「honto 本の通販ストア」サービス終了及び外部通販ストア連携開始のお知らせ
詳細はこちらをご確認ください。
読割 50
紙の本
迷路の少女 (ハヤカワ文庫 NV)
マルティンとオーサの夫婦が、レストランで食事をしていたほんのわずかな間に、11歳の娘マグダが自宅から忽然と消えた。夫婦は必死に情報提供を呼びかけるが、世間は彼らに疑いをか...
迷路の少女 (ハヤカワ文庫 NV)
迷路の少女
ワンステップ購入とは ワンステップ購入とは
このセットに含まれる商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
商品説明
マルティンとオーサの夫婦が、レストランで食事をしていたほんのわずかな間に、11歳の娘マグダが自宅から忽然と消えた。夫婦は必死に情報提供を呼びかけるが、世間は彼らに疑いをかける。夫婦の間でも互いへの疑心が募り…。【「TRC MARC」の商品解説】
ある夜11歳の少女が忽然と自宅から消えてしまう。周囲の人々にひろがってゆく波紋。事件の発端はどこに? そして少女の行方は?【商品解説】
あわせて読みたい本
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
紙の本
人々は迷路から出られるのか?
2018/02/21 17:03
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:saihikarunogo - この投稿者のレビュー一覧を見る
こ、こんなところで終わるなよー!
そりゃ、読んでるこっちは、真相がわかったけどさあ……。
作中人物の誰も、まだ真相にたどりつかないところで、終わってるじゃないか……。
こんな中途半端な終わり方はいやだー!
このあと、彼らは、真相を理解するんだろうか。
それとも、もしかして、わからずじまいなんだろうか。
真相に到達したとして、関係したすべての人々が、もっと不幸になるだけだ。
真相に到達しない場合、それはたぶん、唯一、いなくなった少女の居場所を知り得る人が、恐ろしくてほんとうのことが言えず、重い罪の想いを抱えながら口をつぐんだ場合だろう。たとえ、その人が口をつぐんでいても、人々の前に証拠は開示されているのだが、誰も気付かないで放っておくのではないか、と、私は想像してしまうのだ。
実は、小説の最初の章で、少女の母親は、真相をつかんでいたのだ。ただそれは、いわば、少女の置かれた状況、少女と母親との関係を象徴的に表したもの、と、知的な人ならば解釈してしまうところだろう。そして、それでも、藁にも縋る思いで、母親は、真相に手を伸ばそうとするのだが、つかめない。
登場する誰もが、心の傷や歪みや偏りを抱え、子供にとって理想的なおとななんて、ひとりもいない。だけど、特別な悪人もいない。
いろいろな不幸な偶然が重なって、起こってしまったできごと。少女がかわいそうでならない。