紙の本
恋人をとるか親友をとるか
2020/03/15 21:41
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投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
指揮者くずれの彼氏と、ストイックな女友だちとのコントラストが際立っています。ドロドロの三角関係と思いきや、ラストのどんでん返しに驚かされました。
紙の本
支配欲? 所有欲? 盲目って……おもしろい!
2017/05/21 14:51
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投稿者:たけぞう - この投稿者のレビュー一覧を見る
辻村深月さん初挑戦です。面白かったです。こんな話を書くとはね。
タイトルが的確すぎて、深くかみしめてしまいました。
「恋」「友情」の二編の連作です。
恋の主人公は蘭花。
息を呑む美しさをまといながら、俗っぽさのない少女です。
そう、少女と呼ぶのがふさわしい人。
観劇・映画鑑賞・音楽鑑賞が好きで、幼いころからバイオリンや
バレエを習っていました。親がその世界では知られた人ということも、
逆に純真さを残すことになったのかもしれません。
わたしはお母さんの子だからちやほやされるんだという理解をして。
その蘭花が、落ちる。
穴に落ちるように恋に落ちる。
果てしなく、どこまでも。
蘭花は大学の管弦楽団に入っています。オケの仲間にいる、
美波と留利絵。美波はちょっと可愛い雰囲気を持っていて、
胸の大きさを強調した服を好み、化粧も隙がない人です。
誰とでもあけすけな話ができる、軽やかな女性。
留利絵は、背が高いくせに、その高さがいやでいつも猫背。
目は一本線、にきびの痕が消えていないような、やせぎすの人。
ところがお父さんが名の知られた画家で、
蘭花と同じように育てられ、文化的な背景を矜持に持つ女性。
恋が蘭花のこころの内側の物語なら、友情はそんな
蘭花を包みこむ外側の物語です。蘭花の恋が運命の扉を開け、
女の世界をどっぷり見せてくれます。
恋愛もの、ガーリーもの好きな人、お薦めです。
結構えぐってきますよ。
電子書籍
面白い
2016/02/22 16:54
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投稿者:ちよこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
女性特有のドロドロ感がうまく描かれています。最後は思わぬ展開で楽しめました。
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恋と友情をはかりにかけて、傾く方が違う女たちの作品。
言葉にはあえてしないような心の声が、とにかくあちこちに出現し、認めたくはないけど、わかる!と暗い共感。
恋も友情もどちらも大事だけど、思いすぎると相手なのか自分なのかの境界線すらなくなる。
この本は、その怖さを教えてくれた。
辻村深月さん、最近ますますドロドロした怖さに磨きがかかってきたな…
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女ってほんとにこういう感じだよね、わかる、っていう感想を抱いた。
自分の中にもこういうところがあり、他人にどこか依存して、他人をどこか見下して、生きているのだと思う。
この二人のどちらにもなりたくないけれど、どちらでもある。
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前半が「恋」に盲目なカノジョ側からの視点のストーリーで、後半はそのカノジョへの盲目的な「友情」を抱く友人サイドからのストーリー。
人間関係ドロドロだし、オトコはやなやつだし、こうなるのも仕方ないかなと思うけど、ラストは怖いわ。
女ってこわいな~。
もう読まなくていいです。
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なんとなく手詰まりというか、
才能が枯渇してきたのではないかと思ってました。。。
今もちょっと思ってます。。。
ちょっと裏技(?)です?!
19日にこの「盲目的な恋と友情」を中心にした懇親会に参加しました!
そこで生「辻村深月」さんとちょっとだけお話ししたのです。
ちなみに、
この懇親会に参加する人は事前に「盲目的な恋と友情」を読ませていただくことができ、
もちろん読んで行きました!
だから、
感想をあげるのがはやい(笑)
今までの何作品かを読んで、
「直感」で書いてたのが「考えて」書いてる気がしてたのね。
自分の中にあるものを素直にだしてんですが、
ある時から、
自分の中にあるものをどう表現しようかと悩みながら書いてる感じがしたの。
話しを聞いて、
「白」い作品と「黒」い作品があるんだって。
「サクラ咲く」なんかは「白」い方よね。
今読んでる、
「ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。」は「黒」い方なんじゃないかな?
当然、
「盲目的な恋と友情」も「黒」い方なんですよ。
「白」い方は、
まだ読んでないんですが「島はぼくらと」が、
「白」い方の自分が書きたくて書ききった作品なんだって。
読みたくなったわ!
じゃ、
と、
思ったのが「盲目的な恋と友情」は?
そう、
書ききったって言ってなかった!
「黒」い方はまだ余力を残してるのです!
