「honto 本の通販ストア」サービス終了及び外部通販ストア連携開始のお知らせ
詳細はこちらをご確認ください。
このセットに含まれる商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
商品説明
篠弘、加藤典洋をビジターに迎え、文学における「戦争」をテーマにバラエティーに富んだ内容を収録した論文集。今こそ鮮明になってきた戦時下の文学を問い直す論考。全9編。【「TRC MARC」の商品解説】
篠弘、加藤典洋をビジターに迎え、国内外における<戦争>をテーマに、バラエティーに富んだ内容となっている。21世紀いまこそ鮮明になってきた戦時下の文学を問い直す、全9編【商品解説】
目次
- 戦争と歌人たち 坪野哲久の苦難 篠弘二つの戦後−ヘミングウェイ『日はまた昇る』再読− 加藤典洋フランクルの『夜と霧』を読み解く−混迷する二一世紀への精神的メッセージ− 広岡義之〈国民詩〉という罠−三好達治の戦争− 北川透後日談としての戦争 樋口日出雄マーキェヴィッツ伯爵夫人とイェイツの詩 徳永哲返忠(かえりちゅう)−『平家物語』余聞− 宮田尚『新約聖書』における聖戦 松浦義夫戦争文学としての『趣味の遺伝』−あとがきに代えて− 佐藤泰正
収録作品一覧
戦争と歌人たち・坪野哲久の苦難 | 篠弘 著 | 7-28 |
---|---|---|
二つの戦後 | 加藤典洋 著 | 29-40 |
フランクルの『夜と霧』を読み解く | 広岡義之 著 | 41-68 |
著者紹介
佐藤 泰正
- 略歴
- 〈佐藤泰正〉1917年生まれ。梅光学院大学教授。著書に「近代日本文学とキリスト教・試論」「中原中也の詩の世界」「人生の同伴者」など。
関連キーワード
あわせて読みたい本
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
紙の本
短歌と詩と日本の戦争
2004/02/08 11:56
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:けんいち - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、タイトル通り、「戦争と文学」が主題とされた論集なのだが、ここで注目したいのは、これまで十分に論じられてはこなかった、短歌や詩といった、ジャンルの表現と戦争との関わりである(従って、加藤論文と北川論文に注目することになる)。
どうも、戦争という大文字の政治が関わると、文学表現は抵抗か迎合か、といった評価軸で問われがち(裁断されがち)である。しかし、たとえその枠を採用するにせよ、艇庫うなり迎合なりをどのようにとらえるのかについてはかなりの振幅を伴う作業になろうし、ことそれが文学表現である場合、作業の難航は避けられないものとなるだろう。
先に挙げた2論文は、そうした難題に正面から立ち向かい、短歌を、そして詩を具体的に引用・分析して、大きな政治のうねりを視野に収めながらも、その表現をすくいあげていく。
こうした作業・姿勢は、小説も含め、戦時下の文学を問い直す際には必須の条件にして、ひとつの達成であると思う。