紙の本
ここに登場する母親はみんな子育てに一生懸命だ。
2021/05/03 11:21
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:びずん - この投稿者のレビュー一覧を見る
イシバシユウくんの母だけではない。子育ての前に、子どもは1人では生まれてこないことを父親にも解っていてもらいたい。私は女の性を持っているから、そんなふうに思ってしまうのだけれど、男女の差はどうしたら平等になるのだろう。随分前から色んな人が研究したり演説したりしているのに進歩が少ないのは、きっと他人事だと受け止める人が大半だからだ。常にじゃなくていいから、考えるべき時きちんと向き合う勇気を。
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くるしかった…。
上野千鶴子氏の解説が好きではなかったです
『「あるある感」が満載なのが、云々』とか言ってんじゃないっすよ
一括りにして語ってることがそもそもねぇっ
と腹を立ててる時点で思う壺なのか!?
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どの家庭も普通に普通な家庭ではなかった
子育て経験者なら誰でも登場人物の誰かに自分を重ねてしまうのではないかな
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それぞれ環境の違う家庭で育った、3人のユウ。どの家庭も平穏無事というわけにはいきません。でも、どの家庭も母が子を思う気持ちは同じ。
個人的には、大阪のユウが好きかな。
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同姓同名の三人の小学生ユウくんとその母親の行き着く先に心臓バクバクしながらページをめくる。まさに帯通りの「父であることの無責任さ」を体現したような夫たち、背筋が凍る優くんの言動、我が身に置き換えると絶句する恐ろしさ。どの母親にも自分が投影されてしんどかった。ポジティブに切り替えていく加奈の心構えが救い。
「あきらめたらそこで終わり。あきらめたところで、その子は死にます」という児童福祉司の相良さんの言葉は子育てそのものだな。物理的な死というより、その子という存在の死。心に刻まれる。
三人のユウくんの中では、シングルマザーである加奈の息子が精神面でも落ち着いて真っ直ぐ育っている印象。
両親が揃っていても、双方が注ぐ愛情が釣り合わないと子どもに悪影響なのかな。子どもに愛情を注げず誠実でいられない父親は、むしろいない方がいいんじゃないか…とさえ思ってしまった。
女性だけでなく、家庭は子育ては妻がちゃんと回してくれてるから大丈夫、なんて胡座をかいている男性たちにぜひ読んでいただきたいなぁ。子どもはちゃんと背中見てます。
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小学三年生の『石橋ユウ』を育てる三人の母親たち。各々が慎ましくも幸せな家庭を築いていたが、些細なことをきっかけにその生活は崩壊する。どこにでもある家庭の光と闇を描く衝撃作。
読後の不快さは近年ではナンバーワン。親子両方が身勝手で絵に書いたような墜落パターンだが、それは私たち自身にも置き換えることができる。唯一の救いは大阪在住の石橋家だが、それも子供がしっかりしてただけのこと。ひとつひとつの瞬間の選択ではどうなってたかは分からない不気味さが残る。
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どのユウが死ぬん!?とドキドキしてたらとんだ肩透かし。
出てくる男はクズばっかりで、メタファーとかそんなんじゃなくて作者の私怨ではないかとさえ思う。解説は相当好意的に書いてあるけど、難しい事考えないで昼ドラだと思って読んだ方がいいと思います。
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初めて読む作者 椰月美智子氏の作品である。
姓は、石橋も、漢字こそ違いがあるが、同じ名前のユウ 小学三年生の3人。
環境も、生活状態も違うのだが、、、、
最初の一般的な朝の風景から始まる・・・
あすみ―――主婦であり、義理の母とも円満であり、幸せ一杯、、、
留美子―――兄弟げんかしていても、フリーライターをしながら家事をする石橋家
そして、加奈―――金銭的に困っているシングルマザーの石橋家も、子供の素直さに幸福感。
皆 三家族、そこそこの幸福観を持ちながら、3年生という男の子の行動に、どのように対処して良いのかわからない状態になる。
つい手が出てしまう、其の反撃が、、、又過激に攻撃性を生む。
悪循環。
どのように、元に戻すことが出来るのか???
世間でも、虐待報道が、最近は多い中、小説なのに、怖さも一杯。
最後は、この小説の中の3家族が、加害者も被害者も出ずに終わった事にホッとして本を閉じたのだが、、、、
親子間の意志の疎通やベタ可愛がりが、このような状況を生むのだろうか?
