紙の本
高橋氏との対談がいちばんリアルな感じだった
2022/11/15 09:37
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投稿者:とらとら - この投稿者のレビュー一覧を見る
ロシアのウクライナ侵攻後の、小泉氏が行ったいくつかの対談をまとめたもの。いろいろな分野の方との対談なので、話題もいろいろ。似た分野の専門家同士の対談になるのただと思うが、高橋氏との3回にわたる対談が、2つの章でまとめられていて、ロシアの当初のもくろみと実際のずれ、軍事的な活動での不具合の推測なんかがリアルな感じだった。
ただ、その点では、別の著作「現代ロシアの軍事戦略」の方が、2022年の侵攻前のものだが、よりよかった。
電子書籍
タイトル
2023/02/25 19:01
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投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
タイトルは、ウクライナ戦争ですけど、これでいいのでしょうか?ロシアが一方的に攻め入ったから、戦争になったような……。ならば、侵攻、とかだしっくり来ますが。まぁ……あれから日が経過してますし
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【戦争の虚と実。世界はどこへ向かうのか?】時々刻々移りゆく戦況を睨みながら、ロシアによるウクライナ侵攻の背景、戦争のある日常、今後の世界秩序の行方を立体的に眼差す。
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ロシア連邦軍は、してはならないことを平気でしてきた。過去にロシア連邦軍が占領して撤退したブチャなどでは虐殺や拉致、拷問、レイプ、略奪が明らかになった。イジューム撤退後も同じことが明らかになるだろう。
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ウクライナ戦争開戦後に、ロシア軍事の専門家が本職の同志イズムィコによる対談集。
軍事専門家から、作家まで多岐にわたる対談相手により、ロシアによるウクライナ侵略戦争の歪さと、コレを歪と思い込んでしまうバイアスについて興味深い示唆を受けとることができる。特に、ヤマザキマリ(イタリア)、マライ・メントライン(ドイツ)、安田峰俊(中国)などの異なるバックボーンからの支店を得ることができるのは有益である。
それにしても、国民性が「ヒャッハー」に最適化されているロシアって…
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大変読み応えがあった。対談ごとに、違ったアプローチから今回のウクライナ戦争の背景を知る事ができる。深刻な内容ながら、時にユーモラスになる対談になるのが、小泉氏の真骨頂。
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混迷が続くロシアとウクライナの戦争。本書はロシア軍事研究の第一人者である小泉悠と各分野の識者が、様々な角度から現在までの情勢を見つめた対談集である。
戦争や軍事関係の識者以外にも東浩紀やヤマザキマリ等の対談も収録。しかしこうして他分野の視点を用いることで、今回の戦争を俯瞰して見ることができ、より全体像を把握しやすくなっていると思った。
すでに古くなった情報もあるが、日本に住む私たちがこの200日間でどのように戦況をキャッチし、その時々でどのように感じていたのか。今年2月に始まったウクライナ戦争の現在までの流れをつかむという意味で価値のある本だと言える。小泉悠のバランスの取れた視点と、たまに出る軍事オタクとしての暴走が本書の肝。
以下、特に読み応えのあった対談について。
小説家であり元自衛隊員である砂川文次との対談では、戦術論や兵器についてのマニアックな応酬が面白かった。というか良くも悪くもただの軍事オタクの会話になってる箇所も。だがそうした観点からの情報も有効だろう。非対称戦争とその戦法として有効な戦術、ゲリラ戦術を上手く活用しているウクライナ、非合理な戦争等々…。元自衛隊員の話って意外と聞く機会がないので新鮮だった。
防衛省に勤め、軍事戦略や日米関係の識者である高橋杉雄との対談では、100日目時点の振り返りを行う。開戦当初のロシア側の作戦のバラツキ、連携の不具合、指揮系統の変化が実際の戦況に及ぼしている影響等々。
やはりロシア側には開戦初期は上手く機能していない部分があった模様。例えばミサイル兵器「ジャベリン」は、本来であれば80時間の講習が必要にも関わらず、いきなり実践投入されて兵士が混乱したとか。さらにそれら武器取り扱い説明の為のカスタマーセンターがあるとのこと。こういう焦点があたりづらい話って興味深い。
真面目な話のなか、小泉氏の人柄が出ている箇所もちらほら。例えば片渕須直との対談では、映画『トップガン』の話になると急にテンションが上がるのは笑った。なんでも50回は見たのだとか。あと小泉氏がちょいちょいドストエフスキーの小説をラノベ扱いしてて可笑しかった。
戦争や軍事の第一人者同志の対談だけではないからこそ、多くの人が読みやすい書籍になっていると思う。開戦から時間が経ち、心が離れ始めている人にこそ手に取ってもらいたい。
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この戦争で一躍有名になった感のあるロシア軍事安保研究者である著者の対談集。
