「honto 本の通販ストア」サービス終了及び外部通販ストア連携開始のお知らせ
詳細はこちらをご確認ください。
- カテゴリ:一般
- 発売日:2016/07/29
- 出版社: 文藝春秋
- サイズ:20cm/268p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-16-390491-7
紙の本
強父論
著者 阿川 佐和子 (著)
94歳で大往生。瞬間湯沸器だった父、阿川弘之に罵倒されること何千回。理屈より感情が先立ち、男尊女卑でわがままで、妻や子供には絶対服従を求める。常に自分が中心でありたい…。...
強父論
このセットに含まれる商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
商品説明
94歳で大往生。瞬間湯沸器だった父、阿川弘之に罵倒されること何千回。理屈より感情が先立ち、男尊女卑でわがままで、妻や子供には絶対服従を求める。常に自分が中心でありたい…。故人をまったく讃えない「父と娘」の記録。【「TRC MARC」の商品解説】
阿川弘之氏が94歳で大往生されてから、今年八月で一年。娘佐和子が、強父語録とともに、父との62年間を振り返ります。たとえば――。
「なんという贅沢な子だ。ふざけるな!」……4歳のサワコ嬢は、「このイチゴ、生クリームで食べたい」と口にしただけで、このようにと怒鳴られます。以来、罵倒され通しの日々が続くことになるのでした。
「勉強なんかするな。学校へ行くな」……弘之氏は、特に娘は、勉強なんかしなくてもいいから、家でうまい食事を作れ、という主義でした。大学のテスト期間中も、サワコ嬢はお酌の相手をさせられたのでした。
「子供に人権はないと思え。文句があるなら出ていけ。のたれ死のうが女郎屋に行こうが、俺の知ったこっちゃない」……娘のちょっとした口応えに対して、弘之氏は烈火のごとく怒り、このように言い放ちます。これは弘之氏の口癖でした。
「老人ホームに入れたら、自殺してやる!」……元気な頃の父は、こうくり返していました。足腰が弱ってからは渋々、老人病院に入院しましたが、そこでも「すきやきが食べたい」「ワインが飲みたい」とわがまま放題なのは変わりませんでした。
いまや絶滅寸前の、怖くて強い父親ぶりが存分に描かれます。【商品解説】
著者紹介
阿川 佐和子
- 略歴
- 〈阿川佐和子〉1953年東京都生まれ。慶應義塾大学文学部西洋史学科卒。「ウメ子」で坪田譲治文学賞、「婚約のあとで」で島清恋愛文学賞受賞。ほかの著書に「聞く力」など。
関連キーワード
あわせて読みたい本
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
紙の本
強父論
2016/11/30 10:42
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:弘之 - この投稿者のレビュー一覧を見る
父親像として、父は強い者、母は寛容力がありやさしい者と決めている宏之氏が思い浮かび、今はこの様な人はいないなと実感する次第です。和子さんの苦労も良く理解できますが、厳しい父親が時々見せるやさしさが感じられました。
紙の本
結局「仲がいい」のね
2016/09/08 12:03
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ぴんさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
親の悪口を書き連ねて…とおっしゃられてはいるものの、周囲からは「お父様とそっくり」「小弘之」と言われたり。結局は「似た者親子」ということで。エッセイストとしての佐和子さんの面目躍如といったところでしょうか、お父様のある意味「魅力」が余すところなく綴られています。
紙の本
素材
2016/09/05 22:15
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:テラちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
ジャンルとしてはエッセイに入るのだろうが、物を書く場合、大切なのが素材である。とりわけて、それはノンフィクションに言えるのだが、阿川氏に関しては、父・弘之氏そのものが見事な素材であり、財産にもなる。文学少女ではなかったと本人は言うが、矢張り血は争えないし、子供の頃から名だたる作家が周囲に居る環境で育ったのだ。きっかけはテレビだったにしても、活字の世界で活躍していただきたい。、
紙の本
題名も装丁も魅力的!
2016/10/01 09:12
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:GORI - この投稿者のレビュー一覧を見る
阿川佐和子さんの印象と題名のギャップで話題になりますよね。
また本の表紙もレトロな感じで中身に期待させられます。
自分が阿川家の子供だったらと思うと恐ろしい。
小学生でグレているか、暴れていたかも。
阿川家でなくて良かったとホッとしながら読み進めました。
こんな風に感じられるのが本作の良さなんでしょう。
佐和子さんが物書きの仕事をするようになってからのお父さんの空気が変わりよかったなあ。
文書を書くという仕事を共有し、佐和子さんを認め接していたのが分かります。
死が近くなり、お父様の子供っぽい人間らしさが微笑ましく描かれ、良い読後感です。
家族にたくさんの思い出を残したお父様は、やはりかけがえの無いお父様なんですよね。
紙の本
おなら。
2017/05/11 18:14
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:うりゃ。 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「きかんしゃやえもん」が文中に出てくるが、その主人公の「やえもん」が弘之氏のイメージと重なっていく。
おなら癖と激怒のことは何度か佐和子氏のエッセイに書かれていたが、最後の最後まで人格を保ったまま逝ったのだなあと感じた。