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電子書籍
史伝 北条政子 鎌倉幕府を導いた尼将軍
著者 山本 みなみ(著)
「鎌倉殿の13人」を選んだのは政子か?中世史の新鋭が迫る比類なき女性政治家の実像。鎌倉幕府の初代将軍・源頼朝の妻にして、2022年大河ドラマの主人公・二代執権北条義時の姉...
史伝 北条政子 鎌倉幕府を導いた尼将軍
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史伝北条政子 鎌倉幕府を導いた尼将軍 (NHK出版新書)
商品説明
「鎌倉殿の13人」を選んだのは政子か?中世史の新鋭が迫る比類なき女性政治家の実像。
鎌倉幕府の初代将軍・源頼朝の妻にして、2022年大河ドラマの主人公・二代執権北条義時の姉である北条政子。気が強くて嫉妬深く、冷酷でヒステリック……など、マイナスイメージの強い彼女だが、同時代史料から浮かび上がる政子の姿は違う。主体的で慈悲深く、武家政権の確立と御家人の地位向上を果たした、鎌倉幕府最重要人物としての顔が見えてくる。北条氏による編纂物の『吾妻鏡』だけでなく、『愚管抄』『明月記』『六代勝事記』などの京都側の史料や、大倉幕府周辺遺跡群の発掘調査などの考古学の成果も踏まえながら、類いまれなる政治力を発揮した女傑の全貌を明らかにする、大河ドラマファンはもちろん、中世史ファン必読の一冊。
〈目次〉
プロローグ――政治家・北条政子
第一章 御台所の日々
第二章 頼朝の後家として
第三章 尼将軍の時代
終 章 後代の政子像
エピローグ――鎌倉幕府を導いた尼将軍
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北条政子
2022/11/27 15:18
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:福原京だるま - この投稿者のレビュー一覧を見る
頼朝の後家として将軍家の家長の役割を果たし、草創期の幕府を支えて北条氏の権力確立を導いた政子の生涯がよくわかる。また政子の性格面として慈悲深い一面も記されており従来の政子像からの転換が見られて面白い。
紙の本
史料を丹念に読み解き、北条政子の実像に迫る。ただし史料と異なる記述も
2022/07/25 23:43
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:おくちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
プロローグで「徹底した史料批判に立脚した政治史のなかに政治家・北条政子を位置づけたい」と書いておられるとおり、吾妻鏡を基本史料としながら、それ以外の古記録や古文書を参照して、北条政子の生きた時代に起きた数々の事件を丹念に追い、その人物像に迫っています。
ただ、「史料批判」といいながら、史料とは異なる記述が根拠もなくされている個所があったのが気になりました。
第1に、「二代将軍頼家が能員の娘若狭局を正妻に迎えた」(98ページ)と書かれていますが、吾妻鏡では源氏の血を引く「辻殿」が正室で、若狭局は「妾」となっています。吾妻鏡の記述が正しくないという主張であれば、その根拠を示してもらわなければなりません。
第2は、承久の乱勃発時に尼将軍政子が行ったとされる演説の場面で、本書では「政子が武士たちを庭中に召し集めて語ることには」と、政子が御家人に直接語りかけたかのように書かれていますが(これは著者の「史伝北条義時」も同じ)、吾妻鏡には「家人らを簾下に招き、秋田城介景盛を以て示し含めて曰く」とはっきり書かれており、意図的かどうかわかりませんが、著者はこの一節を省略しています。ここは政子にとって重要な場面ですし、直接語りかけたのと簾の中から御家人を介して伝えられたのでは受ける印象もまるでちがってきますので、吾妻鏡の記述通り(信頼できないのであればその根拠も示した上で)書いてほしかったです。
それから、終章「後代の政子像」で中世以降戦後までの政子評、さらにコラムでは現代の画家が描いた想像の政子像まで詳しく紹介されていますが、まったく余計で読む気がしませんでした。