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  • みんなの評価 5つ星のうち 4.6 28件
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  • カテゴリ:一般
  • 発売日:2009/12/07
  • 出版社: 新人物往来社
  • レーベル: 新人物文庫
  • サイズ:15cm/447p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:978-4-404-03782-4
文庫

紙の本

偽書「東日流外三郡誌」事件 (新人物文庫)

著者 斉藤 光政 (著)

〔「戦後最大の偽書事件「東日流外三郡誌」」(集英社文庫 2019年刊)に改題,大幅加筆再編集〕【「TRC MARC」の商品解説】青森に端を発し古代史を震撼させた「東日流三...

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偽書「東日流外三郡誌」事件 (新人物文庫)

税込 838 7pt

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商品説明

〔「戦後最大の偽書事件「東日流外三郡誌」」(集英社文庫 2019年刊)に改題,大幅加筆再編集〕【「TRC MARC」の商品解説】

青森に端を発し古代史を震撼させた「東日流三郡史」の真贋論争。偽書を生んだ考古学・メディアの闇に迫り、論争に決着をつけた問題作。【商品解説】

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みんなのレビュー28件

みんなの評価4.6

評価内訳

紙の本

真相追究の果てに残された課題と謎

2010/06/04 00:40

13人中、13人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:yjisan - この投稿者のレビュー一覧を見る

 日本列島最北部の寒村、青森県五所川原市飯詰地区に住む和田喜八郎が自宅を改築した際に「天井裏から落ちてきた」門外不出の秘本、との触れ込みで1970年代に忽然と人々の前に姿を現した『東日流外三郡誌』。寛政~文政年間に安東一族に関する歴史と伝承を蒐集した秋田孝季と和田長三郎吉次(和田喜八郎の直接の先祖)によって編纂されたというその大部な歴史書には、倭国(日本国)に滅ぼされるまで津軽地方で繁栄を謳歌した幻の古代東北王朝・荒覇吐王国の歴史が記されていた。

 和田がこの文書群の複写を津軽安東氏ゆかりの地である青森県北津軽郡市浦村に提供し(無償ではなく高額の複写料を取っている)、市浦村は1975年(昭和50年)に刊行した『市浦村史資料編』の中に『東日流外三郡誌』を収録した。
 公的機関のお墨付きとオカルトブームを追い風に、『東日流外三郡誌』は〈勝者である日本国の正史から抹殺・隠蔽された真実の歴史を語る超一級資料〉と全国的に話題を呼び、マスコミで大々的に報じられ、関連書籍も山のように出版された。あのオウム真理教にも影響を与えたという。
 しかし1992年に提起された「自分の著作物が和田に盗作された」という1件の民事訴訟をきっかけに、文書の真贋をめぐって大論争が巻き起こった。江戸時代に書かれたはずなのに近代以降に出版された本からの盗用疑惑が持ち上がるなど、次々と浮かび上がる『東日流外三郡誌』の不審点。内容や語法・文法の分析の結果、『東日流外三郡誌』を昭和中期以降に創作された偽書と推定した「偽書派」は、筆跡鑑定や誤字の特徴も踏まえて偽作の「犯人」を「発見者」である和田喜八郎と特定した・・・!!


 本書は、この戦後最大の偽書事件を最初から最後まで執拗に追いかけた地元新聞記者が、自らの取材記録を基に事件の全容をドキュメント形式で綴ったノンフィクションである。関係者への丹念な取材によって和田の嘘を1つ1つ暴いていき、天才詐欺師・和田の偽造と演出の全手口を白日の下にさらけ出す展開は臨場感たっぷりで、まさに「なまじの推理小説よりもはるかに面白い」(立花隆談)と言えよう。新聞記者だけあって真贋論争の複雑な内容を平易な語り口で説明してくれるので、畳みかけるような文体の妙もあって、純粋な読み物としても楽しめる。戦前の著名な偽書「竹内文書」との意外な接点など、皮肉たっぷりの和田批判にはニヤリとさせられる。


 しかし本書の射程は「犯人のトリックを明らかにする」に留まっていない。和田が作成した『東日流外三郡誌』は、和田の近所の住民ですら「少し歴史の知識のある人なら、おかしいと思う内容です。逆に、あまりにお粗末すぎるために、だれも取り合わなかったのかもしれません」(本書66頁)と評する程度の稚拙な偽書であった。
 にもかかわらず何故、多くの著名な知識人や大手マスコミまで騙される戦後最大の偽書騒動へと発展したのか。筆者はその背景を丁寧に炙り出す。金銭欲と功名心に煽られた支援者たち、村おこしを目論む地元有力者、前例主義と横並び意識に凝り固まった周辺自治体、「謎の古文書」という甘美な響きに幻惑された郷土史家、売れれば良いという無責任な商業主義に走ったマスコミ・出版関係者、自らの政治的・思想的な主張の裏付けに利用した新左翼、地域的コンプレックスから「自分たちにはかつて栄光の歴史があった」(事件発生当初は三内丸山遺跡は見つかっていなかった)と信じたかった東北の人々・・・・・・その殆どに積極的な悪意はなかった。けれども彼等はこの滑稽かつ深刻な騒動に翻弄され、ある者は被害者に、またある者は結果的に和田の協力者となったのである。
 いやむしろ、彼等は被害者であると同時に加害者であったと言えよう。


