紙の本
15世紀のパリを舞台に、教会の権力が弾圧と排除を生み出す時代の恋物語です!
2020/05/04 09:46
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、フランスのロマン主義の詩人であり、小説家でもあり、また政治家でもあったヴィクトル・ユゴーの代表作です。彼は『レ・ミゼラブル』の著者として世界的に著名な作家でもあります。同書は、15世紀のパリを舞台にした教会の持つ権限が、弾圧と排除を生み出す時代の物語です。物語の主人公である醜い鐘番のカジモド、そして美しい踊り子エスメラルダ、陰鬱な司教補佐クロード・フロロたちのエスメラルダを巡る恋が話の中心です。そして、宿命によって結ばれた登場人物たちが、運命にもてあそばれ、愛や情熱や嫉妬といった感情のドラマを繰り広げていくというストーリーには、誰もが惹きつけられてしまいます。岩波文庫では上下2巻シリーズで刊行されています!
紙の本
どう読むかで、評価は変わる
2023/09/10 22:11
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:BB - この投稿者のレビュー一覧を見る
上巻は、第6編まで。
『レ・ミゼラブル』同様、物語のいわゆる「劇的」な展開を楽しむか、じっくりとユゴーの哲学を読み取るか、によって読み方も読まれ方も変わる気が。
しかしディズニーアニメやあらすじなどを知っていて、早く話の展開を楽しみたい人には、だらだらと続く建築の説明などは、不要に思えるかもしれない。しかし何度か読むと必要なものだと感じる。
投稿元:
レビューを見る
ああ無情(レミゼラブル)は面白かったからノートルダムもディズニーでアニメ化されてるし面白いんじゃないかなって思ってたんですが。
なんと1章まるまるパリの建物や情景を描くのに使っていて驚きました。印刷技術の発達についても。
下巻を読み始めてから思いますが、様々な有名建築を描いてくれることで(知ってるのがノートルダムぐらいだった)ノートルダムの時代のパリを想像しつつ話を読み進められますね。あくまで私の想像は京都で、ノートルダム=京都タワー的な感じですが。
あと、今までは石に刻むことが1番情報を残していたが、印刷出来るようになってからもっと手軽に残るようになった。そして色々な表現が自由になり新たな芸術が生れ建築文化は廃れた。建築は社会を代表する芸術じゃなくなった。(建築に紐付けられていた宗教絵や彫刻等の表現が、建築物に合わせた形式に縛られなくなった)
っていうあたりを延々と語る章は脱帽。そうか、そういう時代のパリか。という面白さがあります。
肝心のエスメラルダやカジモドのストーリーはまだまだ序盤。恋が始まって色々炎上してきているところで下巻につづく。
投稿元:
レビューを見る
たまたま書店で見つけて購入。レ・ミゼラブルは既読だが、それに比べると、まだ荒い印象を受ける。
とりあえず総合的な感想は、下巻を読み終わってからにします。
投稿元:
レビューを見る
ユゴーらしく、比喩や時代背景の説明が多くなかなか物語が進まなかったが後半に来てコロコロと物語が動きだし興味を引き付けられる。
投稿元:
レビューを見る
建築が思想を語った時代から、グーテンベルク以降の印刷術が建築学を席巻したというこらしい。
ストーリー展開の合間にユゴーの哲学、思想がちりばめられている。
投稿元:
レビューを見る
ノートルダム、文化・文学の霊感源
古典の題にもなった聖堂は火災によって寺院の尖塔が崩壊しましたが、
マクロン大統領が再建に取り組みます。
投稿元:
レビューを見る
ノートルダムの鐘で知られる原作。
アニメとは話が異なるらしい。
今まで、読んだことも映画やアニメで見たこともないので、完全に初めて。
読みやすい。
ヴィクトル・ユーゴーは、『レ・ミゼラブル』の小説を読んだり映画で観たことがあるだけで、本書は2作目。
どちらも余談が長いが、建築と印刷の解説はしつこく同じことが繰り返して言っているけど、なかなか面白かった。
昔は建築で主張を残したが、今は印刷になった!…というようなことを長々とあれやこれやと書いている。
カジモドの鞭打ち刑は悲惨。
海外ドラマの『アウトランダー』でジェイミーが鞭打ちされるシーンを思い出した。
このドラマの鞭打ちは、かなり現実に近かったのでは?と。
肉が深く切れ、血が飛び散る。
この小説では、薬を塗られて落ち着いたと書かれているが、本来なら落ち着くはずがない。大怪我である。一生消えない深い傷跡が残るはずだ。
野蛮だったカジモドとジプシーのエスメラルダが出会うシーン。初めて流した涙。
カジモドは変わっていくのか?
