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商品説明
江戸を壊し“東京”を建てねば、この国はほろびる−。江戸から東京へ、急速に近代化する街の形を決定づけた建築家・辰野金吾。今日につながる景色を創った男の野心と葛藤を描く。『別冊文藝春秋』連載を改題し単行本化。【「TRC MARC」の商品解説】
この男がいなければ、今日の東京の風景は、なかったかもしれない。
日本銀行、東京駅、国会議事堂……経済、交通、そして民主政治という近代国家を象徴する建物を次々と設計した明治の建築家・辰野金吾。理想の首都「東京」を作り上げようとする辰野はまさに維新期ならではの超人だった。しかし、超人であるがゆえの破天荒さは周囲を振り回し……。
下級武士から身を立てるべく学問に励み、洋行して列強諸国と日本の差に焦り、恩師ジョサイア・コンドルを蹴落としてでも日本人建築家による首都作りを目指した男の一代記は、今日の風景が生まれるに至った「東京のはじまり」の物語でもあった。
今日誰もが見慣れた建築物の向こう側に秘められたドラマを知ると、東京を歩くのが楽しくなること間違いなし!
『家康、江戸を建てる』の著者だからこそ書けた、「江戸」を壊して近代「東京」の街づくりを志した日本人初の建築家・辰野金吾の熱い生涯。【商品解説】
著者紹介
門井慶喜
- 略歴
- 〈門井慶喜〉1971年群馬県生まれ。「マジカル・ヒストリー・ツアー」で日本推理作家協会賞(評論その他の部門)、「銀河鉄道の父」で直木賞受賞。
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電子書籍
辰野金吾という人間力
2020/04/22 19:38
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:真太郎 - この投稿者のレビュー一覧を見る
まず、内容に今、2020年世界を震撼しているウイルスの起源ともいうべきか、スペイン風邪が流行した時代、辰野金吾自身もかかり病没する展開に偶然と思えない奇妙な感覚すら覚えます。
ただ、日本の建築の先駆者として、誉れ高い辰野金吾の心の葛藤もかかれてて、常に人間は学び教えを繰り返して後世へつないでいくのではと思いました。
近年、東京駅が復元され、つかの間当時のっ様子を体感できるのではないでしょうか。
紙の本
空に向かって
2020/07/10 07:21
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る
門井慶喜さんには『家康、江戸を建てる』という傑作連作集があるが、徳川家康が開いた江戸から200年超を経て、明治となり、江戸はその名も東京へと名前を改める。
だから、この長編歴史小説は気分は『家康、江戸を建てる』に近いが、東京駅を設計したことで有名な建築家辰野金吾の生涯を描いて、これもまた読み応え十分だ。
辰野金吾は明治維新前の1854年肥前唐津藩の下級武士の家に生まれている。
明治期の著名人の多くがそうであったように、辰野も維新がなければその後の人生はまったく違ったものであっただろう。
とにかく維新があって、江戸が終わった。
辰野は東京と変わった街に出、現在の東大工学部の前身である学校に第一期生として入学する。
そこで英国人の建築家コンドルで出会うことになる。
辰野はその生涯で200件以上の建造物を造ったが、この作品では彼の名を最初に高めた日本銀行本店と東京駅に関わる事柄がメインに描かれていく。
東京という巨大な街は一朝一夕で出来上がった訳ではない。
政治も社会も文化も明治維新をはさんで生まれ変わったといえる。
そして、それらを容れる建物も街づくりも。
江戸が東京に生まれ変わるにあたって、辰野のような人物がいた、あるいは生まれたことこそがこの国の素晴らしさだったといえる。
門井さんはそんな人物を実に颯爽と描いている。
主人公である辰野は時折建造中の骨組みを昇り、空へと向かう。
明治から大正にかけて、まさに人々がそんな気分であったのだろう。
原題の「空を拓く」というのもわるくない。
紙の本
江戸から東京へ
2021/02/26 11:39
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:nekodanshaku - この投稿者のレビュー一覧を見る
明治期に日本銀行本店、東京駅を設計施工した建築家・辰野金吾の生涯は、まさに江戸から東京を創り上げた。時に建築物の効率性を求め、時に美しい建物を求め、建て続けた。町から都市へと変わる東京に、日本という国家を立派な佇まいにするために、建て続けた。建築するということが好きで仕方なかったのだと思う。現代の東京を目にしたら、満足するだろうか。