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地図から消えるローカル線 未来の地域インフラをつくる
著者 新谷 幸太郎
《座して待つのか? 次の世代に何を残すのか? 公共交通維持のためにすべきことは何か》■日本に鉄道が開業して150年。いま、全国の鉄道は大きな岐路に立たされている。新型コロ...
地図から消えるローカル線 未来の地域インフラをつくる
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地図から消えるローカル線 未来の地域インフラをつくる (日経プレミアシリーズ)
商品説明
《座して待つのか? 次の世代に何を残すのか? 公共交通維持のためにすべきことは何か》
■日本に鉄道が開業して150年。いま、全国の鉄道は大きな岐路に立たされている。新型コロナ禍で巨額の赤字を計上した鉄道各社の経営は厳しく、都市部の黒字で運営を支えてきたローカル線の存廃問題は、もはや避けて通ることができない。人口減少が加速するなか、準備のないまま路線廃止となれば、地域への影響は計り知れない。
■本書は、客観的な数字を踏まえた野村総合研究所の分析をベースに、どのローカル線を残すべきなのか、廃止する場合はどのような代替手段があるのか大胆に提示。困難な状況を直視し、利用者の利便性と効率性に配慮した新しいモビリティサービスによる代替案、さらには地域の生活インフラまでを視野に入れた持続可能な将来像を具体的に描く。
【目次】
第1章 感染症の流行から鉄道が得た教訓
第2章 ローカル線の誕生と生き残りの歴史
第3章 鉄道ネットワークの未来予測
第4章 どのような鉄道が残り、どのような鉄道が消えるのか
第5章 新しい地域交通のすがた
第6章 交通も含めた生活インフラの継承
第7章 経営目線から見た鉄道ビジネス
目次
- 第1章 感染症の流行から鉄道が得た教訓
- 第2章 ローカル線の誕生と生き残りの歴史
- 第3章 鉄道ネットワークの未来予測
- 第4章 どのような鉄道が残り、どのような鉄道が消えるのか
- 第5章 新しい地域交通のすがた
- 第6章 交通も含めた生活インフラの継承
- 第7章 経営目線から見た鉄道ビジネス
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紙の本
ローカル線は死語となるか?
2023/02/19 18:17
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:つばめ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は株式会社野村総合研究所 鉄道ビジネス検討チームの5名による共著である。共著の本は内容がだぶったりして、読みづらいことが多いが、本書ではこうしたことはない。編著者の編集や事前の著者間の調整が功を奏しているのだろう。本書の前半では、全国のローカル線の現状分析である。人口減少に向かっていることもあり、過疎地を走るローカル線に明るい話題は乏しい。国鉄民営化の際に第三セクター等に転換された鉄道路線38路線の内、7路線が既に廃止、1977-79年度に比べ2019年度の輸送密度が増加しているのは、わずか4社(阿武隈急行、愛知環状鉄道、伊勢鉄道、甘木鉄道)のみで、それ以外の27路線は大幅に減少、中には1/6になっている路線もある。こうした現実を踏まえて、すべてではないにしてもローカル線の維持は極めて困難、鉄道が維持できるのは一定の人口密度がある地域のみという、当然の結論である。ローカル線好きにとっては、なんともわびしいが・・・。新しい交通の構築事例として、北海道上士幌町では、町が高齢者にタブレットを配布、タブレットによるWeb予約でデマンドバス運用の効率化、愛知県豊明市では、地元企業協賛金によるデマンドバスの採算性向上などが紹介されている。デジタル技術の活用による交通も含めた生活インフラの維持を提案しているが、これですべての課題が解決できないことは著者も認識している。いずれにしても、人口減少社会における課題解決の方策について考えさせられる一冊である。