電子書籍
偶然は必然
2021/03/08 15:11
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投稿者:タロウとハナ - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本を読み始めた次の日の朝、普通に仕事から帰って、普通に眠った同じ歳の従兄の心臓が突然止まり彼は境界を越えました。昨日の葬儀の時も現実感は無く従兄との思い出が次々と甦り苦しくて、仕方がありませんでした。空いた時間にこの本を読みながら泣き続け、少しだけ楽になれました。ありがとうございました。この本が偶々側にいてくれたのは、私にとって必然だったと思います。
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投稿者:Keito - この投稿者のレビュー一覧を見る
最初は自転車のお話か?と思いきやファンタジーな展開になりその後ジョギング(ラン)の話になっていって面白かった
無理繰り話を繋げた感じはない
キャラクター達がつかめてきたらあっという間に読み終わった
電子書籍
面白かったです。
2021/01/08 13:02
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投稿者:読者 - この投稿者のレビュー一覧を見る
無心になって必死にそして楽しく練習に励む姿は読んでいて爽やかな気分にさせてくれました。大人になっても無心になって打ち込めることがあるのはいいなと感じつつ、環が力を付けていくにつれ切なく思ってしまいます。
紙の本
昔と感じ方が変わりました
2016/11/30 14:58
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投稿者:ほんた - この投稿者のレビュー一覧を見る
最初、本書を手に取ったときは、主人公に感情移入して読んでいた気がします。その時、私が周りに置いて行かれる状況にあったということもありますが、思うに若かったからかな、と今は思います。
今は率直に感情移入してしまうのは叔母さんか、真智栄子さん。憎まれ口を物凄くたたきつつも、結構色々な事に傷ついているところとかが、他人事でない気がしてくるから不思議です。
何度も読み返し、そのたびに違う読み方ができる、読書の醍醐味ですね。
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「ラン」というタイトルから爽やか部活系の物語を想像して読み始めました。
ところが、最初っから暗い。余りにも暗い。
爽やかどころか、とっても陰鬱。
物語中にも出てくるが、主人公は人生に対して「後ろ向き」に走っている。
死者やランニング仲間との邂逅を通して、一進一退しながらも前向きに変化していく様子が面白かった。
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タイトルから想像するストーリーとはかけ離れた序盤。150ページ位からランニングが絡んでくる。久米島マラソン大会の結果を期待したが、スタート直後でこの物語は終わった。
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この人のはダイブしか読んだことなかったけど、これは恩田陸ってかんじ。
死と生と、現実と夢と、そしてマラソンと恋と。
人は生きなければならない。
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内容を知らずに読み始め、またその系統の話(「また」というのは「カラフル」の事をさす)かと思ったが、独特の設定と切り口で描かれていくので引き込まれる。
充分面白いんだと思うけど、感情移入して読むタイプの私にはどうしても主人公と同じ気持ちになれないので、なんとなく消化不良のまま読み終えた。
おそらく状況が特殊過ぎて心理状態の想像がつかないので、感情移入も出来なかったのだと思う。
ある意味ファンタジーだと割り切って読めばよかったのか。
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ちょっと「カラフル」に近い物を感じました。
あの世とこの世の狭間で、もがきながらも必死に生きる主人公。
不思議な設定だったけど、しっかり世界に入れて読めたのでよかったです。最後も走り出した所で終わったのが良かった!
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びわ湖も終わり、今週の名古屋が終われば、五輪の代表も決まるよねぇ。人が走っているのを見ると自分でも走りたくなるけど、もはや色んなところにガタが来ている体では歩き回るのが精々で些か淋し。
さて“ラン”と題されたこの本、13歳で家族全員を亡くし、20歳で残った叔母も喪って、孤独な生活を送っていた環が主人公。
冥界と下界をつなぐ「レーン」があって、その先には死者の世界にいる家族が…、なんて設定は、何となく同じ作者の「カラフル」を思わすが、あの話が、自分で自分を縛らず自由に動けと、前向きにメッセージを発信したのとは異なり、自転車を手放さなければならなくなった環が、死んだ家族に会うために自力で40kmを走り抜く決心をするというのが、今ひとつしっくり来ない。
人間って、悲しみや苦しみも時間の経過の中で徐々に癒し、そして学んで次へのステップを踏んでいけるのではないかと思うのだけれど、あの世のファーストステージにいる人たちがこの世へ残した思いを徐々に溶かしていきセカンドステージに進んでいくのを見ながら、環にはそれが無いのが、またやり切れず。
相変わらず話の運びは上手いと思うものの、私が憧れる自分の足で走り抜く爽快さと話の肝が結びつかず、ちょっと残念。
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もっと続いて欲しかったな・・
カラフルの逆バージョンなような気もする。。
修君も強い子に生まれてきますように。。。
溶けていくふりして溶けてない部分もあったね・・!
