紙の本
菅さんの人となりが伝わる1冊
2020/10/31 17:09
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:広島の中日ファン - この投稿者のレビュー一覧を見る
当書は2012年に菅さんが刊行した著書と、雑誌『文藝春秋』に掲載された官房長官時代のインタビューを再掲載した内容です。
なぜ菅さんが政治家を志したのか、政治家になってどう官僚と「戦った」か、それがご本人の筆で如実に書かれています。
菅さんという人物像、人となりがヒシヒシと伝わる、そんな1冊です。
現首相の人物像を知りたい方には、ぜひ読んでほしいです。
紙の本
これだけ書いても?
2021/03/21 10:18
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投稿者:怪人 - この投稿者のレビュー一覧を見る
表紙裏そでに次のように記されている。
「国民のために働く内閣」を作り上げると明言した政治家の信念とは何か-。改革を断行し続けてきた姿からは、その原点がはっきりと見えてくる。
2012年に刊行した「政治家の覚悟 官僚を動かせ」(文藝春秋企画出版部)の第1、2章を再録し、さらに雑誌文藝春秋に掲載された官房長官時代のインタビュー記事を再録しているものだ。本書のはじめにのところで、政治主導、行政の縦割りの打破をはじめとして政治家として取り組んできた「原点」が記されている、と述べている。
総理大臣就任後に出版され、旧著の都合悪い部分は削除されていると揶揄された本だ。原点を示す10年程度以前に大臣や政務官であった時代の政治活動ぶりを記している。実話のようだが自慢話のようにみえる。失敗話を書くわけにもいかないのでこうなるのだろう。ダイヤモンド誌に掲載されていた人生相談の回答にも自分自身の具体的な活動を織り交ぜていたのを読んだことがあるが、これも自慢話のように見えなくもない。
政府各省庁の行政組織の縦割りの弊害を政治家として対処し諸課題を解決したことは評価できよう。しかし、縦割りが悪い面だけということもないだろう。それぞれの省庁が専門的知識と経験を研鑽しながら担当する行政分野について責任をもって遂行している。
もちろん、そのような縦割り組織の長所もあれば短所もある。よく言われる縦割りの弊害は短所だが、それを調整し、判断、指揮するのは政治家の仕事ではなかったか。一方では、国会議員の中で族議員なるものが跋扈し、官僚と一緒になって縦割りの弊害を支えた面があったろう。
各省庁に大臣と政務次官の2人しかいなかった時代が長く続いたが、政治主導といって副大臣や政務官など役職を増やし、数名の政治家が各省庁のトップに配置されることになった。
著者は大臣や政務官時代、自分の意見に従わない官僚は人事異動させたと人事権を行使したことを強調している。逆らう者は飛ばす、首を切る。しかし、組織のなかのルールでは、官僚の世界もどこも同様で、最終的には上司の決定方針に従うものだ。現在の著者の記者会見やインタビューなどからは相手に自分の考えを説明し、理解させるということが出来ているとは思われない。きちんとした議論が官僚と出来ていたのか疑問を感じざるを得ない。
人事権という強権を振りかざすことの弊害もある。前首相の一連の疑惑問題は強権を握られた官僚の忖度事件だと国民の多くが感じている。絶対的な権力は必ず腐敗する、ということでなければよいが、著者も前首相とは一蓮托生なのだから疑惑問題の責任を免れることは出来ないだろう。若手官僚の退職が相次ぐのも無理からぬことと思う。
著者が肝いりのふるさと納税も返礼品騒ぎで自治体と論争事件があったが、国民の血税が真に地方行政の資金として役立っているのか、きちんと検証して欲しいものだ。政治主導体制として設置された副大臣や政務官などの各省庁トップの成果についても検証を実施すべきだろう。
首相就任時の期待観もあってこのような本を出版したのかもしれないが、それであれば、旧著をそのまま増刷すればよかったように思う。
電子書籍
菅首相の決意。政治家の重みを知る。
2020/11/11 22:17
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投稿者:わに♂ - この投稿者のレビュー一覧を見る
菅首相が一貫して大事にしている「国民の代弁者」の姿勢を理解した。ふるさと納税を始められたのも菅首相だからこそ。また、携帯料金やダム、デジタル庁も国民のためであること。当たり前だけど、我々国民はそう思わない。自分の利益を考える。それを、国や国民のために考える重みは計り知れない。数字が多かったり、政治用語が難しかったりしたが、想いは伝わりました。
