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紙の本
女たちの壬申の乱 (文春新書)
著者 水谷 千秋 (著)
大友皇子と大海人皇子の争いとして知られる壬申の乱。そこには知られざるドラマがあった。持統天皇、額田王、倭姫皇后など、激流の中で自らの運命を生きた女性たちの活躍を、古代史研...
女たちの壬申の乱 (文春新書)
女たちの壬申の乱
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商品説明
大友皇子と大海人皇子の争いとして知られる壬申の乱。そこには知られざるドラマがあった。持統天皇、額田王、倭姫皇后など、激流の中で自らの運命を生きた女性たちの活躍を、古代史研究の第一人者が描く。【「TRC MARC」の商品解説】
古代最大の内乱を舞台に「日本」という国家の基礎を作った持統天皇、万葉集を生んだ額田王など、謎多き人々の真の姿を鮮やかに描く。【本の内容】
著者紹介
水谷 千秋
- 略歴
- 〈水谷千秋〉1962年滋賀県生まれ。龍谷大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得(国史学)。博士(文学)。堺女子短期大学副学長。専攻は日本古代史。著書に「日本古代の思想と天皇」など。
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紙の本
奈良時代の女性の生き方
2022/10/31 09:53
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:nobita - この投稿者のレビュー一覧を見る
複雑な家族関係や勢力関係の中で、その時代を懸命に生きた女性の姿が推測できた。持統天皇はその中でも男性天皇を越えた、政治的&文学的実績も愛情を残した。女性に焦点をあてた本であり、面白かった。
紙の本
壬申の乱
2021/11/19 20:33
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:earosmith - この投稿者のレビュー一覧を見る
元正天皇を主人公とした永井路子さんの「美貌の女帝」が好きなので、壬申の乱には興味があり読んでみました。女たちの、というわりには前半部分は男たちの壬申の乱という感じでしたが、後半から面白くなってきました。天智天皇皇后、持統天皇母などの最期がはっきりしないという点と、その考察が興味深かったです。
紙の本
女たちの壬申の乱
2021/09/24 11:39
4人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:渡り鳥 - この投稿者のレビュー一覧を見る
壬申の乱を女性の観点から切り込んだ本である。冒頭、日本書紀を参考文献として壬申の乱を戦いの側面から解説している。大化の改新で有名な天智天皇が、自分の後継天皇に息子の大友皇子を指名したいが、長年、苦労を分かち合った弟の大海人皇子に遠慮がある。その天智天皇の意図に気付いた大海人皇子は、身の危険を感じ、出家をするとの事で近江から逃れて吉野に落ちていく。天智天皇が亡くなると早速、大海人皇子は動く。不破の関で東国の有志や高市皇子始め大海人皇子の息子達が集結し、大友皇子打倒に向けての狼煙を上げる。温室育ちの大友皇子に比べて百戦錬磨の大海人皇子は、圧倒して難なく勝利する。天武天皇の誕生だ。吉野から落ち延びて、天武天皇と一緒に不破の関に向かったのが、皇后である後の持統天皇である。
戦いの説明の後はいよいよ女たちの視点から壬申の乱を語る。ここからの主役は、持統天皇である。持統天皇を中心として、天智,天武両天皇に関わる女性のオンパレードである。男の戦いとは別の厳しさを感じる。持統天皇は、天智天皇の娘であり、天武天皇の皇后である。天武天皇と持統天皇は夫婦であると共に叔父・姪の関係である。持統天皇は血統的に申し分のないサラブレッドである。持統天皇の強さは、高貴な血と天武天皇を支え通した自負によるところが大きい。天智天皇が病に倒れ、天武天皇が吉野に逃れた際も持統天皇は天武天皇と同行するが、その後は父親と一切会わず、天武天皇を支え通した。天武天皇が亡くなった後は持統天皇として皇位を継ぐが、持統天皇は我が子の草壁皇子を皇位につけたかった。草壁皇子の最大のライバルであった大津皇子を電撃的に謀反の疑いで逮捕し、処刑をした。そこまでした草壁皇子が皇位を継ぐ前に若死にしてしまった。その後の持統天皇は、草壁皇子の息子である軽皇子を後継天皇とする事に全力投球する事になる。後の文武天皇である。
歴史的な事象は日本書紀を参考文献とし、万葉集で当時の女性達の言動や生き方を補完していくような構成になっており、額田王らの有名人も登場したりして、天智天皇と天武天皇との三角関係に関しての見解もあり、興味がわく。
この本を読んでの第一の感想は、持統天皇は凄いと言う事である。妻として夫を支える信念,皇后としてのプライド,親としての子供や孫に対しての愛着,どれを取っても桁違いのスケールだ。
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権力争いはいつも女性が犠牲者
2021/09/28 11:20
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:のりちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
壬申の乱について何か新しい知見が出てくるかなと期待したけど女性からの視点を加えただけだと感じた。
もう少し突っ込んで倭姫と遠智娘と姪娘の三人だけが何故大津京崩壊に殉じたのか著者の見解を聞きたかった。