紙の本
日本の裏側が分かります
2022/02/15 11:12
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:東京のSS - この投稿者のレビュー一覧を見る
中盤からは面白いが、前半が著書の経歴、評伝のようになっていて長い。警察官としては不良。政治家の秦野さんが立志伝中の方だから、そこに居られたからこそ、この方の半生があるとだ思います。
世の中、綺麗事だけではない、それが理解できます。
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警察とヤクザ稼業は紙一重?
実名表示されてる政治家には、少々迷惑かも(笑)
Amazonで長いレビューされてる方がいてそれがまた面白い。
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「闇の盾」というタイトル、サブタイトルの「政界・警察・芸能界の守り神と呼ばれた男」に引き寄せられた。そして、著者寺尾文孝さんの「日本リスクコントロール」という会社名にも聞き覚えがあり、手に取った。
警察官からスタートした著者が、どのように人脈を作り、お金・権力を持ち、会社を立ち上げるに至ったかを描いている。
やはりのしあがって行くには、一人の力ではできないということを思わざるをえない。人とのご縁、お金、最終的には時の運なのかもしれない。
この中でも面白いのは、やはり89年以前のバブル期。バブル紳士とのつながり、駆け引きだ。人も金も、今の日本では考えられないスケールで現実が進んでいく。
しかし、バブルは崩壊する。著者もその荒波には抗えず裸一貫となったが、そこで自らを振り返り、人脈をつないで日本リスクコントロールという会社を立ち上げる。
どのように働き、どのように生きていくか、という命題がこの書籍の根底に 流れている。自らのためじゃなく、金のためじゃなく、人のために働くという人生の目的。非常に面白く、あっという間に読み終わった。
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山口組の作品を手に取った時に並べて売り出されていた作品。これも言わば闇の世界の大物が書いた回想録ということで興味を惹かれたので手に取ってみた。作者は長野の高校を卒業後に警視庁に入り機動隊で活躍するも将来に疑問を感じ警察を辞め、実業の世界に入った時に元警視総監の参議院議員秦野章の私設秘書となりそこで得た人脈や経験を活かして危機管理会社を経営、暴力団の組長から企業の経営者、果ては芸能人に至るまでのトラブル解決屋として活躍してきたのだという。作者の会社は電話番号非公開、ホームページも無く紹介制で年会費二千万ということなのだが多くの顧客を抱えているのだそうだ。作者の一番の功績として多くのページが割かれているのがバブル期のエピソードで、暴力団上がりの仕手筋に食い物にされつつあった日本ドリーム観光に秦野章から指示されて副社長として乗り込み闇の勢力の排除にあたったというもので数々の興味深いエピソードが描かれている。ということで最初は面白かったのだが読み進めるうちに要は一部の政治家や高級官僚、資本家たちがいかにずる賢く自分たちだけ特権と利益を得たのか、という物語であることに気がついてどんどん不愉快になった。そもそもがろくな担保も持たない作者が議員の口利きで多額の融資を受け都心にビルを所有するに至り、その収入で議員の交際費を全て賄っていたことがまるで美談のように語られている辺りから頭の中に疑問符がチラつきだし銀座で豪遊していて作者がバブルの崩壊で危機に陥ったあたりではザマみろとすら思ったほど。心の広い方は楽しく読めると思いますが自分は無理でした。
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サブタイトルに惹かれて買った。こんな人がいたという事を全然知らなかった。でも、まさしく知る人ぞ知る裏の守り神といったかんじの方です。その人脈に驚きばかり。この本がすごいのが、全て実名で、そんな事公表して大丈夫?と言ったことが、かなり書かれている点です。本の内容的には、日本リスクコントロール社を立ち上げてからの最終章が一番面白かった。最近の出来事で知ってるニュース、聞いたことあるニュースが、書かれており、あのニュースの裏側がこんなことになってたん?みたいな実に生々しい事が書かれている。ある意味ではこの本は立派な暴露本だと思います。それにしても寺尾さんはすごい。信頼だけで今も仕事が舞い込んでくる、営業は一切なし。顧問料も超高額。それでも仕事がどんどんくる。これぞ究極のビジネスモデル。
