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期待し過ぎ
2022/07/14 19:09
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投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
うーん。上巻を読み終えたときは、すごく続きに期待したんですけど……。途中、え?こうなるの……みたいな展開が、続々……現れまして……。ちょっとねえ。一気読みは、しなかったです
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ついに最終巻である。本書では大戦後の復興から、平成最大の災害を経て令和の始まりまでが描かれる。これまではずっと神生島と一ノ屋一族の話だったが、さすがにもうそんな時代じゃないと登場人物が言うように、一ノ屋(イチマツ)の血は薄れ、最終話ではついに島を離れる。十五部の野球少年の話と、十七部の平成編のバランスが悪く感じたが、ここまで読んできた甲斐はあったと思えた。あの人のその後とか、意外な出来事を描いた番外編も面白いかもしれない。
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ひとつひとつの話は読み応えがあるのだが、上中下を通して物語として捉えたとき、『イチマツ』の存在感がどんどん薄れていくのが残念だった。
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【目次】第十四部 明日への航路/第十五部 野球小僧の詩(ウタ)/第十六部 一ノ屋の終わり/第十七部 邯鄲の島遥かなり
すごい大河小説。令和元年まで書ききった。
こうやって俯瞰すると、今抱えている問題が小さく見えたりもする。一時ではあるけれど。
第十四部 一ノ屋の血を引く信介の話。敗戦後、疲弊した島の復興を描く。
第十五部 一ノ屋の血を引く静雄の話。プロ野球選手を夢みて、野球に夢中になる様子を描く。
第十六部 一ノ屋の松次郎の孫・松人の話。血を絶やさないことに拘る父・政文の願いに縛られる松人の苦悩を描く。
第十七部 島の人々の生活を一変させる自然の猛威。静雄の娘・育子の半生を描く。
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ある一族を中心とした150年の物語。17部あり主人公は毎回変わる。時代も変わっていくし明治維新や戦争なども描かれていく。その時代にある日常とその変化、離島であるということの不便さなど時代が進むほどに実感していく。一族の歴史と言い伝えが物語にずっと流れていてそれに囚われている人たち。そこにも時代の差を感じるものがある。でもなにより面白いのは日常を生きる人たちの姿。何もない島の中で日々生きて暮らす。その当たり前のような日々を鮮やかに描いていてどの人物、時代も本当に面白い。貫井さんといえばミステリー作家のイメージだけれどこういう作品ももっと読みたくなるほどうまい。長い物語だけれどたくさんの人に読んでもらいたい大作。
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第14部~17部で名残惜しくも完結。下巻になるとイチマツを筆頭に家系図の人も増えている。時の流れを感じた。歴史的事件や災害などを織り交ぜ、島で生きる人々の日常を生き生きと描いた最高傑作。
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戦争から戻ったイチマツの男 顔が焼け爛れ片目がつぶれている 戦災孤児と暮らす
町の復興の為、物資を買いに漁師と本土へ
仕事を見つけ金をため薬等を買って約1ヶ月後戻る
大工が必要 数ヶ月かけて大工を連れて戻る
顔を隠している大工
島から逃げたイチマツ本家長男
美人女給を連れて島に戻る 東京に会いに行く時孤児が同行 派手な買い物を見て別れてくれと女に告げた 女とは別れた
未亡人となった幼馴染と結婚
野球少年仲間イチマツ痣がある
中一でレギュラー 先輩達が退部
女子 ガリ勉 旅館の子 9人揃った
クガに試合に行くが惨敗
同じ高校に進学 甲子園を目指す 高3の時、決勝戦で敗れる
ガリ勉は立教大学へ エースは島の建設会社に就職
イチマツ本家の男 ゲイだった タレントになった美人幼馴染には打ち明けた
結婚するが性行為ができない 離婚する
歌手になった幼馴染はドサ周り
36歳になり島をはなれ東京へ
島の火山が噴火 東京に避難 東京に暮らし大学へ
銀行勤務のイチマツ女
東北震災でボランティアへ 知り合ったフリーターと交際 男が島を訪問 観光地として復活を支援するために島で暮らし出した
