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電子書籍
美術展の不都合な真実(新潮新書)
著者 古賀太
フェルメール、ゴッホ、モネ――屈指の名画が来日するのは、有数の芸術愛好国だから? 否、マスコミが主導し、大宣伝のなか開幕する「美術展ビジネス」が大金を生むからだ。「『〇〇...
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美術展の不都合な真実 (新潮新書)
商品説明
フェルメール、ゴッホ、モネ――屈指の名画が来日するのは、有数の芸術愛好国だから? 否、マスコミが主導し、大宣伝のなか開幕する「美術展ビジネス」が大金を生むからだ。「『〇〇美術館展』にたいした作品は来ない」「混雑ぶりは世界トップレベル」「チケット代の利益構造」「“頂点”に立つ国立美術館・博物館」等、新聞社の事業部で美術展を企画した著者が裏事情を解説。本当に観るべき展示を見極める目を養う必読ガイド。
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紙の本
確かに大マスコミは利益追求しか頭にない
2023/04/01 22:01
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
確かにそうだよなあと思ったのは「○○美術館展」にはたいした作品が来ていないということ、長期に美術館が改装でもしているのならまだしも開館中だったら日ごろは倉庫に眠っている作品を新聞社やテレビ局がさも値打ちのあるお宝のように見せかける広告を打つわけか、なるほど。それと、展覧会は世界的にもトップ10にはいる混雑なのだから日本は文化的だと思ってしまいがちだが、著者は「有名な作品の前で、立ち止まらずに歩きながら見てくださいと叫ぶ係員の声を聞きながら観る展覧会のどこが文化的なのだ」と憤慨する、まったく同感なのだ、大マスコミは利益追求しか頭になく、名画をゆっくりと鑑賞するという当たり前のような文化さえ日本に根付かせようとしないのだ
紙の本
日本の美術展の歪み
2020/07/15 10:22
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ひな - この投稿者のレビュー一覧を見る
内容は、この世界に近い人にとってはよく知られていたり繰り返し問題視されていることかもしれないけれど、誰もまとめて公式に語ろうとしなかったことを語ったのがこの本の意義かなと思いました。著者のような勇気は、なかなか誰もが持てるものではないので敬意を表したいです。不平不満本・暴露本の類ではなく、公平に書かれていたのも好印象でした。
あと、こうしたことは美術館によく行く人たちの間でもあまり一般的には知られていないと思うので、本書がきかっけとなって日本の愛好家の行動がもっと多元化して、美術を消耗させることに歯止めがかかれば、と願いたいです。ポストコロナを考える一つの素材になるのではとも感じました。
紙の本
美術展ビジネス
2020/09/20 06:48
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:チップ - この投稿者のレビュー一覧を見る
言われてみれば最近「〇〇展が大行列」というニュースを耳にすることが多くなったが、そこにこんな裏があるとは知らなかった。
業界では有名な事だったらしいが、私のようなものは全くしらない事ばかりを大変わかりやすく書いてある。
不都合な真実を言ってくれた著者の勇気をたたえたい。
そして、短期的にみれば美術館ビジネスは儲かっても、長期的には日本の文化を吸いたいさせるものだと思う。
もっと自分でよいものを感じる感性を育てないといけないと思った。
紙の本
その通り。で、どーするの?
2021/06/30 23:46
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:.ばっは - この投稿者のレビュー一覧を見る
長年、美術館通いをしていると書かれていることが「やっぱりね」と分かってくる。
だから読後感は買うほどのことはないなと。美術館、美術展に興味のある者には一読を勧めたい。
賛同したい点は多々あるが特に館長天下り問題と学芸員の低待遇問題。
しっかりした常設展はもっと鑑賞すべき。だから常設展のない新美術館は箱モノ行政の典型ではないか。
企画展は、国内でまとめて鑑賞できて日本語の解説などの便宜もある。歌劇の来日公演同様、ある程度高額なのは仕方ないとも思う。ただ〇〇美術館展は現地が改修とか閉館していれば別だが、まず大物は来ない。そりゃあ現地に目玉がなかったらねぇ。実際に欧州で「只今、日本に旅行中」と張り紙のあった時があった。そう思うと中学生の時、数時間並んだ「モナリザ」は良く来日したものだ。昔は「ミロのヴィーナス」や「ツタンカーメン」のマスクも来たらしい。
気になったというか反論したい事が日本の地方美術館は交通の便が悪いという点。公共交通機関から徒歩20分位を私は遠いとは言わない。海外に行ってもこの程度のアクセスは結構ある。観たい意欲と行くのが面倒だ意識との兼ね合いではないか。私は観たければ日帰り圏位までは腰も軽く行動している。奈良の正倉院展とか今は亡き名古屋のボストン美術館とか。