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- カテゴリ:一般
- 発行年月:2007.11
- 出版社: ランダムハウス講談社
- サイズ:18cm/188p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-270-00274-2
紙の本
サンタクロースにインタビュー 大人のための子どもの話
著者 エーリヒ・ケストナー (著),フランツ・ヨーゼフ・ゲールツ (編),ハンス・サルコヴィッツ (編),泉 千穂子 (訳)
ケストナー珠玉の短編集。【「BOOK」データベースの商品解説】「それで僕がとても知りたいのは、1年の残り、あなたがなにをしているのか、ということなんです」 サンタのおじさ...
サンタクロースにインタビュー 大人のための子どもの話
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商品説明
ケストナー珠玉の短編集。【「BOOK」データベースの商品解説】
「それで僕がとても知りたいのは、1年の残り、あなたがなにをしているのか、ということなんです」 サンタのおじさんは、かなりたまげた様子で僕を見つめた−。苦いけど甘い、甘いけど苦い。ケストナー珠玉の短編集。【「TRC MARC」の商品解説】
収録作品一覧
また過ぎていくこと | 7−10 | |
---|---|---|
人形と小犬 | 11−12 | |
人形の決闘 | 13−18 |
著者紹介
エーリヒ・ケストナー
- 略歴
- 〈エーリヒ・ケストナー〉1899〜1974年。ドイツ・ドレスデン生まれ。詩人・小説家。「エミールと探偵たち」「飛ぶ教室」「ふたりのロッテ」などの児童文学作品で世界的に有名。
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紙の本
辛辣にして痛快。乾いた毒を持つケストナー。
2011/01/13 18:45
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:きゃべつちょうちょ - この投稿者のレビュー一覧を見る
児童文学者として広く知られるケストナーの、
小説、コラム、エッセイ等色々詰まった掌編集。
この作者にしてこのタイトル、そして可愛らしい装丁。
しかし、騙されてはならない。
クリスマスに読んで心あたたまる本では、決してない。
そもそもタイトル「サンタクロースにインタビュー」は
変えるべきではないだろうか。
「黒いサンタクロース」とかに。
ヒヤッとしたり、皮肉っぽさに苦笑いしたくなる話ばかり。
しかし、読み進むうちに気づかされる。
これは、大人の中に潜む子どもを描いたものなのだと。
大人たちが、ひっそりと心に仕舞い込んでいるナイフ。
ただただ、じぶんの感情を優先させた残酷性。
普通は取り出すことはないだろうそのナイフを、
ケストナーが鮮やかに使ってみせてくれる。
おどろきと共に痛快さを感じさせるのは不思議だ。
シリアスな三話『ペーター』『模範生』『ある人生』は
印象をつよく残す。
特に『ペーター』は、絶望的な親子関係を描いていて
ぞっとするけれど深い余韻がある。
編者のあとがきによると
ケストナーはナチスの時代に自作の発表を禁じられていたそうだ。
彼は、切れ味のするどい風刺家であり時事評論家でもあった。
児童文学を書くことで、(鉛筆の)攻撃で摩耗していく心の疲れを癒し、
バランスを取っていたらしい。
この本の中から語りかけてくるのは、
「点子ちゃんとアントン」等からは見つけることが困難な
ニヒルなケストナーである。