汽船社が正社員を募集 銀行を退社 結婚
赤子にはイチマツ痣が
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壮大なイチマツの系譜の物語の最終巻。ついに令和まで至る。
全17部でそれぞれ主人公が異なり、テーマも違う。
しかし時代が移り変わっても人々は常にそのときを一生懸命生きる。イチマツの血筋という特別なようで特別でないバックボーンの感じがとても好き。
普通、だから尊い。
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イチマツの血も少しは薄まりつつ時代は流れる。
戦後の復興の明日への航路、プロ野球特に長嶋人気にあやかって野球小僧の詩、同性愛をベースにした一の屋の終わり、そして神生島の再生を描いた邯鄲の島遙かなり
章ごとに登場人物を変え思わぬところで再登場したりして、流れていく島の時間、実は豊かな島とみんな精一杯生きていることへの賛歌だ。
最後に意地でも令和に子供を産んだ育子に乾杯。
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野球の話が長かったり、ヨシアキが何か気に食わなかったりとあるが感動してしまった。
全体を通すと星4つ
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上中下を通して登場した松次郎も、下巻になると孫を持った。第十六部が松次郎、松人ともに心の機敏が素晴らしく思えた。
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上中下三巻の大作であるが、page turner(読みだしたら止まらない)である。
第一章の「神の帰還」を読んだ時は、「この小説いったい何なんだ!(イチマツが島の女性を次から次へと孕ませる!)」とびっくりしたが、後は先が気になってどんどん読み進んだ。久々に面白い本を読んだ。
架空の神生島の一ノ屋一族と島の住民の物語で、明治から令和まで日本の近代史を織り込んだ傑出した歴史小説。社会派ミステリーを得意とする貫井徳郎だけに各章のオチが見事。
各巻冒頭に一ノ屋の家系図が示されているが、ところどころ名前が入っておらず〇表示になっているのだが、小説を読んでいくと「なるほどそういうことだったのか!」と得心する。上手い!!
NHKの朝ドラ『カムカムエヴリバディ』を素晴らしいと思った人であれば、間違いなく本作は楽しめる。
読むべし!!
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関東近海に浮かぶ島の明治から近代に至る人々の歴史を描いた三巻にわたる長編小説。島に住む一ノ屋一族を中心に物語は展開する。この本を読むと近代の日本の歴史を辿ることが出来て興味深い。読んでいてガルシア・マルケスの「百年の孤独」を思い起こさせる。短編の連続となっているので、長編だが読み進めやすく、後半は一気に読んだ。
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下は戦後〜令和まで!時代を駆け抜けた感がほんとに凄くて壮大な気分!そしてついに完読してしまって寂しい…(;_;)島の歴史を明治〜令和まで見届けた上で、最終章での「この島で暮らすことが運命だったのなら、人の運命はなんと面白いのだろうと思わざるを得なかった。」にめちゃくちゃ震えた!笑
未開だったのに、大河小説にハマってしまいそう〜!
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関東の離島での人々を描く大河小説。
下巻は時代背景は戦後から令和まで。
各部の一ノ屋一族、内容、時代背景は以下の通り。
第十四部 明日への航路、信介 メイ子(ひ孫)圭子(孫)、戦後の復興
第十五部 野球小僧の詩、静雄(玄孫)功喜 堀之内 山辺 川端(不明 家系図未記載)、巨人の連続日本一9連勝
第十六部 一ノ屋の終わり、松人 妙子(玄孫)政文(ひ孫)松次郎(孫)、昭和から平成
第十七部 邯鄲の島遥かなり、育子(来孫)静雄(玄孫)、平成から令和
長い長い物語も現在に至り終わりました。
全体としては☆☆☆の満足度なのですが、下巻のみに関しては☆☆としました。
理由は、第十五部 野球小僧の詩です。
登場人物の前作までの流れが寸断されているし、イチマツ家系図にないイチマツ血族が多く登場するのも納得できず、単品としては面白いけど、シリーズとしては別物の様で残念でした。
とはいうものの、登場人物たちのその後が不明になっている人たちのスピンアウト作品があると嬉しいです。