ヴィンテージガール （仕立屋探偵桐ケ谷京介）

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桐ケ谷＆小春の服飾探偵コンビ最高！二人のキャラもたっていて、とにかく楽しい。いや、事件自体は全くもって楽しくないのだけど。

しかし、洋服からこんなにもたくさんの、そして鑑識にも見えない情報が得られるなんてびっくりだ。
いやぁ、この視点、面白い。そうかそうか、へぇへぇ、といろんなことに興味も広がる。
事件というのは一元的に見てるだけじゃわからないことが多いのだな。
仕立屋、というか服飾ブローカーというか、ちょっと胡散臭い桐ケ谷さんにはぜひともシリーズとして登場していただきたい！

そして表紙の柄にもご注目だ。

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高評価したい作品！
面白かった！

新しい切り口を主にした探偵もの。
服からその人の行動や所作などが分かるって、その手の造詣に深くないと気にしないよね。
普段自分の服の皺や摩耗している部分て何気なく見ているけれど、それがどういう動きをして付いたものかって意識して見たことなかったな。
そうだよね、仕立て屋さんて客観的にお客様の身体を理解して形に起こさなきゃいけないし、メジャーやものさしでは分からない部分もピタリと合わせるんだもんな。

たまたま見た事件のニュースで目に留まったワンピースから始まる不思議なスタイルの推理もので、事件の概要、調査、聞き込み、遺留品との対峙等々、すんなり行き過ぎでは？と思わなくもない流れだったけど、テンポ良く主人公を中心にしながら、周りのキャラクター達も(いい意味で)変人揃い、それぞれの知識を繋ぎ合わせて推理していく様は、なかなかに見応えがあった。

フィクションであるからこそのストーリーではあるけど、それが心地よく読み進められたのは、著者様の文体が自分に馴染んだからだろう。
P244後半の会話で分かった事実で、「あの人が犯人？」って思った時はすごくドキドキして、その後は一気読みだった！
結末は悲劇と物悲しさを残した、何ともやりきれない最後だったけど、ただの万々歳で終わらない所も魅力なのかもしれない。

最終盤のやり取りでは続編への期待ができる会話もあったし、是非続刊を望みたい！
そして、映像でも見てみたいと感じさせてくれた！
どちらも楽しみにしていたい！

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十年前に無人の団地で発見された少女の遺体。身元がわからず、手掛かりとなるのは身に着けていた奇妙な柄の衣装だけ。服飾と解剖学の知識を生かし、意外なところから手掛かりを集めて、警察にも突き止められなかった領域に足を踏みいれる仕立て屋探偵が登場。魅力的なキャラクターもいっぱいでとにかく楽しく、これはシリーズ化してほしいですね。
そもそも服を見ただけで大量生産かそうでないか、国産の生地かどうかがわかるなんて、ってのに驚き。その根拠となる知識についても絶句。なんとまあ奥の深い世界があったことか！　服飾の歴史を知ることのできる物語でもあります。今の時代の方がものに満ち溢れてはいるけれど、こういう歴史を感じられるようなものはたしかになかなかないんだろうなあ。
事件の真相を知ると同時に、名もない少女の姿に迫ろうとする桐ヶ谷の姿勢が優しくって心温まります。ユーモラスな小春の言動も面白いし、ミツの博識＆霊力（笑）も素敵。彼らにはどんどん活躍してもらいたいなあ。

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仕立屋を営む桐ケ谷は美術解剖学を専攻しており、人を見れば筋肉や骨の状態、洋服の皺などからその人の状況がわかる。そんな彼がテレビで目にしたのは10年前に殺された少女のワンピース。彼はヴィンテージショップの小春とともにワンピースから事件を紐解く。クセのある担当刑事二人や、個性を振りまく老人たちも愛おしく、さすがのキャラ設定と専門知識を夢中で読んだ。事件の真相は痛々しいが読後きちんと伏線が貼られていたことに気づく。今回警察側がむやみに一般人に捜査を許すのではなくダメな理由をきちんと説明する部分が印象的だった。

