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渓流の音も聞こえてくるような美しく繊細な絵。川の源流を求めて旅をする祖父と孫の信頼と尊敬の心交流も。
2001/04/17 15:38
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投稿者:渡辺順子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
川がゆったりと流れるほとりに一軒の家があった。そこに住む兄弟が、ある夏の夕暮れ時、川を眺めながら「この川は、いったい、どこからながれてくるんだろうね」と語り合った。そのふと湧いた疑問に答えるために、おじいちゃんは二人を連れて、川の源流をたずねるキャンプに出かけます。
めくるごとに、渓流の音が聞こえ、樹木のこずえのそよぎも肌に伝わり、うっそうとした森の空気も感じる、繊細で美しい絵つけに満足感を覚えます。どの場面も、画廊の絵を鑑賞しているような錯覚に陥ります。
孫たちの素朴な疑問と願いに即、答えて実行に移してくれる穏やかな祖父の存在は、この絵本のテーマのもうひとつの源流を見る思いがします。つまり、親から子へ、子から孫へ、孫からひ孫へと、人間の生命も、川のように流れ続けていることを。
親子断絶とか、孤食時代、核家族の時代といわれる現在、子どもたちがふと身のまわりで感じる、自然や文化、歴史などの疑問や質問にたいして、誠実に答えてくれる人生経験豊かな年配者がいてくれたなら、とこの絵本のなかの孫と祖父の、信頼と尊敬の念に裏打ちされた暖かい関わりに、閉じたあとも余韻が残ります。