で、
読めば分かるし、
他の人の感想や辻村さんもおっしゃってましたが、
「あえて美波のことは書いてない」
みたいに言ってる。
そう、
「星近」ももっと掘り下げて書いてもよかったはずなのに、
読者にゆだねたそうです。
ありかなしかは読者が決めて、僕はありでいいと思うの。
しかし、
そこが「余力を残して書いてない」と思える部分で、もっと出し切って欲しいな!
と、
心底に感じた部分であります。
まだまだ書いていくそうです。
まだまだ楽しませてくれそうです。
ちなみに、
主人公は「蘭花」ですが「シェリル」は登場しません(笑)
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2人の視点から描かれる盲目的な恋と、盲目的な友情。黒いんだけど現実によくある女の感情が描写されている。
他人の目線からだとわかるのに、恋愛に溺れている本人には理解はできても納得できないんだよなぁ。
そして友情…なのか?容姿で虐げられ続けて卑屈になった性格だと、恋愛にもいけないから執着するんだろう。K点越えしちゃってるけど、ある程度はわかる。
ハケンアニメとは真逆な作品ですね
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盲目的に恋に溺れるか、盲目的に友情を求め続けるか…そんな極端な形でしか生きられなかった二人のオンナ。
どちらの道も進む先に「幸せ」の光は見えない。なのになぜ、そんな道を選んでしまうのか。
いや、選んだわけではないのだろう。きっと気付いたらその道を歩いていた、そういうことなのだろう。
女って、ヒトよりも美しくても醜くても生きていくのに苦労するものなのだ。そこにオトコがいる限り。
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まず、装丁がヒグチユウコさんで、美しく物悲しい世界観を鷲掴みにされます。
以前何かのインタビューで、著者がズルズル引きずるタイプと答えていたのが本作品で生きているんだなぁと、勝手にほくそ笑んでました。
今迄になかったえげつなさが、デビュー当時からは想像出来ないし、今年はデビュー10周年であと2冊出版されるので、楽しみにしている。
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相手を見下したり、必要以上にひがんだり、ちょっとした言葉尻でイラついたりと、女性のドロドロした部分をまざまざと見せつけられました。
「親友」という言葉がやたら出て来るのも女子ならではだなぁと…。
ラストシーンが見えた時、「ちょっとベタというか陳腐じゃない?」と思いましたが、本当に復讐したかった事柄がわかった瞬間、「そうか、だからこういうラストシーンなのか。陳腐どころか超怖い((((;゚Д゚))」ということに気づかされました。
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読後感のもやもや感。
辻村さんの描く『女』の幼さ、というか幼いままでいることを選んだ女、大人になれない女って、作中でも他の女性がいうように、見ててイライラするんだけども、そのメンタルはとても理解できてしまう。今回の作品では瑠璃絵。
容姿にコンプレックスがあって、
でも勉強はできる。特技はある。
華やかでモテる子たちを少し見下す節があるけど、
心の底では憧れている。
重大な選択をするときには、自分の気持ちより
何かというと親の気持ちが気になっちゃう。
最後の、親を気にする、というのは蘭花か。
でも蘭花の章で1番印象的だったのは、
『オスとしてセクシーだというよりは、
この人に選ばれるのを人に見せたい』
というくだり。
特別な誰かの特別の女でありたいっていう欲は、
人間あるよなあ、とこれはもう納得しながら、読みました。
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黒辻村爆裂!
辻村ファンなら話の中盤ぐらいでラストを予想できると思う。もっと言うならば序盤である程度は予想できると思う。でも話がどこに着地するかは結構どうでもいい!
そうそう!わかる!その気持ち、その状況、その関係!
と、多くの女性が共感できる作品だと思う。そして男性はこの作品をどう読むのかはとても気になる。
わたしもできることならそうしたかった。そうしたいけどできなかった。と、思う女性は少なくないと思う。そして、そう思わせる人に出会ってしまったことは人生において幸せなことで残念ながら本当に不幸なことだと思う。わたしもそうしたかった。その気持ちはいまでも覚えているしきっと忘れても忘れきれないと思う。
盲目的な
恋と友情。
デビュー10周年記念の3社新刊リレーフェア!第1段!この作品はすごいよ!
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黒辻村!
「盲目的な恋と友情」というタイトルが本当にぴったり。女の中のドロドロを見せつけられてる様で、目を逸らしたくもなるけれど、やはりそこに共感というものを感じてしまう。
女ってホントにこうゆう生き物、だと思う。
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むむう。恋愛小説としてはそれほど突出しているわけではない。友情小説としてはちょっと面白いかも。
描かれる男が、どの男も薄っぺらくて立体感がないのが残念。