紙の本
SEALDsの人たちを知ることの出来る本
2015/11/13 22:36
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:成田市バージョンアップ計画 - この投稿者のレビュー一覧を見る
SEALDsの人たちの思いなどを知るには、いい本。ビジュアルを重視されているので、活字がちょっと苦手という人でも難なく読むことが出来るでしょう。
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この活動は、この熱意・規模を継続できるかが肝となりそうだ。本に出ている主要メンバーは、もちろんまだこれからであると認識しているだろうが、周りはどうだろうか。安保法案が可決し、現在は沖縄が主戦場のようだが、活動の目的を絞り、尚且つ熱意を継続させるのは容易ではない。来年は18歳以上に選挙権がある。おそらく衆参同時選挙となる。この活動は18歳の諸君に届いているのだろうか。
ただ以前より間違いなく、若者の政治意識は高まっている。それは格差社会の発現によるものなのだろうが。
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「民主主義ってなんだ」に続いてコレもまた自分の勉強不足を痛感…。
デモに対する考え方や気持ちが固まった気がした。
とてもよい本だ。
みんなに紹介したい♪
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デザインすごいなって感じだ!おしゃれ。大学生っぽさ。
デザインでちょっと気になったのは、ツイッターのスクショ画像で、スクショした人がその人をフォローしているかしていないかでフォローボタンの色が違うところ。笑
内容は、等身大の大学生たちのことば。実際に聞いたことのあることばも、こうやって本に納められているとちがってみえる。
愛基くんの国会でのスピーチ原稿が載っていてよかった。#ありがとうオークダーキ のハッシュタグを思い出して、もう1年半前か、とびっくりした。
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本をめくる。タイトルの次に、「目次」の代わりに「introduction」と銘打たれて、まるでアイドル写真集のように、2人の男女が廃墟のプール(?)で向き合っているカラー写真が載っている。隅にハンググライダーが飛んでいる。目次内容も右から左じゃない、左上から右下、英語半分だ。つまり、こういう「本の編集の仕方」(編集スタッフもおそらくSEALDs)からSEALDsなのだ、とこの本は隅々まで訴えている。
つまり、ここには古臭い言い方で云えば「新しさ」がある。
一方で、彼らのスピーチやオピニオン(綱領?)は、古臭い私でも至極真っ当なモノなものと思えるのだ。だから、若者だけでなくいわゆる老人たちも「支持」「支援」したのだろう。12万人国会前集会が実現したのも、そういう訳なのだろう。
三章「Where we are from」の中心メンバー3人による対談で、やっと私はこの3年間の彼らの活動概略を知る。始まりは2012年原発再稼働反対で官邸前に集まっていた若者が結成したサークルみたいなものTAZ(一時的自律空間)だったらしい。2013年12月に特定秘密保護法が可決。そのあと本格的な運動体SASPL(特定秘密保護法に反対する学生有志の会)が結成される。それら最初の時から、彼らは「カッコいい」ことを求めている。「VOTE(投票に行こう)」Tシャツ着て写真を撮ってSNS上で拡散しまくる。やがて「カッコいい」デモのやり方も工夫する。フライヤー(チラシ)やスピーチのクオリティも上がってゆく。そして、SEALDs(自由と民主主義のための学生緊急行動)が今年の5月に立ち上がる。なるほど、ホントに充実した大学生活だったのだ。
しかし、彼らは流行として運動をしていたわけでも、カッコ良さだけを求めてこういう行動を起こしていたわけではないことは、この本に収められているメンバーのスピーチを読んだり、対談の中の「展望」を語っているところからも伺われる。
SEALDsメンバーには「知性」と「覚悟」がある。それらは、次の人たちとは極めて対照的である。ネットで使い古された言葉しか発さず、匿名でしか街頭に立つことが出来ない戦争法を支持する人たち。SEALDsはすべて「自分の言葉」で、必ず名前を明らかにしてスピーチしている。
この本には、この間のほぼ全員分のスピーチが収められている。モノローグも含めて、ほぼ全てのメンバーたちの想いを知ることが出来る。その意味で、SEALDsの全貌を知るためには、これは決定本である。しかし、SEALDsを紹介するためだけにこの本が作られたわけではないだろう。秘密保護法から安保関連法に至る、この国の向かっている未来の危険性に対して、未来を引き受ける若者たちの正面からの彼らなりの「答え」なのだ。スピーチを聴いて欲しい。出来ることならばYouTubeで検索すると見ることの出来るのでそれで聴いて欲しい。文書で読むとただ感心するだけだったスピーチを、生で聴くと泣いてしまったことのある私なのである。
2015年11月7日読了