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人は、強くなれる!何度でも、立ち直れる!
孤独なときもあるけれど、でも、前に進むことが大事。
無性に走りたくなりました。
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こういう死生観もあるんだなと思った。
誰かを喪うことは自分の死とちゃんと向き合う手段になるのかも。
強いと思っていた人が突然心折れてしまったり。
弱いと思っていた人が突然強く進み始めたり。
人生、いくつになってもどうなるか分からないものですね。
コンプレックスがあるからこそ強くなれる人もいるし。
人の不幸を食い物にして生きてる人も世の中にはいるんですね。
僕が生きてきた中にはそこまでひどい人はいなかったけど。
若い人たちの恋愛や成長ストーリーは初々しくていいですね。
素直に羨ましいと思えるようになった自分は年を取ったってことなのかな。
新しく何かを始めるのは簡単かもしれないけれど。
続けていくことは本当にとても難しいことだと思った。
モチベーションを保つためには何かを掲げなきゃならないし。
それは目標なのかご褒美なのかは人それぞれ違っていて。
誰かとじゃなきゃ生きていくことができない人間という生き物と。
一匹でも生きていける野生の動物たちとの違いかもしれない。
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知り合いから貰った自転車で死んだ家族に会うことが出来る女性が、自転車を持ち主に返し自分の足で家族に会うために40キロを走りぬくことを決意した女性の成長を描いた小説。
書き出しは何でここからマラソンにつながるんだろう、と思ったのですが、森絵都さんらしいファンタジー要素を上手くからめた展開のおかげで、無理なく話のつながりに入っていけました。
登場人物たちも個性豊かで彼らのやり取りが楽しいばかりではなく、希望を持てない主人公の心情や彼女の抱える悲しさや切なさそして成長もきっちりと描きこまれているあたりもさすがだなあと思います。
エピローグ的なものが少しほしかったかな、と思うところもありましたが、読み終えた後は優しい気持ちになれる大人のための童話といった感じのする本でした。
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森絵都はいい。
小学校だったか、中学校だったか、あの時も「カラフル」を読んで励まされたけれど、26になって、また森絵都独特の世界に励ませれるとは思ってもいなかった。ちょっとSFで、添加物なし優しさ100%のおはなし。
つらいけれど、とても爽快で、前向きな小説だった。大人向けのおとぎ話。
本書はタイトル通り、走る事をkeyとして進められる。が、決してスポ根ものではない。
近年、様々な人が最近の流行りとしてランニングを始めているが、流行りというだけではなく、その他にも目的があって始める場合が多い。主人公の目的は例外としても、こういった共感できる目的をもつ人物がたくさん登場する。
単なる好奇心から、新しい趣味として、飛躍する助走として、走ったあとのビールを楽しみにして(?)。
はたまた、何かから脱却したいから、何かから気をそれしたいから、むしろ、他全ての思考を排除し、何かを一人で考えたいから。
でも、全部同じ意味に辿り着く。
走る景色と同様、今抱く思いにも歩みを進めさせ、大切なものだけがふわりと残像のように残るように、昇華させたい。
生きていく為に、前向きになる為に、静かに色々な思いを抱えて走っているのだろうなと。
朝の電車にゆられながら、一ページ一ページ、走る時の爽快な景色描写とともに、歩を進めながら変わっていく登場人物を楽しみに、この本を読み進めていった。
私自身、次走るのが楽しみになる。そんな物語でした。