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読割 50
紙の本
仮往生伝試文 (講談社文芸文庫)
著者 古井 由吉 (著)
寺の厠でとつぜん無常を悟りそのまま出奔した僧、初めての賭博で稼いだ金で遁世を果たした宮仕えの俗人―平安の極楽往生譚を生きた古人の日常から、中山競馬場へ、人間の営みは時空の...
仮往生伝試文 (講談社文芸文庫)
仮往生伝試文
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商品説明
寺の厠でとつぜん無常を悟りそのまま出奔した僧、初めての賭博で稼いだ金で遁世を果たした宮仕えの俗人―平安の極楽往生譚を生きた古人の日常から、中山競馬場へ、人間の営みは時空の切れ目なくつながっていく。生と死、虚と実、古と現代。古典世界と現在の日常が、類い稀な文学言語の相を自在に往来し、日本文学の可動域を、限りなく押しひろげた文学史上の傑作。読売文学賞受賞。【「BOOK」データベースの商品解説】
【読売文学賞(第41回)】平安の極楽往生譚を生きた古人の日常から、中山競馬場へ、人間の営みは時空の切れ目なくつながっていく-。今昔の死と生を往還し、虚と実、夢と現を果てしなく越境して文学の無限の可能性を尽くした戦後文学の金字塔。【「TRC MARC」の商品解説】
現在もなお、最先端をひた走る古井文学の最高峰、初の文庫化。言葉とは、生とは、死とは何か。日本語の可能性を極限まで広げた傑作!【商品解説】
現在もなお、最先端をひた走る古井文学の最高峰、初の文庫化。言葉とは、生とは、死とは何か。日本語の可能性を極限まで広げた傑作!【本の内容】
収録作品一覧
厠の静まり | 7−35 | |
---|---|---|
水漿の境 | 36−68 | |
命は惜しく妻も去り難し | 69−103 |
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だんだんと、作者の意図が理解できるようになり、面白く読めた
2022/06/04 00:03
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投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
作者の古井氏は1937年生まれ、芥川賞を獲得した「杳子」が1970年(受賞は翌年)、そしてこの作品が1990年の作品で第41回読売文学賞受賞を獲得している。ということは、受賞は50歳代、宗教説話を引きながら生死に対する認識をたどるといく内容からしてもう少しお年を召されておからの作品と思っていた(古井氏は2020年、82歳でご逝去されている)。正直に言うと、出だしの「厠の静まり」あたりは何が書いてあるのか掴みづらく理解するのに時間がかかり苦労をした、そうか、本人の死についての考え方を宗教説話を引きながら語っているんだと理解できてからは、興味深く読むことができた。芥川龍之介の「羅生門」に登場する老婆についての考察がとくに私には興味深かった