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  • みんなの評価 5つ星のうち 4.5 15件
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  • カテゴリ:一般
  • 発行年月:2011.4
  • 出版社: 白水社
  • サイズ:20cm/266p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:978-4-560-08119-8

紙の本

すばらしい墜落

著者 ハ・ジン (著),立石 光子 (訳)

嫁姑問題の意外な解決方法、年金と介護現場の苦悩、そして遠く離れた親を思う心…NYに暮らす中国系移民の生活を描きつつ、普遍性をもった心にしみる短編集。【「BOOK」データベ...

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すばらしい墜落

税込 2,640 24pt

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商品説明

嫁姑問題の意外な解決方法、年金と介護現場の苦悩、そして遠く離れた親を思う心…NYに暮らす中国系移民の生活を描きつつ、普遍性をもった心にしみる短編集。【「BOOK」データベースの商品解説】

嫁姑問題の意外な解決方法、年金と介護現場の苦悩、そして遠く離れた親を思う心…。NYに暮らす中国系移民の生活を描きつつ、普遍性をもった、心にしみる短編集。【「TRC MARC」の商品解説】

収録作品一覧

インターネットの呪縛 7−11
作曲家とインコ 12−29
美人 30−55

著者紹介

ハ・ジン

略歴
〈ハ・ジン〉中華人民共和国出身、アメリカに帰化。作家。ボストン大学英文学教授。「待ち暮らし」で全米図書賞、PEN/フォークナー賞を受賞。

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みんなのレビュー15件

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評価内訳

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  • 星 1 (0件)

紙の本

今の日本人に必要なのは こういう逞しさなのかもしれない

2011/06/22 19:34

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:星落秋風五丈原 - この投稿者のレビュー一覧を見る

真っ青な空。下からはむくむくと入道雲。でも、上からは黒い雲。タイトル作を彷彿とさせる表紙だ。
主人公は寺で二年以上武術の講師をしているが、給料未払いで首になり、更にビザ更新も叶わないため、不法滞在でアメリカを追われる。八方ふさがりの彼は、ある行為に走る。ところが、事態は彼が意図したものとは逆の方に転がってゆく。チアン・ウェンあたりを主演にして、映画になりそうな悲喜劇だ。
 『すばらしい墜落』以外の短編でも、かつかつの生活を送っている中国人が主人公であるが、みなとても逞しい。『年金制度』はヘルパーとして仕えている48歳の女性が主人公だ。ある女性が偽装結婚を持ちかけられるが、その実は認知症の老人の世話を押し付けられるだけだ。しかし断れば次の仕事を紹介してもらえない。さて彼女はどうするか。結果は読んで確かめて欲しい。裕福な暮らしをしている人も登場するが、不法就労で給料をピンはねされ、ようやく暮らしを立てられているのが大方だ。せっかく金を貯めても、『インターネットの呪縛』のヒロインのように、中国の家族から当てにされて、また元の黙阿弥。それでも彼女はまた諦めずに異国の地で生きていくのだろうと思わせる。国内で仕事がなくなり、閉塞感に押しつぶされそうな日本人からすると、遠く母国を離れて庇護者を失っても、40歳を過ぎていても、「これから生き方を変える」と言い切れる彼等は、修羅場を越えた逞しさがあって実にまぶしい。
 『待ち暮らし』で一組の夫婦と夫の愛人の奇妙な三角関係を描き、『狂気』で師の狂気に取りこまれそうになる若者を描いたハ・ジン。前二作の舞台は中国だったが、本作の舞台はアメリカの中国人街、フラッシングだ。故国を離れて暮らす中国人を描いた短編が12篇収録されており、ジュンパ・ラヒリの、アメリカにやってきたインド人を描いた短編集『停電の夜に』と似通っているが、本作の中国人たちの方が、故郷を見切っているように感じた。作者ハ・ジンが前二作を描いている段階で、既にアメリカに在住していたことも理由かもしれない。

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紙の本

ニューヨークで一、二を争う中国人街フラッシングを舞台に、故国を離れた人々とその家族の厳しい現実を突き付けながら、たくましさとユーモアによる「気概」を表す。天安門事件により米国に帰化したハ・ジンの円熟ぶりで読ませる短篇集。

2011/05/09 01:01

3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:中村びわ - この投稿者のレビュー一覧を見る

 大震災と津波、そして原子力発電所事故が狂わせた数多くの人々の運命の報道に触れるたび、私の中に積もり重なってきたのは、ごく普通の生活や当たり前の営みに対する敬意だ。
 若い頃、そういう敬意は得てして、波乱万丈な人生にあって強烈な感動を人々にもたらす特殊な才能の持ち主や、日々こつこつと地道な努力をつづけた人が達成した偉業に対してのみ払われたものだった。
 凡庸な生活にかえりみる価値などなく、頂点や高みを目指し、時に日常生活をなげうってまで邁進していく、ひとつかみの個性こそが崇められ、尊重されてしかるべきものと考えていた。
 優れた文学作品の核心に触れられるように、良い作品を求め、読み解きたいと意識的に本を読みつづけていくうち、実は歴史というものが普通の人々の気の遠くなるような行為の反復・集積で成り立っていることに気づく。そのため、凡庸な生活に宿る価値について徐々に理解してきたつもりだったが、それはまだ十分ではなかった。

