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- カテゴリ:一般
- 発売日:2023/04/28
- 出版社: 三四郎書館
- サイズ:19cm/223p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-9912993-0-8
紙の本
牧野富太郎自叙伝 新訂
著者 牧野 富太郎 (著)
「日本の植物学の父」と称される不世出の植物学者・牧野富太郎が、幼少期から晩年に至るまでの植物と自身との関わりを中心に綴った自叙伝。小学校中学年以上が楽に読めるよう、ほぼ総...
牧野富太郎自叙伝 新訂
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商品説明
「日本の植物学の父」と称される不世出の植物学者・牧野富太郎が、幼少期から晩年に至るまでの植物と自身との関わりを中心に綴った自叙伝。小学校中学年以上が楽に読めるよう、ほぼ総ルビで掲載する。【「TRC MARC」の商品解説】
本書は「日本の植物学の父」と称される不世出の植物学者・牧野富太郎の自伝です。1956年に長嶋書房から刊行され、2004年に講談社学術文庫から再刊された『牧野富太郎自叙伝』の新訂版です。幕末の文久2年(1862)に高知県高岡郡佐川町の富裕な商家の家に生まれ、昭和32年(1957)で94歳の生涯を閉じるまで、「日本のフロラ(植物誌)を自分の手で作りたい」という志を一途に追った波乱万丈の生涯は、そのまま、劇的な物語です。本書は、富太郎の幼少期から晩年に至るまでの植物と富太郎との関わりを中心に綴った自叙伝の傑作です。
幼少期に父母を失い、小学校を2年で退学し、22歳(明治17年)時に二度目の上京をし、東京大学理学部植物学教室への自由な出入りを許され、そのまま、東京大学理学部の嘱託、助手、講師となり、一方、莫大な借金を背負いながら、日々、植物研究にまい進する富太郎の熱情が、富太郎自身の口から縦横に語られます。
新訂版では、幅広い読者が自然に読めるように、漢字表記を現代仮名遣いに準じて改め、小学校中学年以上の読者が楽に読めるように、ルビを大幅に増やし(ほぼ総ルビです!)、句読点も現代のスタイルに改めました。また、現代では不明な用語や人物名等については、該当する頁上に詳細な「補注」と「写真」をつけ、その頁上で解説が読めるように工夫しました。
牧野富太郎に深く関係する植物については、植物名が登場した頁上に、昭和18年に北隆館から刊行された『牧野日本植物圖鑑』(初版3刷)から牧野自身の描いた精細な植物画を掲載し、トピックな場面については、高知県立牧野植物園が所蔵する貴重な写真を掲載しました。記述の内容をビジュアル的にも楽しめる編集となっています。
更には、読みやすいように小見出しを大幅に増やした他、旧版の通時的であるべき内容が不自然に前後していた章や節、あるいは、テーマが近似しているにも関わらず不自然に離れていた章や節を再編し、「流れのある統一感」を出すように編集(再編成)しました。
また新訂版の巻末には「付記」として、コラム「森鴎外と牧野富太郎」を初掲載しました。本文中の「ある日の閑談」の一節の中に、鴎外と富太郎とのエピソードが登場します。鴎外が「漢詩に登場する樹木が、現在のどの樹木に該当するのか?」に疑問をもち調べますが、結局、自分では解決できず、富太郎に手紙で照会を求めました。その顛末が、鴎外最長の史伝『伊沢蘭軒』の二つの章(段)に登場します。新訂版では、該当する章の現代語訳を全文紹介しました。同じ年(1862年)に生まれた、二人の意外な交流を楽しめます!【商品解説】
目次
- 凡例
- 第一部 牧野富太郎自叙伝
- 揺籃(ようらん)の地
- 東京大学で植物学に挑戦
- 家の財産が底を尽く
- 植物採集と新発見
- 受難、悪戦苦闘の日々
- 中村春二先生との惜別
著者紹介
牧野 富太郎
- 略歴
- 1862年(文久2年)土佐国佐川村(現、高知県高岡郡佐川町)の裕福な商家と酒造業を営む家に生まれた。三歳で父を、五歳で母を失い、祖母に育てられる。幼少の頃から植物に強い関心を示す。小学校を2年で中退し、好きな植物採取に熱中する。19歳の時、初めて上京し博覧会を見る一方、書籍や顕微鏡を購入。22歳の時(明治17年)に再び上京し、帝国大学理科大学(現、東京大学理学部)植物学教室に出入りし、文献・資料等の使用を許可された。自ら創刊に関わった「植物学雑誌」に新種ヤマトグサを発表し、日本人として初めて新種に学名をつけた。31歳(明治26年)の時、帝国理科大学嘱託となり、臨時雇用を経て助手になる。50歳(明治45年)で講師となり、77歳で東京大学を辞任するまで講師を務めた。94年間の生涯で収集した標本は40万枚に及び、新種を初め1500種以上の植物に命名し「日本植物分類学の父」と呼ばれる。その主著『牧野日本植物図鑑』は、現在まで改定を重ね、時代を超えて、研究者や愛好家の必携の書となっている。
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2023/08/12 23:14
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投稿者:大賀蓮 - この投稿者のレビュー一覧を見る
牧野富太郎という植物分類学研究者の余りにも純粋な探求心に驚く。それがどこから生まれてくるのかを知りたいところだがこの自叙伝には書かれていない。それは何故か。我々にとっての不思議は彼にとっては当たり前過ぎるほどに当たり前だったからであろう。ユニークな語り文章は読みにくくもあり、かれの人柄を浮かび立たせてくれてもいる。