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紙の本
心配学 「本当の確率」となぜずれる? (光文社新書)
著者 島崎 敢 (著)
インフルエンザと交通事故、どっちが死ぬ確率は高い? 心配の度合いと本当の確率は大きくずれる。元トラックドライバーの心理学者が、本当の確率を見極め、心配の中身を「少ない労力...
心配学 「本当の確率」となぜずれる? (光文社新書)
心配学~「本当の確率」となぜずれる?~
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商品説明
インフルエンザと交通事故、どっちが死ぬ確率は高い? 心配の度合いと本当の確率は大きくずれる。元トラックドライバーの心理学者が、本当の確率を見極め、心配の中身を「少ない労力でそこそこ正確に知るコツ」を伝える。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
島崎 敢
- 略歴
- 〈島崎敢〉1976年東京生まれ。早稲田大学大学院人間科学研究科博士課程単位取得満期退学。心理学者。国立研究開発法人・防災科学技術研究所特別研究員。
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紙の本
人間の意志の絡む選択は不確実。
2016/01/31 08:47
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:朝に道を聞かば夕に死すとも。かなり。 - この投稿者のレビュー一覧を見る
心配事があるからこそ、リスクを回避できる賢い知恵であった心配性。しかし、本当の確率とはズレがあることがわかっています。昔はリスクを低減するために支払うコストがわかりませんでしたので、こうしたコストに目を奪われることはありませんでした。
平均年収を見ても「そんなにもらってないよ!」と訴える人も多いですが、収入は正規分布ではないので、基準値の極少数の人がお金を持っていると、分布で一番多い山よりも平均値が上がっちゃう。
わかっちゃいるけど、数字で見せられたら「下流なんだ」と心配しちゃう。経験や知識を得るがゆえに損得で勘定してしまいます。
災害とか事故が起きると「人災だ!」って思いたがるのは、人災だと人や管理のせいで、犯人がいるかのような印象になります。天災は損害を補償しないけど、人災って言うと責任補償してくれたりコントロール可能な印象をもたらします。
こうして「人災だよ」って言葉に慣れるとこう感じます。「リスクって軽量可能なんだ」と。
本書ではネットの情報を用いながら四則計算でわかりやすくリスクの計算方法をケースを用い紹介しています。なるべく簡易に書かれています。「そんなのいい統計じゃない」と思われるかもしれませんが、人の恣意的判断が混じるリスク計算は計算しても「計算外」の事がどうしても出てくるんだそうです。ざっくりの計算でいいから考えてみたら知識として知っとくだけでも無用な心配はなくなりますよ、と背中を押してくれます。
性悪説に基づくと、負担コストが高くなります。生レバは禁止のままだし、私たちはなるべくゼロリスク思考でリスクの大元を排除するやり方をとってきたわけですが、生レバを買うことの選択肢や消費のアップを潰すというコストも支払っているわけです。
しかし、飛行機の安全レベルが高い理由が、他の乗り物よりずっと高いレベルの安全性を提供しないと利用してもらえないから頑張ったっていう側面も島崎さんは見逃しません。私たちは飛行機を極端に恐れる人をなんかバカにしちゃいますが、ここまで信頼してもらうのに、どれだけの年月を費やしたことやら。
リスクはあるけど、人生の豊かさを考慮した時に、私たちはどういう行動をしたらいいのか?私たちが自衛できる武器を島崎さんは配っているのだと思います。
「心配学」ですが、怖がりの人も、そうじゃない人にもクールな視点を与えてくれる一冊です。ここまで読んでちょっといいかも?と思った方は本屋さんで開いてみるだけでも、ぜひ。
紙の本
新書らしく気楽に読める本。
2017/12/23 16:18
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:たまがわ - この投稿者のレビュー一覧を見る
どこかで読んだことのあるような話も含めて
色々な話がのっている。
2015年、ヨーロッパで、海岸に打ち上げられた難民の男の子の遺体写真が
世論を動かし、軍事介入や難民の受け入れ加速のきっかけになった。
しかし著者が言うには、これ以前からも数多くの難民は生まれており、
戦闘や亡命途中で命を落としているという客観的なデータはあったのだという。
世の中を動かしたのは、ひとりの男の子の「写真」であり、
たくさんの難民が命を落としているという「データ」ではなかったという。
より深刻なのは、「ひとりの男の子の死」よりも、「たくさんの難民の死」であるはずなのに。
ギャンブルで ・パチンコやパチスロ ・競輪や競馬 ・宝くじ
それぞれの還元率の話とか、
秋津駅~新秋津駅間で、毎日のように起きているプチパニックの話とかが面白かった。
紙の本
心配とは主観的なもの
2018/06/26 21:30
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:キック - この投稿者のレビュー一覧を見る
積読本の消化。
「心配」を分析したということで買ったのですが、リスクと統計(確率)の話を中心に、最後は大災害に対する準備や心構えを説いた本。リスクの定義やリスク計算に割いた部分が大きく、やや期待外れでした。
一方、最も役に立った箇所は、「できることは先にやっておく。つまり、こわいものから逃げている間はこわいままですが、立ち向かうようになればだんだんこわくなくなる」という下りでした。また、「心配とは主観的なもので、捉え方次第であり、リスクをちゃんと計算する」つまり、具体的にイメージすることが大事との由。