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凍る草原に鐘は鳴る
著者 天城光琴
第29回松本清張賞受賞作。ファンタジー界に新星誕生! 突然の災厄の先に希望はあるのか―――。草原に額縁を立て、その中で演手たちが鮮やかな物語を繰り広げる――。遊牧の民アゴ...
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凍る草原に鐘は鳴る
商品説明
第29回松本清張賞受賞作。
ファンタジー界に新星誕生! 突然の災厄の先に希望はあるのか―――。
草原に額縁を立て、その中で演手たちが鮮やかな物語を繰り広げる――。
遊牧の民アゴールは、その伝統を「生き絵」と呼んで愛していた。物語を作り、演出を手掛ける「生き絵師」のマーラは、若くして部族長たちの前で生き絵を披露する役目に大抜擢される。だが、その矢先に突然の悲劇が。“動くもの”が、全ての人々に見えなくなってしまったのだ。そんな世界で、もはやマーラの「生き絵」は無力なのか。そして、遊牧が困難になったアゴールの民の運命は。
現実が想像力を凌駕しても、芸術は無力ではない――東山彰良
多くの読者が、きっと自分の「今」を見いだせる小説だ――辻村深月
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紙の本
動きが見えなくなる変調をきたした狂気の世界
2022/08/12 13:15
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投稿者:nekodanshaku - この投稿者のレビュー一覧を見る
遊牧を生業とする民に伝わる演芸「生き絵」、それは大きな額縁の中で演じられる演劇のようなもの。その演出家の役割を担う生き絵師マーラの活躍を描く物語です。彼女の住む国を動きが見えなくなる変調が国中の人に襲いかかり、社会が変わり始める。動きが見えなくなる、それは映画での動きが数秒に1コマのコマ送りとなった状態を思い浮かべればいいのかもしれない。そんな世界で、動きのある舞や演劇、奇術などは観ることは難しくなってしまい、社会生活も困難を極めるだろう。作者の発想の恐ろしさに驚く。とても面白いファンタジーだった。