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2021.7.5読了。
面白い。かつぐ神輿が違うだけで、警察もヤクザも根は同じことがよく分かる。
バブルが弾けたことを「良かった」と思わせてくれる。
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純粋に面白かった。バブル紳士達の浮き沈みや裏話を紹介する話は基本的に面白いが、犯罪絡みなのが残念と思うが、この本は終始警察寄りの立場なので悪い気がしない。ま、この手の本は基本的に昭和のオヤジのマウント話で辟易する部分もあるが、エピソードがリアルで面白い。
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・著者の寺尾は機動隊のエリートコースをやめて、不動産やレース生地のブローカ、その後に元警視総監の秦野先生の秘書になる。
・元警視総監の支持者からは、子供の就職の斡旋と、交通違反・交通事故の処理の依頼がきて、秘書が対応。警察に連絡して、罰則を軽くするなどの対応が実際に行われていた。
・山口組組長の葬儀に、元警視総監が参列するたども今となってはありえない話。
・恩師、秦野先生を通じて普段会えない人や、ふつうでは決して入れない場所に足を踏み入れることができた。
・毎日毎日、秦野先生に叱られていたが、叱られるとは自分の知らないことを教えてもらっているということ。
・秦野先生の口利きで銀行から多額の融資を得て、2棟のビルオーナーになりお金に困らない身分になる。
・ビルオーナーと秦野事務所秘書の肩書で人脈は広がっていった
・毎晩のように赤坂、銀座の夜の店に秦野先生と繰り出していた。高級ナイトクラブにはのちにデヴィ夫人と呼ばれるようになる根本七保子さんが在籍していた。
・料金も破格で 二時間でいまでいう十数万円くらい請求される日本一のナイトクラブ。
・酒癖が悪い元総理(宮澤喜一)、あれでよく総理大臣になれたもんだというくらいの酒癖の悪さ。
・政治家という人種の抱えるストレスは凄まじいものがあり、そのストレスが夜の銀座や赤坂で歪んだ形で発散される。
・以前女性議員が秘書を罵倒する音声が週刊誌に流出し世間を唖然とさせたが、秘書である身内にパワハラを働く議員も多いという。
・警察トップの権力の源泉
全国約24万人の警察官がいるが、わずか600名ほどのキャリア警察官がその24万人の上に君臨。そのなかのトップが警視庁長官、警視総監。警察組織には刑事、公安、交通などの各部から膨大なデータが集まる。首相はじめ各大臣、政党党首には警視庁のSPが24時間体制で張り付く。その政治家がどこへ行って誰と会って何を話しているか、そうした情報は全て警視庁に報告されている。
警察庁エリート官僚の権力の源泉は、その情報力にある。
・筆者が副社長に就任した日本ドリーム観光。警察あがりの社長がヤクザにみかじめ料を払っていたことが発覚し、取締役会で解任を決議。 社長の東大時代の同級生であった、安倍元首相の父、安倍晋太郎からなんとかならないか、との電話があったとのこと。
・様々なバブル紳士との付き合い
・鶴巻の事務所の壁の中央に肖像画。肖像の主はNECの顧問を長年務めた一柳博志(ひとつやなぎひろし)→日本の財政界に通じ、NECのドンである関本忠弘を裏で支えたフィクサー的人物。
・筆者の寺尾は下田の狼煙崎(多々戸浜と鍋田浜の近く)にリゾート開発を目指していた
・寺尾は秦野先生の第三の人生に、警察官僚、政治家、に続いて第3の権力であるマスコミを勧めた。日テレの人事局長に相談しながら、佐川急便をスポンサーにつけて秦野先生の番組がはじまる。佐川急便が不祥事をおこし、代わりのスポンサー探しでJR東日本をつけた。
・ミナミの帝王のモデルとなった金貸しの和田あきこの叔父も登場。
・寺尾はバブルがはじけて借金��背負い、破綻する。財産を失って振り返ると、学歴もなく大型運転免許証しかもっていないことを自覚。
・資格も学歴もない寺尾に残されたのは、機動隊時代から培ってきた人脈だけ。