虐待だけでなく、学校でのいじめ問題も、家庭を暗くする原因なのかも・・・・なんて、批評できるのも、子育てが終わってしまったから言えるのであって、今子育てしている方は、大変かもしれないと、思ってしまった。
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結婚も、子育ても、ひとつとして同じ悩みを分かち合える人はいないよなぁ、と思う。
結婚相手が誠実か、協力的か、価値観は似ているのか、義実家との付き合い方は?
子どもはいる?いない?性別は?何人兄弟?……
気軽に愚痴ったりできる相手がいると、少しは発散できることもあるけれど、それでも本当のところでは、結局分かち合えないよなぁ、と同時に孤独も少し感じたり。
主要な登場人物の3人の母親は、みんな頑張ってやっていると思う。
でも、結婚も、子育ても、頑張ったら良い結果が出せるとは限らない。
正解はわからない。怖いけれど、希望を持って前に進みたい。
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読んでいてとても先が気になり一気読みをしてしまいました!まったくタイプが違う3人の母親達。子供は親に似るんだなぁーと自分の行動や発言にも気をつけなきゃと思う事ができました。父親、男はどうしようもないですね‥虐待は本当によくないですし、何も生まない。でもお母さんも子供も苦しんでいて‥読んでいて心がザワザワしました。最後はそうきたか!と思わされました。
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石橋ユウという小学3年生の男の子を育てる
3人の母の話。
1人目。東京から義母のために静岡に引越してきた、専業主婦の「あすみ」あすみの息子「優」は賢いこども。夫の「太一」との仲も良い。優を溺愛している。
2人目。フリーライターの「瑠美子」、「悠宇」には2歳下に弟「巧巳」がいるが、いつもケンカばかりで騒がしい。夫「豊」はフリーカメラマンだったが、仕事がなくなり家でぶらぶらしている。
3人目。シングルマザーの「加奈」。早朝のコンビニと化粧品のラインのパートを掛け持って、元旦那の借金を返している。息子の「勇」はそんな頑張り屋の母を見て、母親を思いやる優しい男の子。
そんな時、「イシバシユウ君」の虐待死のニュースが…
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3人の母親が登場。
字は違うが「ユウ」という子どもがいる。
しかし、アレやね、男の子の子育てって
大変やなあと読みながら思った。
1人はシングルマザーだけど
どうしようもない弟が出てくるし
2人の夫もどうしようも無い存在。
なので、奥さんはでっかい子どもが
もう1人いることになる 笑
幸い?というか、虐待死した「ユウ」くんは
3人の子どもではかなったけど
中盤から出てくる子どもへの暴力描写は
読んでて苦しくなります。
全ての(特に)男の子の母親に読んで欲しい
そんな小説でした。
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冒頭ユウという名の9歳の男の子を虐待する母親が出て来るが誰だか分からない。1.優
母はあすみ。習い事に金をかけられるぐらい金には困っておらず、息子は優しくて勉強も出来る。2.悠宇 母は留美子、フリーライター。次男とやんちゃが過ぎてストレスが溜まる。さらにカメラマンの夫の仕事が無くなったが家事をしない。3.勇 母は加奈。シングルマザーで、仕事を掛け持ち。息子が金を盗んだと疑われる。
うーむ。子育てのリアルがこれでもかと胸に迫る。どの母親がやってしまったのかというミステリー的側面はあるけれど、そんな事はどうでもいい程に、母親の大変さがひたすらに身を焦がす。
素晴らしい小説だった。
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いろいろ(虐待、貧困、いじめ、DV、発達障害、介護...)とてんこ盛りでお腹いっぱい。どこの家庭でも起こりうる日常とその顛末...。最後は死角からパンチをもらってノックアウト! この結末はいい。解説で帯コメントに指摘が加えられているが、その時の読み手の状況でコメントは変わるだろうし、私は帯コメントに共感した(帯コメント者の作品が好きなので、ただの依怙贔屓である)。
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これはスゴい話だ。
こんな物語の書き方があるんだなぁと思った。
わたしも母であるから、この本に登場する3人の母親の気持ちが痛いくらいわかるし、その境遇に歯痒い思いも持ちながら読んだ。
ラストも良かったな。
ただ1人、あすみさんにはあまり感情を動かされなかったが今後1番心配なのはこの人だと思う。