電子書籍
コンビニ人間
著者 村田沙耶香
「普通」とは何か?現代の実存を軽やかに問う第155回芥川賞受賞作36歳未婚、彼氏なし。コンビニのバイト歴18年目の古倉恵子。日々コンビニ食を食べ、夢の中でもレジを打ち、「...
コンビニ人間
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コンビニ人間 (文春文庫)
商品説明
「普通」とは何か?
現代の実存を軽やかに問う第155回芥川賞受賞作
36歳未婚、彼氏なし。コンビニのバイト歴18年目の古倉恵子。
日々コンビニ食を食べ、夢の中でもレジを打ち、
「店員」でいるときのみ世界の歯車になれる――。
「いらっしゃいませー!!」
お客様がたてる音に負けじと、今日も声を張り上げる。
ある日、婚活目的の新入り男性・白羽がやってきて、
そんなコンビニ的生き方は恥ずかしい、と突きつけられるが……。
累計92万部突破&20カ国語に翻訳決定。
世界各国でベストセラーの話題の書。
解説・中村文則
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紙の本
普通って何だ?
2018/09/25 09:16
21人中、17人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:touch - この投稿者のレビュー一覧を見る
私のように、コンビニを冷蔵庫替わりとして利用してしまう依存のしかたもあるが、この作品は、逆に「店員」としてコンビニに依存してしまう女性の物語。
作者の村田沙耶香氏も、長年コンビニでバイトをしている(今も続いている?)らしく、そのためか、店内の描写が生き生きとしていて、素晴らしい。
主人公・恵子は、他人の感情などがうまく読み取れない、いわゆる発達障害?(アスペルガー?)の傾向があるようだ。
だから、マニュアルで行動を徹底されるコンビニが、とても居心地よく感じるのだろう。
周りの友達や妹からは、「どうして結婚しないの」とか「なんで、その歳でバイトなの」とか聞かれるが、何故それがいけないことなのか分からない。
恵子目線で描かれる世界は、我々が「普通」だと思っている方が不思議に感じられてしまう。
でも、読んでいるうちに、だんだんと私も恵子に同調し始め(白羽にはイライラしてしまうが・・・)、「普通の人」が気持ち悪く感じられてくる、、、のが面白い。
何が「普通」なの?「まとも」って、どういうこと?
「最近の新人はマニュアル人間だ」なんて言われることもある世の中への痛烈な批判のようにも思えた。
紙の本
世間の感覚や道徳のプレッシャー
2018/11/03 11:32
9人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:sika - この投稿者のレビュー一覧を見る
かつて多くの人が抱いてきたであろう違和感を見事に表現していると思います。普段は何も疑問に思っていなかったことでもこの主人公のように突き詰めると世の中の見え方がガラッと変わってしまい、生きにくい世の中になるのだと思いました。たいていの人はそこまで突き詰めずに流しているので引っかからずに生きていけるのかな。現代社会の生きにくさを見事に表現しているのではないかと思います。多様性が叫ばれる現代ですが、やはりまだまだいろんなことに対して許容範囲が狭いのではないかと考えさせられました。ぜひ、多くの人に読んでもらい、いろんなことを考え、気づき、感じてもらいたいです。ほんとにおすすめです。
電子書籍
一気に読める面白さ
2020/06/05 20:33
9人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:あっちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
コンビニ店員ってこうゆう人達なんだぁ…とただただ感心してしまう。いつも笑顔で元気よく挨拶してくれる店員さんも実はこの主人公のように単にストイックを超えた人なのかも…と思ってしまった。「コンビニ人間」という標題にも納得の一冊!!
紙の本
私に似た主人公
2021/11/24 13:23
4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:mk - この投稿者のレビュー一覧を見る
読んでいる途中で、私のことかなと思う箇所がたくさんありました。普通でなけれは、ちゃんとしなければ、と思いながら生きてきたんだなと。
意外だったのは、コンビニで働くということが、そんなにも下に見られるようなことなのだということです。私もコンビニで働いていたので悲しかったです。
紙の本
そのとき、私は、初めて、世界の部品になることができたのだった。
2018/10/11 08:26
7人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:アナグマ - この投稿者のレビュー一覧を見る
白羽の態度。
コンビニの店員達が主人公と白羽が付き合ったことを知った後のやり取り。
主人公の周りの人間の豹変ぶりが怖い。
読み進めていくと、気分が悪くなることも度々あった。
「気持ちが悪い。お前なんか、人間じゃない」
この言葉の”人間”とはいったい何なのか。
紙の本
普段なかなか小説を読まない人にも
2022/03/13 10:46
3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:はるか - この投稿者のレビュー一覧を見る
以前から気になってはいたものの未読のままでした。
芥川賞を取ったのももう5年以上も前だったんですね。
おすすめされる機会が重なったので遅ればせながら手に取りました。
良かった。。もっと早く読みたかった!