・警察を退職した元警察官の、第二の人生の進路を斡旋する仕組みづくりをビジネスにすることを考える。
・新会社の会長に旧知の仲である元キャリア官僚を据えることで会社の信頼性を担保したが、難病にかかり亡くなってしまう。
・警察OBの斡旋事業は元キャリア官僚の信頼があっての事業であったため、新会社は寺尾が得意とする危機管理のコンサル一本に絞ることになる。日本リスクコントロールの設立
・世の中の人間関係は全てグーチョキパー。
威勢を奮っている人でも必ず頭が上がらない人がいる。依頼主がグーで対立するのがパーだとしたら、チョキの人物をみつけるといい。
・日本リスクコントロールは広告宣伝もホームページもない。全て口コミだが依頼が途切れることはない。
・芸能人では羽賀研二からの依頼があった。恐喝罪を無実であるとしていたが、本人が無罪であることが確証できないと動けない。
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そんな時代もあったねと~♪
バブル以前の、昭和の香りがプンプンする私家版『私の履歴書』と言ったところか。
” 当時はまだ警察官の利得がわずかに残っていて、パチンコ屋に行って「おい、出ねーぞ!」と叫ぶと、店員がパチンコ台の上からガラガラと玉を入れてくれるような「特別サービス」もあった。"
というか、人生のワンチャンをものにして、その後も利権、利得の上で、上手く立ち回った男の半世紀。
帯にある
「闇から闇に処理してきた事件、トラブルの数々。その陰には必ず、この男がいた」
というほど、昭和の大事件には絡んでおらず、ヤクザや、バブル紳士、芸能界など、裏社会的なエピソードが多く、どちらかというとケチな話が多い。
毒を持って毒を、ではないが、反社には半ば反社のような、著者のような立場の人が必要だった時代ではあったのだろう。バブルからバブル崩壊後、反社会的勢力が排除されていく時代は肌身で感じながら過ごしたが、本当の修羅場ではこんなことが起こっていたのだぞという迫力はあった。
むしろ、本書で語れなかったことのほうが、よほど大きな闇があったのだろうなとも思う。
これは、本人が書くより、他の人が取材して書き上げた方が面白かったんじゃなかろうか。なので、本書で語られる内容は、意外と表層的でしかないのかもしれない。
懐かしく昭和を振り返れたので、一個☆増やしておくかな。
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話しがすごいのはわかるがどうしても鼻につく文に見えるのがもったいなかった
権力の使い方を良くも悪くも考えさせられる
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◉VIPの駆け込み寺
この読書で知った言葉〈トラブルシューター〉。トラブルを引き起こす人かと思いきや真反対。事件・紛争を調停、解決する人を指す。
著者の寺尾文孝氏は、各界の大物の抱えるトラブル処理を請け負うことを生業にした『日本リスクコントロール』という危機管理会社の社長。
ドラマや映画の世界ならさもありなんだけど、そんな会社あるんだ⁈と思って読み始める。確かに本書を読むと、決してフィクショナルな存在ではなく、政界・警察・芸能界・宗教団体の守り神と呼ばれた理由がわかる。
ただこの会社、いくら検索しても出てこない。ウェブサイトはなく、電話番号すら公表されていない。アクセスするには、紹介者による仲介のみ。
仮に紹介を受けたところで、すんなりと相談には乗ってもらえない。なんと言っても会費が目をひん剥くほど高い。会員のランクは2種類。トラブルを解決まで請負『A会員』が年間2,000万、アドバイスまででも年間500万。にもかかわらず、政財界の大物・芸能界のドン・暴力団組長ら錚々たる面々が助けを求め、門前市を成すほどの盛況ぶり。
まぁ政治家が多額の金を支払ってまで助けを乞うのは分かる。腑に落ちないのはヤクザ。意図的にトラブルを作る、所謂インネンを付け、割って入ることをシノギにしているヤクザが助けを乞うって、はたしてどんなトラブルを抱えているのか…知りたくてたまらない。
もちろん本書で明かされているのはほんの一部。小賢しい悪党の類いが明かされている。著書が墓場まで持っていく数たるや、えげつない数に上るのは言うまでもない。
◉著書の寺尾文孝氏とは?
