずだが、21世紀にはネットによる言葉のフロー化により新・言文一致というか、ある種の言文分離が起きているような気もする。400ページ以上の分厚い本が見た目に反して結構あっさりと読めてしまう事に功罪を感じた。
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前半のみ読了。後半は難しくて、、読み飛ばそうとした結果最後まで飛ばしました…。
芦田校長も「本を読み飛ばせる人が本を読める人」って言ってたし…(こじ開けるように最後まで読めとも言ってたけど)。
前半の卒業生に向けた訓示は秀逸。表題でもある「努力する人間になるな」や「単純な仕事の差異」など、中堅の自分にとっても初心に帰れる話で、さらに新人になる予定のこのタイミングで響くスピーチだった。
今月末に、また読もう。
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アルバイトで息詰った時に手に取った本。
このタイトルの答えは、『努力ではできないことが世の中にはたくさんあるということ』という文が、最初に書かれています。
私はこの第一章で即にお腹がいっぱいでしたが、それよりも濃い内容が沢山書かれています。勉強するための解説書のための解説書であり、この内容を理解できないまま社会人にはなれないと恥じました。
そしてかならず大学に入ろうという決心にも繋がる本だと思います。何度も何度も読み返して、芦田さんが吉本さんのおもいを伝えたかったように自分のものとして活かせるように頑張ろうと思いました。
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ランダムに開くだけで気づきがあったり、心の支えになったりする本。と津田大介さんが帯で仰っている。
最後まで一通り読んでそのことがわかった。
・ブログ、ツイート、公演というメディアの多さ
・就職、教育、読書、ツイッター、哲学などの論点の多様性
・他に類を見ないほどの詳細な索引(著者も最後で述べてます)
自分は無謀な若者の範疇にまだ入るだろうか。
無垢な勉強が不足して後悔の勉強をしてるかもしれないのだけど、分厚い専門書を読むのにはまだ間に合うだろうか。。
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まず、努力主義と呼ばれるものを、自分のやり方を変えることのできないエゴイズムと斬って捨てる。
返す刀で、専門家だったり、プロや一流について勘違いされてる認識をバッサリいく。
顧客満足に成り下がっている大学や、専門教育に接遇教育をない交ぜにした教えかたなども、斬って斬って斬りまくって微塵切りにしていく。
生半可な理屈じゃ誰も太刀打ちできない。それがこの著者の世界。
そして終盤のツイッター微分論では、まさに「いま」そのものが微塵切りにされているツイッターの本質に迫る。哲学的要素がちょっと難しいが、ツイッターこそが「ソーシャル」だという意味がよくわかる。
新人論と括るにはもったいない内容。
自分の見えてる世界のなんと小さいことか。
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AMAZONでずーっとベストセラーになっていて、「一番欲しいものリスト」にもいつも入っているので気になって、買ってしまった。こんな本、見たことない。一見、啓蒙書や手抜きのブログ本のように見えるが、読み進むにつれて、著者が言いたいことが一貫していることがわかる。津田大介さんの帯にあるように、万華鏡のような本なのだ。教育の本は原理的なことが不足していているし、哲学の本は原理しかなくて、どちらも物足りないが、この本が万華鏡であるのは、実践的だからだと思う。一生そばに置いておきたい本になりそうだ。
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なかなか重い一冊。前半から中盤あたりの話には考えさせられるものはあるがどうもツイッタ‐云々以降は本当に重かった。
しかし、こういう考え方を持っている人がもっと教育に力を入れてくれたらいろいろと変わるのかもしれない。そしてそのような変化なら大いに受用したいと思う。
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酒場でおじさんのお話を適当に聞くような、軽い気持ちで読めた。
学術書かと思ったら案外ハウツーものでした。
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これもインパクトのあるタイトルに惹かれてAmazonでぽちった。
文章が平易ではないからこそ、読み応えがあっていい(^O^)
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新人、すなわちお金を払って勉強をしていた人が、仕事によりお金をもらう立場になったばかりの人たちに向けて書かれたものである。何度も読みたスルメ本だと思った。
発達障害視点で見ると、普通の人が、なんとなく、理解し行動している点をある視座から見下ろして書き出してくれたもののように感じる。もっと早くに出会うべきだったと思う。
とはいえ、新人と呼ばれた時から二十年も経つがこの本の述べるところの半分も理解してたいし、行動もできていないと感じる。
本を読むとは、その本の魂が書いてある部分を見出すことにあるという。そんな読み方はしていなかったと思った次第である。著者の動機を入射角、解決の場所を出射角という吉本隆明の言葉を引用しているが、テキストに込められた視座を理解するという意味で理解した。
「文句なしにいい作品というのは、そこに表現されている心の動きや人間関係というのが、俺だけにしかわからない、と読者に思わせる作品です。(以下略)」(『真贋』講談社インターナショナル•2007年)
この引用も何かと使えそうなので記録しておこうと思う。
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失敗した時は、努力するのではなくやり方を変える。
子供は顧客ではない。対象に没入する中で学ぶのこと意味を見出し主体を形成していく。(⇔ハイパーメリトクラシー教育)…消費社会の一億総営業マン化。=知識や技術ではなくコミュニケーション能力を重視。
23人の小さな共同体が肥大化=内面に小さな他者を抱えてしまっている。絶えずオンライン状態→その外の他社の存在を極端に排除
…それ(内面)を解体するのがツイッター。あるのは現在のみ。時間を無化。ツイッター微分論面白いけど、途中でドゥルーズとかフッサールとか出てきてだんだんあーってなる。うん、再読しよう。なんとかたどり着いた。
あとがきで有機的な積み上げ方カリキュラムとしての学校教育を編成しましょうって言ってる。一億総評論家時代
2014/03/15読了。
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本書を読んでいる最中ずっと違和感があって、その理由を考えていたのだが、結局のところそれは「独善的になってはいけない」という内容のことを独善的な物腰で書くという著者のスタンスにあるのだと思い至った。ご本人にもそうした自覚はあるようだが、その点を差し引いても、個人的にはこういう書き手は得意ではない。
ただ、好き嫌いを抜きにすれば、機能主義批判と、それと対になっている高等教育のあり方についての議論には、傾聴すべき指摘が含まれていると思う。