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商品説明
芭蕉は美しい日本語の世界に遊ぶ楽しみを私に教えてくれた−。古典に深く親しんできた作家・加賀乙彦が、芭蕉の句を読み解きながら、日本語の豊かさ、人の生き方、老いと死の迎え方を伝える。【「TRC MARC」の商品解説】
「芭蕉は美しい日本語の世界に遊ぶ楽しみを私に教えてくれた」。
そう語る加賀乙彦氏は、作家として日本語の表現を、いかに豊かに、簡潔に、美しく磨いてゆくかに砕心してきた。長編作家・加賀乙彦氏が魅了された日本語の美を体現しているのが、十七文字という短い表現法の芭蕉であることが興味深い。
芭蕉の句の、散文の美しさはどのようにしてもたらされたのか。それを三部からなる構成で、具体的にたどってゆく。
第一部では、決定句に至るまでの推敲の跡をたどることで、美しい日本語の探求として俳句の世界を豊かにした事実を示す。
第二部では、推敲よりも、深い愛着の心で自然や人事と交わる芭蕉の姿を見る。
第三部では、芭蕉の人生行路に注目しつつ、俳句をちりばめた紀行や、豊かな俳味を持つ俳文の世界を味わう。
本書は世間に数多ある芭蕉の研究書とは趣旨を異にするものである。加賀乙彦氏が夢中になって読んだ芭蕉の自然を愛でる感性と、美しく奥深い日本語の使い方、その感動を伝え分かち合いたいという気持ちから書かれたものである。【商品解説】
著者紹介
加賀乙彦
- 略歴
- 〈加賀乙彦〉1929年東京都生まれ。東京大学医学部卒業。精神科医のかたわら小説を執筆。「帰らざる夏」で谷崎潤一郎賞、「永遠の都」で芸術選奨文部大臣賞、「雲の都」で毎日出版文化賞特別賞を受賞。
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