紙の本
よかった
2021/08/15 04:49
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投稿者:ゆかの - この投稿者のレビュー一覧を見る
元アイドル、SKEで見ていた玲奈ちゃん、そんな彼女がどんなお話を書くのか気になっていました。とても自分の好みに近い、生々しくもファンタジーのような世界観が最高でした。
幸せいっぱいな人はほぼ出てこないけど、みんな不幸のどん底ってわけでもなくて、どこか諦めのような前向きさで生きていっているのが好きです。
また次も、松井玲奈の小説を読みたいと思う。
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それぞれ全然雰囲気のちがう短編集だったから本を7冊分買った感じがしてなんか得した気分!
いとうちゃんは断トツ読みやすくて好きなお話だったな〜
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2021年、10冊目は、女優(アイドル?)、松井玲奈のデビュー短編集の文庫化。七編収録。
今回は、一言感想を添えて。
ハンドメイド:コレは合わなかった。端々に面白い表現あるも、「突出した何か」を感じられず。
ジャム:初期、遠藤徹的設定のホラー、ダークファンタジー的一編。
いとうちゃん:コレは、大好物。テンポも、会話回しも、ラスト、「ソッチかい‼️」のツッコミ展開も。
完熟:フェチもの。目覚めにあたる、前半は好みのタイプ。その分、尻すぼみ感も。
リアルタイム・インテンション:オーラスは好きな終わり方。ソコまでの流れは……。
拭っても。拭っても:違和感の正体は、そぅいうコトだったのね。この中では、比較的スッキリした展開&オチ。
オレンジの片割れ:初期、遠藤徹的設定、再び。オチは、途中で予想ついちゃったけど、好きなタイプ。
ハードカバーが出た時の評判が良かったので、手にしてみた。まぁ、タレント作家と言う点もあるかもしれないが。
個人的には、『いとうちゃん』が一番のお気に入り。後は、『オレンジの片割れ』『ジャム』の順(以下、割愛)。コッチ系の路線で書き続けてくれたらなぁ。
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大小差はあれど、どの話もゾッとさせる箇所がありました。グロさとか、生き死にが絡んだとか、幽霊に呪われるとか、その手の恐ろしさじゃない。人の心の中の足場が端の方から綻んで崩れるよう怖さ。でも足場が崩れる発端である傷に丁寧に焦点を当てているから不快感はなく、むしろどの話も(「ジャム」だけは口に残った感じがするけど)どこかあたたかさを感じさせてくれる作品でした。
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アイドルとしての知名度と小説家の相反するイメージから興味を持った方が多いと思うが、その多勢に私も含まれる。ただ、TVのドラマでかなり体当たりな役を演じているお姿を拝見して、期待をしながら頁を捲らせてもらった。
読んだ感じから感受性が高い人なのだろうと拝察した。著名な作家さんと比べたら劣るかもしれないが、上手に描かれていると感じた。恋愛の感情や嫌悪などを空想の形態でイメージさせるところは、面白い発想だと思った。そして、官能的な面も覗かせるところも魅力を惹きつける。
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知名度が高い人の小説は、読む前にどうしても先入観があるので、ハードルが高くなってしまう。
それでも、面白かった。
誰かに薦めてもよいかな。
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推しだったからってわけじゃないけど、それぞれ、色の違う短編が7作品入っていて、どれも面白くよめました。心情を現す言葉のチョイスが、いい意味で特徴的なんだろうな。好きな表現が多かったように思います。
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食にまつわる短編集。
なかなかゾッとする印象が強い作品たち。
特に「ジャム」は衝撃。
しばらくイチゴジャムを素直に見れなくなりかけた(笑)
アイドル時代や女優の姿は知っていて、華やかなイメージがある作者の中身に、こんなドロッとしたものが!
ということ自体も、なかなかの衝撃(笑)
でもなぜか冷たくはない、むしろ温かみがある不思議な感じ。
今後も楽しみです。
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そも「カモフラージュ」とは’対象にされない’ことと’誤認させる’ことを目的とした行為・方法だという事を踏まえて7つの短編に向き合うと、登場する人物の多くが何かから目を逸らさせ、また紛れようとしているように見受ける。
どの話も最終的に’自分対自分’で向き合い自己対話を経て、収まるべきところに収まるという仕立てになっている(「ジャム」のみ異質な感じはするけど)。
松井先生はそういった人間特有の葛藤を愛おしく見ているんだろうな、と思う。
「ハンドメイド」…不倫の話。題材としては本書のテーマにすんなりハマる作品かと。「食べたくないのに食べる」(p12)と自分に言い聞かせてきたが結局オムライスは食べ残し、でも好きという状態は’食べたいのに食べられない’と堂々巡り。文章はかなり力が入っていて硬め。
「ジャム」…ホラー成分強め。’ストレスを吐き出す’をぐっと抽象化した感じ。これも自身のストレスを認識するという自己対話。
「いとうちゃん」…この話好き。容姿・体型のコンプレックスに向き合い、ありのままの自分を愛して輝かせられる場所を求めて。
「完熟」…他人に明かしにくい性癖。夫婦といえど秘めた面はある。夫に比べて妻のバランスが弱いような…。
「リアルタイム・インテンション」…腹を割って地固まる話。意味深なラスト1行。
「拭っても、拭っても」…せっかくならライターを使い切って欲しかった。高之は表裏がないというより自分がない。金子君は自分を持ちつつ器用に世を渡れる。ゆりは身近にいる男性の影響を受けやすいタイプなのかな。
「オレンジの片割れ」…せっかくの文庫書き下ろしですがそんなにハマれなかった。洋子が運命の人だったってこと?
