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- カテゴリ:一般
- 発行年月:2005.3
- 出版社: 東京大学出版会
- サイズ:21cm/235,10p
- 利用対象:一般
- ISBN:4-13-003323-9
紙の本
教養のためのブックガイド
「教養」という言葉を軸にしたブックガイド。日々、大学という教育と研究の場所で若い人々と向かい合っている執筆陣が、「人間の問い」を問うために厳選。東京大学教養学部教養教育開...
教養のためのブックガイド
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商品説明
「教養」という言葉を軸にしたブックガイド。日々、大学という教育と研究の場所で若い人々と向かい合っている執筆陣が、「人間の問い」を問うために厳選。東京大学教養学部教養教育開発室による教材開発事業の一環として編集。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
小林 康夫
- 略歴
- 〈小林康夫〉1950年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科教授。専攻は表象文化論。
〈山本泰〉1951年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科教授。専攻は国際社会科学。
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紙の本
よりよく生きるために
2012/05/30 09:33
11人中、11人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:GTO - この投稿者のレビュー一覧を見る
現時点(2005年7月)で、最も上質なブックガイドだと思います。高校生から大学生向けのよい本に仕上がっています。この本を読むことだけでも、教養が豊かになり、読書欲を大いに刺激してくれます。
第1部の2「〈人間〉と〈チンパンジー〉のあいだで」は、京都大学だけでなく、東京大学もサルをやっていると主張したかったのかな?内容は面白い。3「壁の向こうの教養書」が、最もブックガイドブックらしい書き方がなされている。
第2部の座談会は、「何のために本を読み、教養をつけるのか」がよくわかる。「教養とは人生を豊かにする知識」「よく生きようとすること」という発言は、目新しい言葉ではないが説得力がある。ただし、途中、発言に「東京大学」「東大」「東大生」という言葉が目立ち、鼻につき、興がそがれる(東大卒でない私のひがみかもしれませんが)。それがなければ、全国の他の大学生にもっと読まれたと思われるのが、残念です。(学外でも読まれることを意識するデリカシーがほしかった。)
第3部「さまざまな教養」は、2「自然科学の新しい〈常識〉」が読んで楽しい。3「留学生にすすめる本」は、日本の大学生への嫌みでしょうね。日本のことを知らない日本人が多い。ここに挙げられた本は、すべてではないが、高校卒業までに読んでおくべきものでしょう。
第4部「教養の彼方」の「読む快楽と技術」で、野崎歓が述べる読書への姿勢(「本は自分で購うべきです」「ちょっと難しいそうに思える本に手を出してみること」など)は、私と同じ波長を感じ、気持ちよく読めた。
最後に、筆頭編者である小林康夫が、「存在の深さ、文化の厚み」で、「大学生活4年間と限ったときに、いったい一般に何冊の本が読めるだろうか。せいぜい数十冊でしょうか。」と述べているのが、とても気になった。大学生、それも東大生が、専門書や趣味・実用書以外に4年間で数十冊しか本を読まないとしたら、ことは深刻を越えていると思う。数百冊の誤植であってほしい。
紙の本
教養って何。
2005/07/10 21:47
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:jis - この投稿者のレビュー一覧を見る
教養とは何だろう。なかなか難しい質問だ。問う事の中に答えがあると通常いわれる。しかし、こと教養については、探すしかない。自らが自発的に、自省的に、柔軟な頭をもって探し歩くより仕方がない。教養を身につけるとは、どういう事なのか。角度を変えて見るなら、教養を得るためには、何をすればいいのか。
超一流と思われる東大の先生方が、若い学生に自分の読書体験から、教養を得るため、若しくは教養とは何なのか、という答えを得るため、いや探し求めるための書籍を紹介しているのが、この本である。
私は、何冊読破しているだろう。確かに殆どの本は知っている。名前は確かに知っているが、読み通した本はどれぐらいあるだろうか。推薦されている本は、それぞれ古典とも言うべき本ばかりである。現在の学生がこれらの本をどのくらい読んでいるか知りたいくらいだ。
ユニークな構成になっているのがコラムだ。その一等最初が、「教養がなくってごめんなさい」この表題で参ってしまった。最近の東大の学生は、禄なのがいないと常々思っていたが、先生は違う。こんな先生が、かの東大にいるとは、本当に東大を見直したいくらいだ。
対談あり、持論を包み隠さず述べて本を紹介している先生あり、「読んでいけない15冊」などという反面教師的な仕方で、紹介されている先生ありで、なかなか単なるガイド本とは一味も二味も違う。
大学は、もうすぐ夏休み。学生でこの中に紹介されている本を一冊でも通読できたら、この夏休みは価値あるものとなるであろう。ただし本を読むだけでは、教養人とはなれない。自己改革を重ね、自分が自分をデザイン出来る能力を身につけ、身の回りばかりでなく、時には宇宙や生命という流れの中で、人間の位置を考えられること、そのようになってこそ教養人と呼ばれるのであろう。
ともかく、この一冊でえらく得をした気分になれるユニークな、教養本である。
紙の本
「教養」を高めるための本を様々なアプローチで推薦
2005/11/18 23:25
