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紙の本
庭 (新潮文庫)
著者 小山田浩子 (著)
ままならない日々を生きる人間のすぐそばで、虫や草花や動物たちが織り成す、息をのむような不可思議な世界。風景が静かに決定的に姿を変える瞬間を克明に描き出す、15の物語を収録...
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商品説明
ままならない日々を生きる人間のすぐそばで、虫や草花や動物たちが織り成す、息をのむような不可思議な世界。風景が静かに決定的に姿を変える瞬間を克明に描き出す、15の物語を収録する。【「TRC MARC」の商品解説】
私は夫と離婚をする。そのことを両親に報告せねばならない。実家へ向かう路線バスのなかで、老人たちがさかんに言い交わす「うらぎゅう」。聞き覚えのない単語だったが、父も母も祖父もそれをよく知っているようだ――。彼岸花。どじょう。クモ。娘。蟹。ささやかな日常が不条理をまといながら変形するとき、私の輪郭もまた揺らぎ始める。自然と人間の不可思議が混然一体となって現れる15編。【商品解説】
収録作品一覧
うらぎゅう | 9−30 | |
---|---|---|
彼岸花 | 31−58 | |
延長 | 59−62 |
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この作品もやはり小山田ワールド
2022/12/06 09:55
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
小山田氏の作品は「工場」も芥川賞作品の「穴」も。現実の世界の話とは思うんだけど何か違う気がする世界を描いた作品だった、やたらと広い工場が登場したり、何だか違和感のある住民と出会ったり、今回の「庭」もありふれた日常なんだけど、どこかおかしい気がする世界を描いた短篇集だった。「うらぎゅう」って、結局、何なの、「どじょう」は、結局、どう使うの、「緑菓子」をくれたおばあちゃんは、結局?、いつもどおり作者は詳しい種明かしをしてくれない、でも、それだからこそ小山田作品を読む値打ちなのだと思う。「下手な子役は下手なんじゃなくてそもそも子供というのが下手な子役みたいな言動をするのだ。上手い子役は大人の解釈するリアルな子供を演じているだけだ」という「家グモ」の登場人物の一人の独白が私にはつぼだった