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菅さんのこれまでの取り組み、その思いがよくわかった。総理になって更なる活躍を期待したい。
学術なんちゃらで騒がれているが、信念を持って向きあって欲しい。菅さんが正しい。本当にそう思う。#菅義偉 #令和おじさん
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[感想(良かった)]
◯印象に残った内容:
・「地方創生」
がこの人の発案であったのを知った。
・前書きで生い立ちを概観した。
[感想(良くなかった)]
×失敗談が殆ど載ってないこと。
失敗は成功の元です。
×政治家に有りがちだが、
“成功は皆、自分の功績”
の主張ばかり。
[総論]
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地方自治、不当に補助金を得て楽をしている組織、といったものにメスをいれてきた。官僚は批判を恐れ、融通が効かないが、一度味方にすれば大変優秀であり、官僚を動かすには人事、責任といったものを活用することが不可欠である。
菅総理はこれまで国民目線に立った具体的な取り組みを行なってきたことがわかった。何か理念的なものよりも国民生活に直接結びつくような施策や楽をしている人が徳をして、努力している人が損をするような不平等の是正に力を入れることの方が政治家として取り組みたいところなのだろう。
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菅新総理大臣のキャリア、官房長官の時の経験やその際の思想や問題取組のアプローチ等を一通り確認できた。官僚を動かし、国の政策を推し進めてきた実績は特筆に値する。
ただ、今は国難に直面している中で、アゲンストの風は強い。総理大臣の資質を問われている中で、底力をいかに発揮できるか。新総理の言動に注目していきたい。
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政治家の本は、理想ややりたいことを語る内容のものが多い印象だけど、実績を羅列していくのは珍しいな〜と思った。今、学術会議で微妙な感じだけど、どうなるか見ていきたい。
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菅総理の政治家としての今までの取り組みがよくわかる一冊。官僚の縦割り打破、既得権益との戦い、前道続行など今までにやったことのないことへのチャレンジなど、すばらしい実行力だと思う。これが本来の政治家の仕事だと思うが、今までできていなかったということは、政治家が取り組んでこなかったからなんだと思う。野党を含めた政治家やマスコミや評論家といわれている人たちの責任は重いと思う。
「政治家が政策の方向性を示し、官僚がそれに基づいて情報や具体的な処理案を提供して協力する。政治家と官僚、すなわち政と官は本来そういう関係にあるべきです」p24
「官僚は、まず法を根拠とし、これを盾に行動します。一般国民からみると、理屈っぽくスピード感に欠けるでしょう。たしかに法律上は正しいかもしれませんが、国民感情からかけ離れているとの印象をもたれてもしかたありません。加えて、その体質として外聞を気にする傾向があります。端的に現れるのが、マスコミの自分たちに対する評価です。マスコミがどう扱うか、いつも気にしていて過敏な反応を示します。おそろしく保守的で融通のきかない官僚ですが、優秀で勉強家であり、海外の状況も含めて組織に蓄積された膨大な情報に精通しています。官僚と十分な意思疎通をはかり、やる気を引き出し、組織の力を最大化して、国民の声を実現していくことが政治家に求められるのです」p25
「(梶山静六)官僚は説明の天才であるから、政治家はすぐに丸め込まれる。お前には、おれが学者、経済人、マスコミを紹介してやる。その人たちの意見を聞いた上で、官僚の説明を聞き、自分で判断できるようにしろ」p26
「成功している市町村はいずれも地域の魅力をしっかりと見極め育てていること、そしてそれをマネジメントする人材がいることです」p40
「やる気になったときの官僚の頑張りに感心したものです」p82
「(NHK)6000億円の受信料を徴収するのに、徴収のための人員が5700人もいて、800億円のコストがかかっています」p136
「(道路公団民営化・ETC導入反対)後で事情を聴いたところ、騒音というのは実は方便で、背景には料金を徴収する職員の労働組合が絡んでいたようです。これを理由に機械化、人員整理などされては困る、と猛反対していたのでした。この団体は国土交通省の天下り先でもありました。実はこれがETCの普及を遅らせていた大きな要因のひとつだったのです」p162