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:アラン - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書の目的は、「大学生を中心とした若い人に・・・できるだけたくさんのさまざまな種類のよい本を読んでもらいたい。・・・みずからの精神ないし人格を養うために本を詠む−そのような習慣を若い人に身につけてもらうためのひとつのきっかけやうながしになること」である。
そのために、座談会、和漢洋の学者の推薦書や色々な分野の学者のエッセイといったさまざまなアプローチで本を推薦する。冊数にして3百冊位ではなかろうか。「ぼくはドイツの大学で勤めていたのですが・・・ぼくの専門は生命科学だけど、日本の文化は何かとか、神道と仏教はどう違うかとか・・・生命科学とは関係ないんですけども、このような対話を通じてはじめて彼らは対等につきあってくれる」というような文章を読むと大いに刺激される。一方で、読書が「私たちを個人的精神生活に目覚めさせるかわりに、それにとってかわろうとするとき、読書の役割は危険なものとなる」というマルセル・プルーストの文章を引用することにより、読書の魅力に溺れているだけではいけないと戒める。また、自然科学からのアプローチについてもしっかりおさえられていると思う。どこから読んでも知的好奇心を刺激される。
私はこの本のターゲットである若い人では決してないのだが、頭の中に読みたい本がどんどんリストアップされていく自分に閉口してしまった。このような本に「若い人」たちが刺激を受け、教養を高めていくことを希望するし。自分自身の教養も高めていかねばならないと私自身も大いに触発された。
紙の本
「教養」なき時代に、それでも読んでおくべき本を東京大学教養学部の教授らが推薦している書籍
2012/01/30 09:08
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:トグサ - この投稿者のレビュー一覧を見る
かつて”教養”と呼ばれる学生にとって読んでおかねばなあ、という本があった。
しかし、80年代のニュー・アカらの”知と戯れる”から、何が”教養”がわからなくなり、人々は自分が読みたい本を追い求め、”教養”と呼ばれる共通の土台が無くなった。
この『教養のためのブックガイド』は、”教養”というものが存在しない時代に、元教養学部長・東京大学総長でもあった蓮實重彦の『君等が自明視している教養とは、一体何だね?』というような発言に応えるような形で、東京大学教養学部に設置されている教材開発事業の一環として編集され、「現在の教養」として、押さえておくべき本を推薦している。
僕にとって、この『教養のためのブックガイド』にラインアップされている書籍に、一般の”教養”の印象と違って、自然科学の本が沢山、取り上げられているのは嬉しいのだが、かつてあれだけ、ニュー・アカらが取り上げて大騒ぎしていた哲学の概念そのものを変えてしまうような力のあったフランス現代思想が、全くといっていいほど取り上げられていないのは、非常に残念だ。
だが、柄谷行人らの『必読書150』よりも読むよりも、より有益だろう。
紙の本
まさに教養のための
2022/06/27 20:47
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:魔法 - この投稿者のレビュー一覧を見る
世の中は本が読まれなくなっていると言われますが、本屋さんに行けば日々新しく出版された新しい本が山のように積まれています。
そんな風に表面的にでも内容があまり無くても、、「本」は溢れていますが、その中でも本当に名著と言えるものや、人間を深く見つめ掘り起こしてくれるものはどれだけあるでしょうか。
この本は東大の先生達が現代に生きる上でもやはり通るべき読書の道、人生のかがり火となる本を紹介してくれています。
紙の本
内容紹介
2005/02/18 20:07
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:東京大学出版会 - この投稿者のレビュー一覧を見る
何を読んだらいいんですか?—「大学改革」の中で、数少なくなった教養学部の一つ東京大学教養学部が、教養教育の実践として新入生に提示するブックガイド。本を読むことの楽しさと喜びを通して、大学の豊かな可能性を伝える決定的読書案内。〈開かれた知〉への誘い。
第1部 いま教養とは?
ものを見ることについて(ノーマ・フィールド)/存在の深さ、文化の厚み(小林康夫)/ 〈ひと〉と〈チンパンジー〉のあいだで(長谷川寿一)
第2部 座談会 教養と本
佐藤勝彦+浅島 誠+木畑洋一+山本 泰+小林康夫
第3部 さまざまな教養
世界の教養(高田康成)/古典の力(山内昌之)/留学生のための日本案内(ジョン・ボチャラリ)/文系でも読める自然科学の新しい〈常識〉(石浦章一)
第4部 教養の彼方
読むことの技術(野崎 歓)/読んではいけない本(石井洋二郎)
あとがき——人を愛することについて(山本 泰)
1頁コラム——私の薦める本
岡本和夫、金子邦彦、黒田玲子、加藤道夫、深川由起子、遠藤 貢、兵藤俊夫、小森
陽一、石田英敬、蓮実重彦、エリス俊子、野矢茂樹、北川東子
〈編者、執筆者略歴〉
小林康夫(表象文化論) 主要著書『光のオペラ』(筑摩書房 94)『身体と空間』(筑摩書房 95)『建築のポエティクス』(彰国社 97)『青の美術史』(ポーラ文化研究所 99)『出来事としての文学』(講談社学術文庫 00)『表象の光学』(未来社03)
山本泰 (現代社会理論)主要著書『儀礼としての経済:サモア社会の贈与・権力・セクシュアリティ』(弘文堂 96)
高田康成(表象古典文化論)、ノーマ・フィールド(日本研究)、長谷川寿一(認知行動科学)、浅島 誠(生物学)、木畑洋一(歴史学)、佐藤勝彦(物理学)、山内昌之(イスラム地域文化研究)、ジョン・ボチャラリ(比較文学)、石浦章一(神経科学)、野崎歓(フランス文学)、石井洋二郎(地域文化研究)、岡本和夫(数学)、金子邦彦(生命論)、黒田玲子(生物化学)、加藤道夫(建築学)、深川由起
子(言語情報)、遠藤 貢(アフリカ研究)、兵藤俊夫(物理学)、小森陽一(日本文学)、石田英敬(記号論)、蓮実重彦(映画批評)、エリス俊子(比較文学)、野矢茂樹(哲学)、北川東子(ドイツ思想)