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朝日新聞書評委員宮沢章夫さんが薦める「今年(2015)の3点」のうちの1冊が民主主義ってなんだ?(高橋源一郎、SEALDs著)でした。宮沢章夫さんが『「私が選ぶ今年の流行語大賞は「SEALDs」だと考えていた。(中略)「SEALDs」という言葉そのものが行為への示唆を与えてくれた。それを風化させないためにも、これをまず選んだ。』と書いていました。こちらの本はすでに読んでしまったので、もう一冊読みました。メンバーは学生が中心であるため入れ代わりが起こりえるし、解消があるかもしれないが、行動を起こさなければならない事態があれば、いつでも行動を起こせばいいということを示唆したという意味で記録的な本だと思いました。「SEALDs」はこの先どうなるの?という問いかけにはうんざりすると書いてあって、それは自分たちだけの問題ではなく問いかけるあなたたちの問題でもあるはずなのにという理由はもっともであり、源一郎さんがそれに対して、運動するものは運動をせず失敗をしないものより圧倒的にハンデがあるところから始めないといけないというように応答しているやりとりが印象に残りました。箱根駅伝が気になりつつ書いているので、調子良いチームにも調子が出ないチームにも運動をしない(観戦する)ものとしてどう声援を送るべきか考えているところです。「もっと走れるだろう!」って言えない。
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最後の奥田くんと高橋源一郎先生の対談がよかった。沈黙の話、大澤さんのスピーチの捉え方、今読んでよかった本だった。
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私の個人的なSEALDsに対する思いは、「民主主義ってなんだ」の感想に書いた。
この本を読みながら感じたのは、文章で書かれているのもいいのだが、実際にスピーチを聞いた方が、より心に響くなあということだ。
寺田ともかさんのスピーチをヨドバシ前で聞いたとき、不覚にも涙が出た。寺田さんがどうだったか忘れたが、初めて街宣に行き、「今の子ってスマホ読みながらスピーチするんだ。紙じゃないんだ」とそのスタイルに驚いていた。他の子のスピーチも自分の普段の言葉で語っていて、すごいなあと感心していた。で、何人目かに寺田さんのスピーチを聞いた。「私は、戦争で奪った命を戻せない。」あたりから、もう全員が聞き惚れる、空気が変わった感じ、屋外なのに空間が一つになって言葉と一緒に揺れる感じがした。
千葉泰真さんのスピーチも砂防会館で生で聞いた。朝日新聞の投書を私も読んでいたので、それを取り上げたスピーチを聞けて良かったと思った。
奥田愛基さんの参議院特別委員会公聴会の意見陳述はテレビで見た。そこで聞いている議員たちとは格が違うと思った。二十歳そこらの青年に全く負けている。人として負けている。あの若さでどうしてここまでのスピーチができるのか、どれほど勉強し、思考しているのか、もう驚くしかなかった。
また、本の感想になっていないのだが、結局、この本やそれ以外の本を読み、勉強し、自分で考え、そして実際に行動を起こそう、生身の身体で行動しよう、目や耳や足を使おう、現場に行こうと自分自身に言っている。
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「筑豊のこどもたち」の写真集をガリ版で出した土門拳さんを思った。
今、読むことが出来るから 力になっていくのだと思う
今、出版するから 声になっていくのだと思う
今、心が動くから 次の人に手渡せていけるのだと思う
未来への 一通の「手紙」だと思った
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2016.3.22
ニュースを騒がせた彼らについて、テレビとネット以外のもので何だったのか知りたいと思って借りた本。
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安保法制をめぐって抗議活動を続けた学生団体として有名になったSEALDSのおいたちや、
これまで行ってきた街宣スピーチ、主要メンバーへの取材などが主な内容。コラムのような形で脳科学者・茂木健一郎氏やアニメ映画監督・高畑勲氏などのコメントも入っています。彼らの活動に関心があるのならとても読みやすい内容でした。噂になっていたある政治団体とのつながりなどの真相も読めば分かります。私はデモにも参加したことがありますし、東京へ行った時、何かのついでに議事堂前の抗議運動も見ましたが、一昔前のデモとはずいぶん印象が違うなと思っていたら、やっぱりそこは若者の感性。デモの仕方やコールについてはすごく考えているとのこと。
賛否両論ありますが、彼らは彼らなりに大真面目に政治のことを考えている。粗さがあることも自覚している。実は政治以外にもブラック企業のこと、原発のことなど社会問題に関心のある若者が多い。学生団体というイメージが強いのは、「政治に無関心な若者」が「立ち上がって政権に抗議をしている」と書いた方がメディアとしては面白いから、そのようなイメージが作り上げられたのだろうが、ごく普通のサラリーマン、主婦、戦争経験者など世代を超えて集まっていて、そもそも若者が政治に無関心だと決めつけていること自体がおかしい・・・などなど、メンバーへの取材で彼らが何を考えているのか、新聞やニュースでは分からない姿が伝えられていました。
政治の中身をきちんと知らないまま投票し、政治をまかせっぱなしにしてきた大人にも問題があるにもかかわらず、彼らは今更それを責めても何も変わらないことを知っており、本来なら青春真っただ中なはずの学生から20代というい貴重な時間を、抗議や問題提起、研究テーマでもない政治の勉強に費やしているというのはどうも本当みたいです。
消費税増税見送りや沖縄米軍基地の工事中断などは多くの人が、次の選挙を気にしてのことであって、本心から行ったものではなさそうだとうすうす気づいていると思いますが、私も個人的に今の政権は支持しないし、これまでも票を入れたことはない。
解釈改憲問題、労働問題、子育て問題、原発問題、貧困問題など、どれが身近にあるものなのかは人ぞれぞれ違いますが、無関心でいるとどれ一つとっても解決どころかますます問題は深くなるばかり。彼らのように声を上げるまではいかなくても、投票で意思表示をしないと!