安保闘争かまびすしい動乱期に警視庁入庁。警察官になり、成績優秀で機動隊へ。そこでも輝かしい働きをしながらもすっぱりその職を捨て、私大卒で初めて警視総監・法務大臣になった秦野章の知遇を得て私設秘書に。人脈と胆力を武器に実業界へ。やがて本腰を入れて不動産業界にも進出。折りしも時代はバブル前夜…。
◉本書の読みどころ
圧巻は雅叙園観光と日本ドリーム観光の内紛から生じた株の買い占め騒動。そこに仕手筋が絡み、マネーゲームに。その解決に秦野章が乗り出す。秦野から『ヤクザと経済がわかるのは、寺尾君しかいない!』と言われ、日本ドリーム観光の副社長に送り込まれる。そして、しばらくしてあのイトマン事件の主役 伊藤寿永光ともうひとりの主役 許永中と関わりを持ち、著者もその渦に巻き込まれていく。
莫大なバブルマネーに群がるメガバンク・暴力団・仕手筋・地上げ屋…。伊藤寿永光・許永中・田中森一・高橋治則・亀井静香・山口敏夫・中江茂樹・尾上縫…バブル紳士が続々と実名で登場。
当時の空気を知る者としては、王長嶋バリバリ時代のベストナインを眺めてる感あり。当時のメディアでは報道されなかった、渦中の人物の素顔を饒舌に物語るエピソードを交え活写されている。
◉再び著者の寺尾文孝氏
ずば抜けた眼力、観察眼。例えば、宮澤喜一を指して、『あれでよく総理になれたもんだというくらいの酒癖だった』と述べる。伊藤寿永光・許永���へも同様に舌鋒鋭く、人の器の大きさを窺い知れる人物鑑定には恐れ入る。
◉読後感
バブルって、昭和から平成へと至る1987年-1991年のわずか4年。そこに集うはバブル紳士淑女のみならず、NTTの民営化に伴う株の払い下げにおいては一般の主婦も殺到。その狂騒たるやバブル期の象徴でもあった。
そう、あの4年は『1億総パーリーピーポー』時代だった。いまだデフレから脱却できていない日本とついつい比較してしまい、つわものどもが夢の跡……。そんなもの悲しさを抱くに至った一冊。
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著者は警視庁で機動隊勤務も経験した元警察官。
退職後、警視総監も務めた参議院議員の秦野章の秘書となったのち、不動産業を経て危機管理会社を立ち上げて現在に至る。
本書は著者の半生記と、著者が処理を請け負った事件で構成されている。
各種事件については、金の受け渡しや、違反のもみ消し等について、実名で記されているぶぶんもあり、既に時効なのかもしれないが、こんなにはっきり書いてよいのかと、他人事ながらちょっと不安になったが、一方でだからこそ面白いとも感じた。
著者の危機管理会社は、電話番号を公開せず、ホームページも無いそうだが、今になってこのような本を出したということは、人生の総括をしたいということだろうか。
まだまだ、著者は面白そうなエピソードを持っているはずなので、続編を期待している。
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なんていうか、私的には不思議な1冊。
昭和のおじさん達の世界観がすごくて。
「昔話」感というか。
ただ、この人のビジネスセンスは感嘆に値する。
昭和のおじさんなのに、ビジネスは令和にきちんと対応してる!
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本の雑誌ベストから。いわゆる自伝。サブタイトルに惹かれて手に取ったけど、自伝は相性が良くない予感。案の定というか、ただの自慢みたいにしか聞こえない、幼少期を描いた序盤は、思わず読むのを止めようかと思う展開。でもきっと、闇の部分と関わり出してからが本番、と思い直し、流しながら読み進む。結果、確かに警察を止めてから紆余曲折を経て危機管理会社へ、っていう歩みは興味深かった。でもいまひとつ、守り神としての有難みが感じられず、表題負けの部分が無きにしも非ず…。
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読んでいて気持ちの良い話ではない。
倫理的に良くないことをして偉い人に取り入り、それを悪いと思っている節もない。
むしろ、凄いと思っていることが伝わってくる。