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商品説明
僧侶は武士を呪い殺し、農民は合戦を繰り広げ、浮気された妻は相手の女を襲撃−。中世の日本人は実は凶暴でアナーキーだった! 自力救済、信仰等を主題に、中世人の衝撃的な逸話の数々を紹介。『小説新潮』連載を加筆・修正。【「TRC MARC」の商品解説】
あなたたち、本当にご先祖様ですか? 最も「日本らしくない」時代へご招待! 「日本人は勤勉でおとなしい」は本当か? 僧侶は武士を呪い殺して快哉を叫ぶ。農民は土地を巡って暗殺や政界工作に飛び回る。浮気された妻は女友達に集合をかけて後妻を襲撃――。数々の仰天エピソードが語る中世日本人は、凶暴でアナーキーだった! 私たちが思い描く「日本人像」を根底から覆す、驚愕の日本史エッセイ。【商品解説】
著者紹介
清水 克行
- 略歴
- 〈清水克行〉1971年生まれ。明治大学商学部教授。歴史番組の解説や時代考証なども務める。著書に「喧嘩両成敗の誕生」「日本神判史」など。
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電子書籍
都合の良いように歴史を評価するのではなく
2022/01/02 17:23
5人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Koukun - この投稿者のレビュー一覧を見る
いわゆる右翼の人達が言っている「日本古来の伝統」というのは、江戸時代中期以降のたかだか300年程度のものであり、それ以前は混沌とした自力社会だったということがちゃんと論拠を持って示されている。本書のあとがきで筆者が述べている「歴史に学ぶということは」というくだりには感銘を受けた。現代日本の観点から都合の良いように歴史を評価するのではなく、当時の観点から見なくてはいけない ということである。
紙の本
よくわからない中世こそ面白い
2021/11/23 15:10
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Sherfit Baker - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者の本はすべて読んでいるが、すべて面白い。
やや読みにくい中公新書や岩波新書でさえも面白い。
ましてや今回の本は一般向けの度合いが高いのだから、面白くないはずがない。
読んでみて改めてわかったのは、著者はとにかく中世の様々な事例を知っていて、
知っているからこそ興味深い事例をいくつも挙げることができ、
中世の人々の思考方法を推測して解釈することができるのだろう。
歴史の面白さは、「今も昔も人間のやることは同じだということに気づかされること」だという考え方があるが、
著者の本を読むと、現代の人間と中世の人間は、根本的に考え方が異なり、
それこそが歴史の面白さだと気づかされる。
そういう意味では、著者は歴史に対する見方自体を変えさせてくれた。
そんな著者が中世の様々なエピソードを紹介し、中世の人々の考え方を分析するのだから、本書が面白いのも当然だろう。
紙の本
おそるべき、たわけという言葉
2021/11/04 22:00
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
尾張の有力な悪口「たわけ」は、あたりさわりなく「田分け」、大事な不動産を他人に分配してしまうような愚か者が語源であるという説明もみられるが、「古事記」に馬婚(うまたわけ)、牛婚(うしたわけ)、鶏婚(とりたわけ)、犬婚(いぬたわけ)とあるように「たわけ」は不正な性交の意味を持つ言葉だった、と筆者は言う、かつて「お前のかあちゃん、売春婦」と罵倒され暴力をふるって退場になったフランスのサッカー選手がいたが、日本にはそんなことばないなと思っていたら、中世にはとんでもない悪口が使われていたのだ、これは面白い。「うわなり打ち」という中世に浮気をされた正妻が妾の家へ徒党をくんで押しかけるという制度があったことも面白い、確かにそれだと北条政子は激情の女ではなく、風習に則って妾を攻撃した奥ゆかしい女なのだということになるのか
電子書籍
現代と違う価値観 時代劇を見るのが楽しくなりそうだ
2022/02/12 06:00
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:チップ - この投稿者のレビュー一覧を見る
室町時代は現代人には大変わかりにくい時代だとおもう
「荘園」という言葉は教科書で習ったが、どういうものだったのかがわからなかった。
清水氏の解説は大変わかりやすく、おぼろげながらだが荘園の姿が見えてきたように感じた。
時代劇を見るのが楽しみになってきた。
紙の本
やっぱり中世史はイイ
2021/09/26 17:25
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:しゅんじ - この投稿者のレビュー一覧を見る
清水さんの文章はとても愉快。なかなかこういうユーモアに溢れた文章は書けない。こういう書き手が現れる研究分野は元気があるってことかなあ。やっぱり中世史は面白い。建前ではなく、「多様な価値観を認める」というのはこういうことなんだということがよく判る。中世的な世界に住みたいか、江戸中期的な世界に住みたいのか好みは割れるだろうなあ。
紙の本
いつだって人間フルスロットル。
2021/09/08 15:48
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:名取の姫小松 - この投稿者のレビュー一覧を見る
中世は江戸時代のように武家の支配は強くなく、身分制度も意識もまた違う。お上に逆らえない者たちばかりではない。
年貢を払えない、率を下げろと申し立てる農民あり、仕返しに呪術を使う寺社、欲望のまま、損得勘定で人間いつでも生きている。そんな中世を史料に基づいて、軽妙に描き出す。
紙の本
中世日本は魑魅魍魎の時代か
2021/08/29 10:57
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:nekodanshaku - この投稿者のレビュー一覧を見る
室町時代を中心とした日本の中世は、きわめて不可思議で、ハードボイルドな時代であることを知った。過去をそのまま現代に当てはめることの危うさに、私達は気づいた方がいい。人々の心理は時代を超えて変わらないものがある一方で、時代により大きく異なるものがある。現代人にとって理解不能であるばかりか、現代人の価値観からすれば許容できない出来事に、過去は満ちていたのだ。その時代、その世界の中の必然性から生まれた出来事だった。このような書を読み、自分と異なる社会を理解することは、多元性・多層性の社会があることを知る。