下巻が楽しみだ。
投稿元:
レビューを見る
映画、劇団四季のストーリーが好き過ぎて原作に手をつけたのですが…
難しい、本当に難しい。
全然関係無い話が多過ぎる、それが逆にいいのだろうけど僕には難しかった笑
100ページくらいして、ようやくエスメラルダが出てくるので、そこまでは我慢。
にしても原作ここまで内容が違うとは。
映画と違いを確かめられながらなんとか読み進められました。
投稿元:
レビューを見る
これまでつまみ食いしていたのを火災を機に通読。やはり面白いのは序盤だけで、ストーリーはまあ普通っていう感じ。どのキャラも好きになれないのが理由か。
投稿元:
レビューを見る
子供の頃からホラー映画の傑作の一つと認識していたが、NHKの「100分で名著」を観て、人間の業や欲望の醜さを、まざまざと見せてくる人間模様が面白そうと思い読み始めた。
ところが、カジモトやエスメラルダやフロロの話がなかなか始まらない(汗)。
観光ガイドのようなノートルダム寺院とパリの景観の説明が長すぎるのが辛かった。
ユゴーの歴史的価値の有る建築物への強い想いは十二分に伝わって来たけどね。
私のような者には、建築が印刷に駆逐されると言う論理も、いまいち理解出来なかった。なんで??
ドロドロの醜い人間模様が本格的に語られる下巻に期待したい。
投稿元:
レビューを見る
ノートル ダム湖どうパリ ユーゴ 岩波文庫
秘められた歴史があるという話で
読み始めたけれど
案の定くだらない展開が長々と続き
よくぞ飽きずに書けたものだと呆れ果てる
原作直ならば詩の如くに文章の美しさを
頼りにできるかもしれないが
小説とは人を迷わすジゴロや妖婦のようなもの也
投稿元:
レビューを見る
ノートルダム聖堂が火事になった時に、『ノートルダムのせむし男』というタイトルで、子供時代に読んだ記憶があり、原作を読み直したいと思っていました。
『レ・ミゼラブル』もそうなんですが、ユゴーは知識豊富で物語の合間に、地理的説明や歴史やはては建築学、印刷機の発明など、薀蓄を滔々と述べる部分が、読み進むのにしんどいです。19世紀文学の特徴ですね。
その19世紀から300年さかのぼった、つまり、15世紀のパリを鳥瞰にしたり、ノートル=ダムの建築学的説明や、当時のパリ市政・人事関係や、また一般民衆の風俗や暮らしの仕組みなど、微に入り細を穿つ記述でありまして、なおややこしく感じるのです。
そんな合間に「美女と野獣」「富めるものと、どん底の生活者」というような対比を牧歌的に、面白く、もの哀しく流れるように語ってあるのです。
登場人物は「カジモド」という(身体に障害があって)姿異様なノートルダムの鐘つき男と、美しい「エスメラルダ」というジプシーの乙女に、捨て子だった「カジモド」を拾って育てた司祭補「クロード・フロロ」がからまり、狂言回しに詩人の「ピエール・グランゴワール」が居て、というのが(上)です。
こういう読み物は、今後読まれるのかしらんと思いながら読みました。
投稿元:
レビューを見る
ディテールすぎる部分は真剣に読むと辛くなるなと思ったので、濃淡をつけながら読むと意外と楽しく読めた。(ユゴー自身、だらだら書いちゃったけどつまり…とサマリーをつけてくれていたのが可愛らしかったw)エスメラルダがグランゴワールを助けるシーンはワンピースばりのドキドキ・臨場感を感じめちゃくちゃ惹き込まれて、そこがあったから上巻は頑張れた。改築に対するお気持ち表明は、いつの時代も同じ議論がされるものだとクスッとしてしまった。
投稿元:
レビューを見る
図書館で借りた。
一人の少女を巡って邪恋・嫉妬・愛憎さまざまな感情渦巻く名作小説。作られたのは200年前で、舞台は15世紀(日本なら室町時代)だが、古さはほとんど感じさせない。
派生作品も多く、「せむし男」なんて日本語はこの作品を通じてしか見たことがない。
上巻だけで500ページ弱もある大作だった。通勤時に素早くさっと流し読みした。
他の小説作品が文中にあったのが印象的だった。名作、名作を知る?