 だが日本史を専攻する研究者の端くれとしては、アカデミズムの「不作為の罪」については重く受け止めざるを得ない。本書には『東日流外三郡誌』をはじめとする和田の数々の「作品」の写真が掲載されているが、私のような駆け出しの研究者でも、一見して怪しいと分かる代物ばかりである。学界関係者の殆どが「触れるに値しない」(本書347頁)と判断したのは無理のないことであろう。
 しかし「あれは素人が騒いでいるだけ。学界の人間は誰も信じていないのだから問題ない」と沈黙してしまったのは、如何にも残念だ。性質の違う本だから一概には比較できないが、学界が「つくる会」の教科書を「荒唐無稽」と徹底批判した時の10分の1、いや100分の1のエネルギーでも投入していれば、この問題は早期に収束していたかもしれないのだ。
 これでは世間から「象牙の塔」と批判されても仕方ないのではなかろうか。自省を込めつつ。


 それにしても神社まで自分ででっちあげてしまった(石塔山荒覇吐神社の神官を称した)和田の偽作への執念には恐れ入る。『東日流外三郡誌』公刊後も和田家では次から次へと古文書が「新発見」されたため、『東日流外三郡誌』を含む「和田家文書」の総数は最終的に4817冊に及んだという。個人による偽書作成としてはギネス級の分量ではなかろうか。
 偽作の動機としては、金銭欲や名誉欲、果ては東北人特有の「中央」に対する怨念まで指摘されているが、和田は自分に批判的な者の取材には決して応じぬまま亡くなってしまったため、真相は分からない。虚言癖の愉快犯にも見えるし、嘘をつき続けている内にそれが真実であるという自己暗示にかかってしまった狂気の老人と解することも可能であろう。いずれにせよ、20代から古文書・古物の偽作に手を染めていたという、この怪物じみた希代のトリックスターの生涯は、奇怪な偽書事件と共に、長く語り継がれることだろう。

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紙の本

当事者たちにとっては思い出したくもない「事件」だろうが、野次馬として外野から見る限りこれほど面白い「事件」もない。

2010/03/14 15:29

6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:サトケン - この投稿者のレビュー一覧を見る

 当事者たちにとっては思い出したくもない「事件」だろうが、野次馬として外野から見る限りこれほど面白い「事件」もない、というのが感想だ。あまりにも面白いので、地下鉄の目的駅を乗り過ごしてしまったほどだ。

 『東日流(つがる)外三郡誌』という「偽書」については、耳にしたことはあるが、数多い「偽書」の一つだろうと、あまり真剣に捉えたことはなかった。
 文庫版の表紙に書いてあるように、「戦後最大の「偽書」はいかにして生まれたのか」を執拗に追い続けた、岩手県生まれで青森県八戸市で育った、青森県の地方紙「東奥日報」の東北人記者が、「事件」終了後に求められた書き上げた、400ページ超にわたる一書である。東北人特有の粘り強さが、「石橋湛山記念早稲田ジャーナリズム大賞」受賞をもたらした。この間の、偽書否定派からの誹謗中傷も含めて、さぞかし大変なものだったろうと、苦労がしのばれる。
 とはいえ、繰り返すが、この本はめちゃくちゃ面白い。さすが、本業は青森県にある米軍基地問題をライフワークとして追ってきた「事件記者」である。この本も、1992年の「事件発生」から2003年の「事件終結」に至るまでの、12年にわたる「事件」追跡の記録を、時系列でまとめたものだけに、「事件」のあらましすら知らなかった私のような読者にも、「事件」の全容が手にとってわかるように書かれており、十二分に堪能、いや納得させられた。ある意味で、上質のエンターテインメント小説のような趣きのあるノンフィクション作品に仕上がっている。

 しかしそれにしても思うのは、関西生まれの私などには、けっしてうかがい知ることの出来ない、「三内丸山縄文遺跡」発見以前の、かつての東北人がもっていた屈折した思い、それと裏腹のプライドの高さである。それが、『東日流(つがる)外三郡誌』の作者に、この途方もない「偽書」を書かせたエネルギーになっていたようだ。最初はカネのために始めた「偽書」製作も、世の中に受け入れられているうちに、どんどんエスカレートしていって、本人も関係者にも収拾のつかない状況に突っ走ってしまったのが事の真相だろうか。
 文庫版の解説を書いているノンフィクション作家の鎌田慧も青森県弘前市出身の「津軽人」であるが、鎌田慧は「狂騒華麗な津軽三味線やネブタ祭りに熱中し、天衣無縫に踊りまくる彼らの気質の一端を奇想天外の虚言を吐いて、快活に笑い飛ばすかれらである」(須藤儀門)というコトバを引用して「津軽人」の特性を説明している。板画作家・棟方志功を知っている人には奇異には聞こえないこの発言、『東日流(つがる)外三郡誌』の作者にもそのままあてはまるようだ。

  面白うて やがて哀しき 『東日流(つがる)』かな

 なんて句を詠みたくもなる作品である。 
 超々おすすめである。

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2010/02/01 00:35

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2010/03/01 19:17

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2010/03/02 15:50

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2010/05/14 14:33

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2010/06/20 01:59

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2012/06/30 19:15

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