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洋服が好き。ミステリーが好き。その２つがミックスされた本書はもうどストライク。服飾と解剖学に精通し、衣服のシワなどから病気やケガも推測できてしまう桐ケ谷。ヴィンテージ品の目利きを持つ小春。彼らは迷宮入りになった少女殺人事件の被害者が着用していたワンピースを見て、警察も気づかなかった新たな発見をする。スケール的にはこじんまりしたストーリーなのだが、とにかくマニアックで面白い。そして警察官の立ち位置や存在が抜群。浮世離れしそうなキャラ２人を引き締めていて良かった。ファブリック調の装丁もお洒落で素敵。続編希望！

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美術解剖学と服飾の知識で服を見れば着ている人が受けた暴力や病気などがわかるという仕立屋が、テレビで公開捜査の映像を見て身元不明の被害者のワンピースから事件の謎に迫っていくというミステリ。
美術解剖学というのは初めて知ったが、何よりも服飾の機能や文化の奥深さに感動した。
道を歩いているだけで病気の人やDVを受けている人を発見してしまうものの、伝えても信じてもらえず何もできない自分に懊悩する主人公が、ヴィンテージショップの友人たちと共に人脈を生かして衣服から被害者の身元をたどってゆく過程がとても面白かった。
シリーズ化希望。

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服飾や美術解剖学の観点で事件の真相に近づいていく。一味違うミステリー。個性的な登場人物。もしかしてシリーズになったりして？
そして途中で登場した巣鴨の結城さんはもしやテーラー伊三郎さん？

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法医昆虫学シリーズと比べると
ちょっとドキドキワクワク感はなかったけれど、
服からこんなことまでわかるのか？という驚きはあった。
事件の捜査において、こんなふうにいろいろなスペシャリストが関わることで事件解決に繋がるという視点はおもしろかった。
ただ、虫シリーズほどにはキャラクターに引き込まれることがなく、次も読みたい！と思えなかったのは残念。

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蛆から事件を解決する「法医昆虫学シリーズ」が面白すぎる川瀬さんの新シリーズ？は、衣服から事件を解決に導く「仕立屋探偵　桐ヶ谷京介」。

芸術家崩れで美術解剖学の学位を持つ桐ヶ谷は、高円寺南商店街の寂れた店舗を住処とする服飾ブローカー。
その服飾に対する目は卓越しており、衣服のシワから着る人の病気や怪我、小さな癖まで読み取れるという設定からして面白い。
サムライのような風貌でありながら涙もろい桐ヶ谷、彼に協力するクセのあるアンティークショップ店員の小春、事件の協力を仰ぐ杉並警察署の刑事・南雲と畑山のコンビなどキャラクターの造形も秀逸。

商店街の人々との軽妙でユーモアに飛んだやりとりに和みながら読み進めると、事件は次第に重苦しく辛い様相を呈してくる。
そして、身元不明の少女の正体が明らかになるラストは桐ヶ谷でなくても泣けてくる。
戦後のどさくさでもなく、現在の日本にも確実にある問題がずっしりとのし掛かる。

シリーズ化必至と思われる展開に期待大。
あ、でも、「法医昆虫学シリーズ」もやめないで続けて欲しいです。

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5章あるので、各章ごとの短編かと思いきや、長編だった。
素人が警察にあしらわれるのは当然で、警察にはない
専門家の視点で未解決事件を解きほどいていくので、
後半は一気に読み終えた。

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05月-16。4.0点。
仕立屋を営む主人公、服を見ればその人の骨格や病気が分かるという特殊技能。10年前に殺害された少女の服を見て、警察に助言しようとするが。。

面白い。この作家、昆虫といい、仕立てからといい、変わった着眼から的確に踏み込む。

哀しすぎる真相。シリーズ化希望する。