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戦争法案を阻止するために立ち上がった若者たち=SEALDs。歴史を塗り替えたムーブメントの渦中で、メンバー自身がその歩みを振り返り、来るべき民主主義への思いを託す。高橋源一郎×奥田愛基の対談も収録。
私がこの年代の頃,こんなに真剣に政治について考えていただろうか.青かろうが未熟だろうが声を上げることがまず大事だと思う。
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2016.6.17
SEALDsは過去のことをリスペクトし、学び、未来の自分たちの子どもたちへ繋ごうという姿勢がすばらしい。
ロック、ルソー、モンテスキュー、キング牧師の引用、尊敬。要するにサンプリングだからラップ、ヒップホップとの親和性が高いのは当たり前だなと思う。夏の参院選はどうなるでしょうかね?
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SEALDs(Students Emergency Action for Liberal Democracy -s:自由と民主主義のための学生緊急行動)は「自由で民主的な日本を守るための、学生による緊急アクション」と表明している。安倍政権のもとで矢継ぎ早に行われた「特定秘密保護法」の施行と「集団的自衛権の行使容認」の閣議決定に危機を感じて、日本国憲法の理念を守るために立ち上がった若者達だ。国会前で何度も行われた大規模な「安全保障関連法案」反対のデモは国内外のメディアも注目し、SEALDsの活動は関西、東北、沖縄などへ広がっていった。「安全保障関連法案」は2015年9月19日に強行採決されたが、今後も「この国の戦後70年間の自由と民主主義の伝統を尊重し、日本国憲法の価値を守ること」を目標に活動を続けるそうだ。本書はSEALDsのメンバー自身が編集したもので、彼らの主張、活動の歩み、思いを込めたスピーチ、寄せられたtwitter、法学者の小林節や脳科学者の茂木健一郎などからの応援メッセージなど様々なものをざっくりとまとめてある。
今年の6月に選挙権が「18歳から」に引き下げられた。皆さんも政治に無関心であってはならないはずだ。SEALDsは、若い世代こそが政治の問題を真剣に考えて行動しなければならないと訴えて立ち上がった若者達の一例だ。彼らの主張に賛同するか、反対か、また別の意見を持つかはそれぞれだが、政治に無関心という思考停止状態では自分の将来に対して無責任だろう。皆さんも新聞に目を通し、本を読み、様々な情報を得て知識を蓄え、自分の頭で考えて判断する知性を持ってほしい。情報化社会の現代では、海外で生活していても日本の社会について様々な情報を得ることができる。図書館では日本の新聞も読めるし、関連図書で学ぶことも可能だ。海外に居ても自国の政治に関心を持ち、正しい知識を得て、しっかりとした意見を持てるように努力してほしい。
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「民主主義ってなんだ?」に対するアンサー本的な本書。
2015年春、SEALDsとして活動し始めた、わりと早い時期から情報の拡散などで応援し理解していたつもりだったが、前作を読んだ時に「応援され、勇気をもらったのはむしろ私の方だった」と感じたことを思い出す。
結局「安保法制」自体は異例尽くしのかたちで可決されたが、「民主主義」が終わった訳じゃないんだ!という事が再確認できる本。
当時の写真やメンバーひとりひとりのスピーチ、twitterで飛び交ったことば、中央公聴会での奥田さんの発言、メンバー同士の座談会、高橋源一郎さんとの対談。2015年を忘れないための良本。