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紙の本
ソナチネ (文春文庫)
著者 小池真理子 (著)
若きピアノ講師とある男の、一瞬の、限りなく濃密な交錯を描いた表題作をはじめ、中年主婦のある目覚めを活写した「千年萬年」など、全7編を収録。人間存在のエロス、生と死の根幹に...
ソナチネ (文春文庫)
ソナチネ
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商品説明
若きピアノ講師とある男の、一瞬の、限りなく濃密な交錯を描いた表題作をはじめ、中年主婦のある目覚めを活写した「千年萬年」など、全7編を収録。人間存在のエロス、生と死の根幹に迫る短編集。【「TRC MARC」の商品解説】
生と死とエロス――。著者の真骨頂!
刹那の欲望、嫉妬、別離、性の目覚め…。著者がこれまで一貫して描き続けてきた人間存在のエロス、生と死の根幹に迫る圧巻の短篇集。
「鍵」「木陰の家」「終の伴侶」「ソナチネ」「千年萬年」「交感」「美代や」の7編収録。
解説・千早茜【商品解説】
刹那の欲望、嫉妬、別離、性の目覚め…。著者がこれまで一貫して描き続けてきた人間存在のエロス、生と死の根幹に迫る圧巻の短篇集。【本の内容】
収録作品一覧
鍵 | 9−49 | |
---|---|---|
木陰の家 | 51−79 | |
終の伴侶 | 81−118 |
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紙の本
官能とは性愛を描くだけではない
2023/11/30 16:03
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「官能」という言葉を『広辞苑』で調べると、
「感覚器官の機能」と実にそっけない説明がはじめに出てくる。
その次に「特に性的感覚をいう」とあって、ようやくよく使う意味にたどりつける。
「官能的」という言葉の説明には「肉体的な欲望をそそるさま」とあるから、
「官能小説」というのは、本来「官能的」な「小説」を指すのであろう。
小池真理子さんの『ソナチネ』は、
平成19年(2007年)から平成25年(2013年)にかけて
小説誌「オール讀物」に発表された7篇の官能短編作品集だ。
官能小説といってもあからさまな性愛が描かれるいるわけではない。
表題作である「ソナチネ」は、ピアノのレッスン教師である女性と
彼女が教えている富豪の家の厄介者ともいえる男性の
偶然の出会いと演奏を聴きながらの二人の絡み合う視線を描いている。
女性はただそこにいるだけで「叫び出したくなるほど、けだもののように発情」している。
この時二人が聴いているのが「ソナチネ」。
素朴な音調の中での燃え上がる官能といったところだろうか、
小池真理子さんの巧みな設定といえる。
絡み合う視線といえば、冒頭の「鍵」という短編にも出てくる。
夫と彼の仕事仲間の女性との見つめ合いを見て、妻にはそれが
「視線と視線の、まごうことなき性交のようなもの」に思える。
これこそが官能の極致ともいえる。
他に指圧院に通ううちに閉じこめていた自身の快楽に目覚める女性を描いた
「千年萬年」など読み応え十分な作品集である。
紙の本
性と死を描く
2020/07/05 09:07
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
年齢も境遇もバラバラな、7人の女性たちに感情移入できます。積年の恨みを暴き出す、「美代や」が圧巻でした。