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わしの眼は十年先が見える―大原孫三郎の生涯―
著者 城山三郎
下駄と靴と片足ずつ履いて――その男は二筋の道を同時に歩んだ。地方の一紡績会社を有数の大企業に伸長させた経営者の道と、社会から得た財はすべて社会に返す、という信念の道。あの...
わしの眼は十年先が見える―大原孫三郎の生涯―
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わしの眼は十年先が見える 大原孫三郎の生涯 改版 (新潮文庫)
商品説明
下駄と靴と片足ずつ履いて――その男は二筋の道を同時に歩んだ。地方の一紡績会社を有数の大企業に伸長させた経営者の道と、社会から得た財はすべて社会に返す、という信念の道。あの治安維持法の時世に社会思想の研究機関を設立、倉敷に東洋一を目指す総合病院、世界に誇る美の殿堂を建て……。ひるむことを知らず夢を見続けた男の、人間形成の跡を辿り反抗の生涯を描き出す雄編。
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紙の本
すごい人がいるものだ
2021/06/15 20:38
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:飛行白秋男 - この投稿者のレビュー一覧を見る
事業で成功し、莫大な資産を持つ家に生まれた経済的に恵まれた男の話。
こんなに大金を使い、人を育てる重要性を理解できる人がこの時代にいたことは
、おおいに倉敷市民は、岡山県人は、日本人は誇るべきですね。
倉敷を作り守った人ですね。
大原美術館、コロナでも頑張って下さい。
アイビースクエアー、行きたい。
紙の本
すばらしい散財をしたすさまじい人物
2001/06/14 03:18
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ナナ - この投稿者のレビュー一覧を見る
二〇〇一年四月、台湾の李登輝元総統が国際的な注目の中で来日した。目的は心臓の検査。報道によると、そのために訪れる病院が岡山県の倉敷市にあるという。私は、倉敷中央病院という名のこの病院がそんなにすごい病院なのか、と思ってインターネットでいろいろ調べた。そこでぶつかったのが大原孫三郎という人物なのである。大原美術館の創立者でもある彼は、倉敷随一の資産家、大原家の嫡流であるが、倉敷中央病院を設立したのも彼だったのだ。
この本は大原孫三郎の生涯を経時的に追いながら、彼がどんなにすさまじい人物だったかを物語っていく。父から受け継いだ倉敷紡績という会社を日本でも有数の大会社へと成長させる傍ら、社会から得た財はすべて社会に返すという信念のもとで、美術館、病院をはじめ、孤児院、中国銀行、中国電力、そしてさまざまな学問の研究所の創設にかかわっていく。評価すべき散財。まったくすごい。
「倉敷という街そのものが大原孫三郎の遺産」という解説者のことばにも頷くことができる。なにせ大原美術館のおかげで空襲まで免れているというのである。
これを読んで、倉敷という街がすごく好きになった。
紙の本
倉敷の近代史を知る
2022/07/14 10:23
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:井沢ファン - この投稿者のレビュー一覧を見る
倉敷の経済・文化振興に貢献した大原孫三郎。今のクラレ。それ以外に中国電力や中国銀行の創立者だったことも初めて知り、倉敷だけではなく岡山経済にも多大なる貢献をした人物であることもわかった。素封家に生まれ何一つ不自由なく育った人だが、得てしてこういった人はぼんくらボンボンの二世で終わるケースも多いものの、この人は旧体質を是とせず構造改革し時代の流れにもうまく対処したという凄腕企業家になっている。この人の場合、人との出会いで大きな影響を受け、それを原動力にして企業経営を成長・発展させたというケースだろう。今回、この本を読み倉敷・岡山に行ってみようと思ったが、酷暑で行き先が制約されているというこちらの事情もあって、少しは涼しいだろうということで鳥取に行くことになった。またの機会に行ってみたいと思う。