1刷
2021.6.18
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時間がたった時に、また読み返したいなぁという一冊。
誰かの日常生活を、側から見せてもらっている不思議な感覚になる。
もとSKEのアイドルが描いた小説っていうことで手に取った本だったけど、読み応え抜群。
ちがう作品も読んでみたくなりました。
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面白かったー!!
後々までは記憶に残らなさそうだけど・・・
SFっぽいのからリアルなものまでいろいろなテイストがあって楽しめた。
最後の「拭っても、拭っても」はありがちだけどほのぼのしていいなあ。
「いとうちゃん」が一番好きかな。
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これはやばいですね。アイドルが書いた本という先入観を持って読むと、いい意味で完全に裏切られます。小説はどこか自伝的な部分があると思っているのですが、だとするとこれは危険だし、だからこそのカモフラージュなのかとも考えてしまいます。もう次の短編集出ていますね。そっちも早く読みたいと思います。
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テレビで見る松井玲奈さんとのギャップに驚いた。
短編集なので読みやすかったですが
すこし苦手なものもあり…
時間が経ったら再読したいなあと。
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国民的アイドルグループに所属していた作者と、いうけれど、そんなフィルターはいらないかな。と思いました。とはいえ、いろんなことを経験し、受けとめてきたんだろうなと推測。[短編・恋愛・食・ホラー]いろんな要素が散りばめられているので、面白かったです。
作品が食と色で表現されているけれど、タイトルはそれぞれきちんと意味合いがあるのがいいなと。
「ハンドメイド」「ジャム」「いとうちゃん」「完熟」「リアルタイム・インテンション」「拭っても、拭っても」「オレンジの片割れ」
「ハンドメイド」
恋愛。主人公の健気さに、そして、好きだから別れをきちんと言葉に出せたところが格好いいと思う。
「ジャム」ホラー。でも実はみんな偽装しているんだよね。嫌なこと・不安でいっぱいになると、体の中から自分を吐き出して生きていく。どう、処理していくかが、人それぞれなんだろうな。この小説世界ではたまたま「ジャム」のようなものを生み出していく社会。
ふと、ジャムは甘ったるい、果肉が気持ち悪いと言っていた友達の気持ちがなんとなくわかった。
「いとうちゃん」アリスの世界に憧れて、メイドカフェで働いている主人公。ストレスで食べてしまい、太ってしまう。いとうちゃん。でも、「自分に満足してる」ということで、次の自分らしくいられる場所に向かう。田中さんとの関係はどうなるのかなと思いつつ、まだ若いとうちゃんにエールを贈りたくなった。
「完熟」夫婦のあり方なのかしら。
「夫婦だって、人と人だ。わかりあえること、わかり合えないこと、答え合わせするようにすり合わせていくのには限界がある。」そう思えるなら、付き合い含め8年で、夫婦のあり方としては理想かな。
「リアルタイム・インテンション」
ー本音ダシ鍋 闇鍋セットー 欲しい!と思ってしまった。ライブ配信で、3人の本音がダダ漏れになってしまい、それで終わりかと思いきや、3人は数年後それを元に活動を続けている。クマの最後の本音、いったい何をいいたいのかしらと読後、想像をめぐらせる。
「拭いても拭いても」
これが実は一番共感したかも。マザコン彼氏の影響で潔癖になってしまった主人公。
「好きだった時間が長いほど、好きだった体、時間と付き合っている。好きじゃなくなった時間が長くなったら、私はきっとこの体に新しい好きとか嫌いを重ねて生きていくんだ。」
そう、なれるといいな。とスっと入ってきました。
「オレンジの片割れ」これも運命論というロマンティックなお話かと思いきや。なかなかなホラーな感じでした。自分の中のオレンジの存在を煩わしいと感じながらも、手放すという決断を。
この短編集、不倫、OL生活、メイドカフェ、夫婦生活など随所に深堀りするとナイフを突きつけられていくことなのに、さらっと触れていて、でも読後重々しくはないのでよかったです。著者の別作品も読んでみたいと思いました。
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二股をされていると知りながらも彼に会うのを楽しみにする、2番目でありながら彼がみせてくれる笑顔は自分だけのものと思ってしまう。でもその関係を続けていくうちに頭の中のビー玉が落ちる音が大きくなっていくという表現の仕方に、すごいと思った。最後の好きだから別れるっていう切なさもよかったなぁ。
ジャムはハンドメイドとは全く異なった、少し村田沙耶香さんを思い浮かべる話だった。
個人的にはぬぐっても、拭ってもが好みだった
元カレの影響で極度の潔癖症になる主人公。別れた後も潔癖症の行動が終わる事なく続くが、部下との交流でまた一歩一歩自分を取り戻していくだろう話。
どれも読みやすい話だった