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電子書籍
炎の牛肉教室!
著者 山本 謙治
「松阪牛」と「米沢牛」はどう味が違うのか。「A5」ランクは美味しいのか。どれくらい熟成させた肉が美味しいのか――牛肉に関する正しい知識をぞんぶんに学べば、美味しい牛肉とは...
炎の牛肉教室!
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炎の牛肉教室! (講談社現代新書)
商品説明
「松阪牛」と「米沢牛」はどう味が違うのか。「A5」ランクは美味しいのか。どれくらい熟成させた肉が美味しいのか――牛肉に関する正しい知識をぞんぶんに学べば、美味しい牛肉とはどんな肉のことなのか、どこに行けば美味しい肉と出会えるのかがすっきりと理解できるに違いない。巻末には、「美味しい牛肉を食べられる販売店・飲食店リスト」も付いている。これであなたも必ずや、本当に美味しい牛肉に出会える!!
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電子書籍
食育
2019/02/28 08:02
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:うみべ - この投稿者のレビュー一覧を見る
「炎の牛肉教室」という題名だからといって、別に松岡修造みたいなクドいシェフが美味しい牛肉の選び方や調理方法を教える本ではない。むしろ、今までの牛肉に対する知識や考え方を改めさせられる本である。著者は牛肉にそれほど造詣が深いわけではない。しかし、黒毛和牛と国産牛の違いは何か、と投げかけてきたり、また日本中のみならず世界に出かけてはそこでの肉牛の生産方式を目と口で知るとともに、一頭の雌の肉牛に名前をつけて育て上げた後にその肉を食すなど、我々には考え付かない方法で牛肉について考えさせてくれる。店舗で売られている牛肉の「個体識別番号」のことを教えてくれたのは収穫であり、試しにやってみると意外なことがわかったりとても興味深い。一度読んだら牛肉の見方や買い方などが変わるかもしれませんよ。
紙の本
日本の牛肉事情
2018/01/23 17:44
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:melon - この投稿者のレビュー一覧を見る
日本で作られた牛肉でもすべてが和牛ではなく、和牛ではない国産牛もある。というのも牛には肉牛と乳牛があり、乳牛であるホルスタイン種やジャージー種は牛乳を入手するのに都合が良いようになっている。そこでそれらは和牛とは認定されない。和牛は牛肉のための牛で、日本には黒毛和種、褐毛和種、日本短角種、無角和種の4種類ある。黒毛和種が有名であり、美味しい牛肉である。この黒毛和種が有名であるのは、黒毛和種が市場で高く評価され、そのため生産者が積極的に選ぶ品種であることから、和牛の中では圧倒的なシェアを誇っているためである。他の3種と比較して黒毛和種だけが美味しいというわけではなく、それぞれに良さがあり、他の3種も美味しい牛肉である。しかし黒毛和種だけが評価されるのは、海外産の牛肉にはないサシがあり、日本の牛肉業界を救うためには黒毛和種が有利になる格付け方法を必要としたからだそうである。市場で高く評価されなければ肉牛を繁殖・肥育していくことはできない。市場で評価される黒毛和種ばかりが生産されるのも当然のことであろう。筆者はその現状を憂い、黒毛和種以外の赤身肉にも、それぞれの美味しさがあるのだから積極的に食べるのが望ましい旨主張している。確かに日本は霜降りばかりが評価され、本当の美味しさとはかけ離れたところで格付けされているのではないかと感じる。
筆者が日本短角種のオーナーとなり、繁殖して肥育し、さらにそれを売りさばくという経験をまとめている。そこでは経営の視点も持つことになり、やはり市場で評価されなければ生産コストが重くのしかかる現状が語られる。肥育する期間を長くすればより美味しい肉を生産できる傾向にあるが、それだけ餌代などが増え、利益を出すのは難しくなる。また売っていく段階では不人気部位の扱いが大変である。ヒレやサーロイン、リブロースといったステーキに向いた部位やイチボやランプといったロースとビーフに向く部位などは高値でも買ってもらえる。しかしバラやウデ、スネ、外モモ、肩ロースといった不人気部位は安値でも買い手を見つけるのが困難なようだ。肩ロースなどは肩と比べて柔らかく、まだ食べやすいと思うのだが、やはりリブロースのような高級部位とは違うのか、なかなか売るのが大変なのかと驚いた。これらの肉はハンバーグにはできるはずで、そうであればもっとハンバーグの価格が下がれば良いのにと感じる。