読割 50
電子書籍
カエルの楽園2020(新潮文庫)
著者 百田尚樹
二匹のアマガエルがたどり着いた夢の楽園は悲劇的な末路を迎えたはずだったが、悪夢の翌朝、二匹はなぜか再び平和な地にいた。今度の世界では、ウシガエルの国で「新しい病気」が流行...
カエルの楽園2020(新潮文庫)
カエルの楽園2020 (新潮文庫)
商品説明
二匹のアマガエルがたどり着いた夢の楽園は悲劇的な末路を迎えたはずだったが、悪夢の翌朝、二匹はなぜか再び平和な地にいた。今度の世界では、ウシガエルの国で「新しい病気」が流行っていたが、楽園のカエルたちは根拠なき楽観視を続ける。しかし、やがて楽園でも病気が広がり始め……。国難を前に迷走する政治やメディアの愚かさを浮き彫りにし、三通りの結末を提示する、警告と希望の書。
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紙の本
寓話にしてはわかりやす過ぎ
2020/07/12 10:10
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:コアラ - この投稿者のレビュー一覧を見る
寓話にしてはわかりやす過ぎ。誰が誰だかすぐわかる。
作者の願望丸出しの最終章が笑ってしまった。いや笑ってはいけないのだけれども,目標に向かって一人一人が努力しなければならないのだけれども,この国では日本をよくしようとする運動はよくて冷笑,悪くすれば暴力を含む袋叩きに合うのだから笑うしかない。悲観予想が的中しそうで怖い。
紙の本
コロナ禍の日本を寓話で
2020/06/26 19:48
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ねこる - この投稿者のレビュー一覧を見る
5/6から5/11にかけてネット公開されていた小説です。
コロナ禍の日本を寓話という形で表現し、何が起きたか 政府はどう判断しメディアはどう報道したのか、後の『当時を知る記録のひとつ』として必要な本だと思いました。
あとがきにあるように、人物がカエルに置き換わることで見えにくい物事がストレートに見えてきます。現実はまだこれから続いていきますがバットエンディングだけはならないように願うばかりです。
紙の本
放送作家、百田直樹氏による、私たちへの警告と同時に、希望を与えてくれる一冊です!
2020/06/24 09:58
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、『海賊とよばれた男』や『モンスター』、『フォルトゥナの瞳』、さらに大反響を呼んだ『日本国紀』などの作品で有名な放送作家の百田直樹氏の作品です。同書は、前作『カエルの楽園』の続編にあたるものです。同書の内容は、2匹のアマガエルは悲劇的な末路を迎えたはずだったのですが、悪夢の翌朝、2匹はなぜか再び平和な地にいたというところから物語はスタートします。しかしながら、今度の世界では、ウシガエルの国で「新しい病気」が流行っていたのです。にも関わらず、楽園のカエルたちは根拠なき楽観視を続けます。ところが、やがて楽園でも病気が広がり始めまます。同書を読んでいると、今、世界中で蔓延している新型コロナウィルスのことを暗にほのめかしているようで何とも恐ろしいです。同書では三通りの結末が提示されており、まさに私たちに向けた警告と同時に、希望の書でもあるといった一冊です!
電子書籍
プロメテウスよ、しっかりしろ!
2020/06/23 08:41
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Koukun - この投稿者のレビュー一覧を見る
「美味しいものが食べられて、皆の尊敬を集められる。それだけのために元老になる奴がほとんどだ。」に、まったく同感です。
「平和な国の元首には、十人並みの顔をした人がなる。不安定な国ほど、強面の人が元首になる」 こう何かに書いてあったのを読んだ記憶がある。
ウシガエルに病気を持ち込まれるだけでなく、南の崖を占領されるような国ナパージュには、見かけだけでも怖い脅しの効くような元首が必要かなのもしれない。
部下であるツーステップの顔色ばかりをうかがい、有事に決断できず、重大な事の責任は取りたくなく、ツチガエルにだけ我慢を強いる。このようなプロメテウスがナパージュのリーダーなのだから、ツチガエルにとっては不安なことこの上ない。三戒の破棄もどこかへ消えてしまったのかな?
余談ですが、東の池のリーダーの名前は、「スモールグリーン」よりも、「リンクルグリーン」の方がしっくりするかもしれません。
紙の本
カエルの楽園2020
2020/07/13 00:34
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:denndennmakimaki - この投稿者のレビュー一覧を見る
コロナで大騒動の楽園の。
コロナのぬるま湯に浸かりきり茹でかえった心優しきカエルの楽園。
シュールでブラックな寓話。
毀誉褒貶はげしい著者だが読みのもとしては面白い。
異例のオムニバス形式の結末。
どの結末を自分は選ぶのか、考えさせられる。