「港湾のシステム:税関管理システム「Sea-NACCS」、港湾手続きシステム「港湾EDI」、乗員上陸許可支援システム、貿易管理システム「JETRAS」、食品衛生システム「FAINS」、植物検疫システム「PQ-NETWORK」、動物検疫システム「ANIPAS」などがありました。しかし、これらは独立していて、相互の連絡連携はなく、接続していなかったのです」p168
「「各々の省庁は、一本化すると影響力が下がる上に、天下り先がなくなるので反対しているんです。」と打ち明けられました。各省のシステムは退職後の受け入れ先でもあったのです」p169
「私が感じたのは、法務省と警察庁という同じ治安を扱う省庁でありながら、思ったほど仲が良くないということでした」p176
「(規制強化によりボーダフォンの売上低下を心配した英国大使の抗議)自国の不利益になると判断するや、すぐに交渉する。その行動力は大いに見習わなくてはなりません」p178
「海上保安庁長官を、職員の大部分を占める制服組から選んだのも、現場を知らない国交省キャリアが毎回長官を務めるのはおかしいという考えからです」p195
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官僚は新しいことをやる時は抵抗するが、やると決まったことや防衛本能が働く時は素晴らしい動きをする。その動きに対して責任を取ることこそが政治家の覚悟である。というのが趣旨。
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長期に渡る第二次安倍政権を支え、その後任として自民党総裁・内閣総理大臣に選ばれた政治家のお話です。
内容の半分以上は政権交代間もない頃に書かれたものが多いとのことだったが、彼の政治家人生の中で、いくつかの重要な制度の改善について関わったことが示されていました。読むと、なるほど。確かにそれは変えてよかった。と思うところも多く、菅義偉という政治家が有能であることがわかるエピソードが多く見られました。強権的な官僚に対する働きかけも、官僚のことをよく理解しているからこそのアクションであることがわかります。(それが良いかはさておき)
一方で、それ以降の文章では、総裁選期に彼がどこでも言っているようなことが羅列されており、物議を醸している「自助・共助・公助」以上の国家像がよく見えない印象がありました。
菅氏は総理大臣就任後、いくつかの目玉政策について着手しており、特に行政のデジタル化については期待を感じさせます。一方で、コロナ対策については、そもそもコロナ自体が世論を二分していることもあり、なかなか「当たり前の実現」を感じるようなアクションがないように思えます。彼が国民の「当たり前」を実現できるか、次の衆院選までじっくりウォッチし、折に触れてこの本に戻ってみようと思いました。
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20201213 タイムリーなので読んでみた。人柄通りの内容。無理が無い分信用できる。しっかりと自分の意見を持っている事が分かれば政治家の本は大丈夫だと思う。ぶれない事を祈ろう。
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ここで政治的、思想的な内容に触れるとどんな面倒くさいコメントが飛んで来ないとも限りませんので、割愛します。ただ、前首相の安倍晋三氏ほどお人好しでも無ければ、人当たりの良い首相ではこれまでの発言を見ていればわかります。首相就任以来、手掛けていることは、ほぼ本書に書かれているとおり、以前より腹の中にあった内容であり、人気取りなどではないこと。やる、と決めたら多少の無理筋でも通してくる苛烈な性格。ある意味前首相に足りていなかった部分を持っている方であると思う。一点不安があるとすれば小泉純一郎の二の舞は御免蒙る。
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これまでやってこられた実績や想いが書いてあって、なんとなく人柄も想像できる内容。官僚とのやりとりなども多少の生々しさもあり面白く読めたyo
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これまで菅さんがどんな行動をしてきたのか理解できた。特にふるさと納税や外国人ビザ緩和、テレビ放送への対策等、知らない事も多かった。
ただ感想として、やり遂げたことの内容が多い印象。
今後今の状況がどう変わっていくのか。