7人の対談相手の人選が面白く、この戦争を契機としてロシアの軍事、文化、歴史、地誌などいろいろな側面が語られる。
ある時点の断面なので戦況など既に古びてしまったものもあるが、普遍的な考察も多々含まれる。
バランスが取れつつ徹底してマニアックな著者ならではの奥深い対談と思う。
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学びが深いです。
国際政治チャンネルをみている時にも思うのですが、対談方式でしか出てこないニュアンス的なものについては言うまでもなくあります。
個人的にはドイツ、中国における雰囲気を知れたのはとても学びが深かったです。
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対談モノでテンポよく読めました
ニュースでは得られない情報もあり、複眼的に理解できたと思います
シベリアの掟は機会があれば読んでみたいですね
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ロシア軍事の専門家である小泉悠と、各界の識者との対談集。
ウクライナ戦争を様々な視点から考えられるという点ではよい。
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イズムィコ先生が22年秋に出した対談本。雑誌での対談をまとめたものなので対談の時期には若干のばらつきがあります。
いろいろな種類の方との対談が入ってますが、一番話がかみ合ってるのは軍事専門家(高杉氏)。それと歴史を踏まえた会話のできるヤマザキマリさんもよい感じです。外国の視点からの最終章も話がかみ合ってましたし、最初の章を除けばちゃんと対談になっているのがイズムィコさん、流石です(最初の章は、相手に問題があるだけのこと)。
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著者があとがきでも書いている通り、啓蒙的ではない=初心者向けの解説書的な立ち位置の内容ではない。この戦争を様々な角度から語られており、自分の中でこの戦争を咀嚼するのには非常に有益。一番面白かったのは最後のドイツ、中国の専門家を交えての対談。500日、1000日とか続編希望。もちろん一刻も早く戦争が集結するのが一番ではあるが。
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文藝春秋社の関連雑誌で対談した5人とこの本のために語り下ろしたもの1件を収録。対談時期は4月から9月。
対談相手は
・東浩紀:1971生、批評家・作家 株式会社ゲンロン取締役
・砂川文次:1990生、小説家。元陸上自衛隊で対戦車ヘリコプターの操縦士。
・高橋杉生:1972生、防衛省防衛研究所防衛政策研究室長。
・片淵須直:1960生、アニメ監督。「この世界の片隅に」
・ヤマザキマリ:1967生、漫画家
・マライ・メントライン:ドイツ人 翻訳者、通訳、エッセイスト。2008より日本在住
・安田峰俊:1982生、ルポライター 天安門事件など中国を多くルポ
「ロシアは絶対悪なのか」(文藝春秋2022.7月号 4.11対談)×東浩紀氏と
東:ウクライナの仕掛けている戦略は必ずしも敵国ロシアには向かっていない。・・「ハイブリッド戦争」対「非ハイブリッド戦争」という状況になっているようにみえるのですが・・
小泉:その通りですね。ハイブリッド戦争の理論はあくまでも敵国が民主国家である場合を想定していす。・・ロシアは権威主義体制でメディアもネットもプーチンの支配下にある。プーチンが(ロシアで)支持されている限りはロシアは戦争を継続するはずです。
小泉:今回つくづく感じるのは人間とはそもそも非合理な存在だ、ということ。
小泉:今回の戦争によって、米国一国のもとに世界が安定しているのではなく、複数の大国がそれぞれ異なる世界観を掲げて「競争的に共存する」世界に変化したのだと思います。・・ロシアは孤立するようにはなるでしょうが、瓦解していくとも思えません。
ヤマザキマリ:プーチンは、思惑通りの自分を象ろうと誇張し過ぎた為に実態が消えてしまった人という印象があります。イソップ童話の身体を膨らませて大きく見せようとして破裂してしまうカエルを思い出します。
ヤマザキマリ:イタリアの私の家族は、イタリアは他民族や他宗教との争いの歴史の中で生きてきた歴史があるから、またやってる、でもいつかは終わる、というような客観的かつ長いスパンで考えている。
「シベリアの掟」ニコライ・リリン著 小泉氏が紹介
イタリアでベストセラーになった本。かつてシベリアに犯罪流刑地があったが、彼らはスターリン時代にモルドバに強制移住させられた(今の沿ドニエストル地域らしい)。著者の自伝的小説。モルドバでは犯罪共同体の掟を守りながら育つが嫌気がさしイタリアに移住した。
・・映画化もされたようだ「ゴッド・オブ・バイオレンス」2013イタリア ジョン・マルコヴィッチ出演
2022.9.20第1刷 購入
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世界には多様な価値観が混在しているのだということを、改めて理解することが出来ました。
イズムィコ先生と、東浩紀や砂川文次、片渕須直、高橋杉雄、ヤマザキマリらとの対談集
開戦から200日くらいまで。今となっては、、、という点もあるけど、リアルタイムで進行中の事象なので仕方ないか。
このタイミングで読むことに意義があるって感じの一冊。