批判する考え方に結局囚われている、
人より優位に立っていたい、
自分の中にもある人間の弱さを感じました。
世の中の多くの人がこの本を「良い」と思っているなら、傍から見れば明るくて幸せそうに見えるあの人も自分とそんなに変わらないのかも、なんて思わせてくれる一冊でした。
読みやすい文量なのもまた良い。
普段なかなか小説を読まない人にもおすすめです。
電子書籍
読みやすい
2022/01/31 16:38
3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:あんあん - この投稿者のレビュー一覧を見る
普段からあまり本は読む方ではないが、難しい表現などもなくすんなり読めた。
最後は結婚してまわりの人間と溶け込めるのかな、などと思ってもいたが…
これはハッピーエンド?それともバッドエンド?
紙の本
コンビニ人間
2021/06/16 11:52
3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:S - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本の主人公がモラルの欠けたキャラクターとして設定されているることによって、筆者の主張は非先鋭化されている。しかし、コンビニ店員のように資本主義の末端で働く人に個性は求められていない。代わりは誰でもできる。という主張が本書には隠されているようだ。
社会ではそのような個性を必要としない人材を多くの会社が必要としているのにも関わらず、コミュニティの中では、人それぞれが個性を持って生きることを望ましいと考えられ、それぞれの生き方を評価される。
でもそうした個性を持ちつつも、みんなが「普通の生き方」を強いられているという矛盾が見出せる。
紙の本
芥川賞受賞作の中で特に好きな一冊
2022/12/31 10:21
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:yy - この投稿者のレビュー一覧を見る
芥川賞受賞作は幾つか読みましたが、私は本書が一番好きです。著者の村田沙耶香さんのインタビューを見ていると、独特の感性をお持ちで興味深いなと思っていたので、本書を読み、その感性が詰まった一冊だと感じました。
紙の本
さすがに傑作
2022/11/17 12:35
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:マンゴスチン - この投稿者のレビュー一覧を見る
短くてとても読み易い。すぐ読める。
主人公はある種、才能の塊のように私には読めた。
世の中にはいろんな考え方の人間がいるんだよなぁと、何とも当たり前で且つ忘れがちなことを再認識。
個性や生きがいについて考えた。
読了後の思考が止まらない。よく考えたい。
紙の本
リズミカルな文章!!
2021/05/15 17:31
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ひややっこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
「コンビニエンスストアは、音で満ちている」
冒頭のこの文章にまず惹きつけられました。後世に残る名文!と私は思いましたが、いかがでしょうか。内容のユニークさはもちろんなのですが、やはり作者のこの文章力が作品を一気に読ませてしまう強さをお持ちで。うらやましいです。
電子書籍
異質であってはならないのか
2024/04/02 21:10
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:本が好き - この投稿者のレビュー一覧を見る
コンビニを舞台に上手く「普通とは何か」「異質であってはならないか」といった大きなテーマを扱った読み応えのある作品でした。特に主人公は異質の者とされていても、何も悪いことをしていないはずです。淘汰されるならば、「違うから」という感情論ではない理屈が必要なはずです。
紙の本
普通とは
2024/03/18 23:49
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:aki - この投稿者のレビュー一覧を見る
コンビニ人間の主人公に共感する部分が少なからずあった。突飛な思考の主人公よりも、一般的に普通とされていることを疑わずに他人に押し付ける人たちに恐怖を感じた。
紙の本
この表紙何? ときによくわからない表紙をつけるイメージあるけどほんと何。
2024/02/12 05:51
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:L療法 - この投稿者のレビュー一覧を見る
長めの短編、コンビニに適応してしまう人の話と思って読み始めたが、現実に適応し切ってない人の話だ。
主人公は長いこと、擬態で過ごしてきた。
コンビニ店員として暮らすことに特化して、さも社会で生きてるふりをする。
主役の出来の悪い片割れのような男が出てくることで、ゆっくり進んでいた崩壊は加速を得る。
SFではないので、世界が変貌したり社会が姿を変えることはなく。
舞台劇のように、立ち位置が移動していく。
一人視点は、割とストレート。
主役のように、馴染めずに生きてる人間としては、うまくやってきたのに、世間はバカなことするなと思ってしまう。
身体的限界を迎えるまで、資本主義の枠組みで、主役はうまくやれていたはずだ。
この本は、現実とやらの不気味さを描くものであり、主役の不気味さを描くものではない。
相互に浸透し折り重なって紡がれる現実。
そこに尾を引く野蛮さ、縄文的な何か。
世界は変えようにもぐにゃぐにゃと受け止める。
無力な個人の話。
ところで排除される存在は、危険なのだろうか?
紙の本
正常である事とは何か
2023/10/22 22:06
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:狂ったチワワ - この投稿者のレビュー一覧を見る
芥川賞受賞作品の中で、入門編としては完璧である。
誰もが心のどこかで考えている事を、主人公は考えており
ストーリーとしてもおもしろい。