 大震災と大事故は、普通に暮らす人々を、否応なく大きな変化や耐えがたい現実の中に投げ込んだ。非現実的状況が現実となり日常のものと化したとき、例えば、「ただいま」と声をかけ靴を脱いで玄関に上がったり、泡だらけの体を洗い流して湯船につかったりしていた無数の人々の行為に、どういう意味があったのかが分かる。喪失を通して明確な姿がそこに現れる。
 海外で暮らす日本人は少なくない。だが、もし日本列島が一瞬にして消失してしまうことがあれば、帰宅時に「ただいま」と挨拶する日本語という言語、そういう習慣と文化により支えられてきた人間関係、土足で利用しないからきれいに保たれる住環境、段差のある玄関や深い浴槽に特徴づけられる住宅建築、脱いだ靴を揃えたり風呂に浸かったりという所作や身体技法などもまた、土地とそこに暮らす人々と共に消えてしまうだろう。
 私たちが日々、無意識に繰り返す行為は、そのようにして社会そのものを形成し、歴史の中に流れ込んで行く。

 さて、ここでは日本人ではなく中国人の話。
 チャイナタウンは世界中あちこちにある。海外に出つけた人なら、現地の食べ物が合わなくて困ったとき、とにかくそこに行けばまともな食事にありつけるという認識があるだろう。私も、いくつかの国で中華料理店に駆け込み、白飯に野菜の多いおかず、汁物にお箸でありつける有難さをしみじみ感じた経験がある。

 チャイナタウンはチャイナタウンで、そこに元々の地名や通りの名があることなど忘れてしまいがちだ。ニューヨークで一、二を争う規模のチャイナタウンに「フラッシング」というところがあるそう。
 天安門事件で中国に戻れなくなった作家ハ・ジンの短篇集である本書は、そこを丁寧に取材して書かれた。中国系移民やその家族を12の物語に紡いでいる。暮らしの場所を移すという大きな変化を自らの意思で選んだ人々の社会を、いささか皮肉っぽく、しかし優しい目線で表す。

 帰国を断念せざるを得なかったのは、ハ・ジンにとっては否応なく投げ込まれた人生の急転である。それを思えば、どうにも抑えきれない郷愁や怒り、失望が小説にあふれ出しそうなものだが、そういう感傷をふんだんに取り込めば、登場人物たちをみじめなものにしてしまう。作家はそのような感傷には溺れず、やり切れない境遇や苦悩で彼らを追い詰める前に、ふうっと息を吹きかけるように軽妙なユーモア味やさわやかな気風で物語の雰囲気を変える。
 「他者を尊重する」「人の尊厳を守る」という表現が、人権や公正さが語られる際によく用いられる。意味が深く考えられることなくお題目のように繰り返されがちな表現だが、ハ・ジンがフラッシングで生きる中国人たちを表す時に強く心がけたのは、人物たちの運命をいかに尊重し、作家のとしての愛情をどう注ぐかということではないのか。

 「美人」は、意外な展開にしてやられた感のある痛快な一篇。不動産の事業が波に乗っている美男には、人目を惹く華やかで美しい妻がいる。それなのに夫婦の娘の容貌はいまひとつ。妻が同郷の男と始終会っているのが気がかりな夫は、娘がその男の種ではないかと疑い、探偵に調査を依頼する。ところが、妻の中国の実家情報がなかなか得られない。妻には、とんでもない隠しごとがあったのだ。夫に問い詰められ、妻は真実を話す。それは、米国で生きていくことの厳しさを思い知らされるような内容である。

 「選択」はとても美しい一篇。この設定は、下卑た言い方をするなら「親子丼」というもの。若く優秀な学生が、学費を稼ぐ必要があって始めた家庭教師先の母子家庭で、教え子の娘からも母親からも思いを寄せられる。亡夫から引き継いだ事業にも娘の進学問題にも不安を抱える女性を支えていくうち、学生は母娘にとって大切な存在となっていく。やがて、片方の女性との関係が深いものになることで、母娘間に亀裂が入る。うんざりさせられるいさこざに発展していくかと思いきや、聡明な「選択」が彼ら3人の傷を最小のものに留め、将来を決定づける。節度ある判断で人の世は守られていくべきなのだ。

 表題作「すばらしい墜落」は、ほろ苦さと面白さが溶け合った見事な一篇。体調を崩したためカンフー指導職を解かれ、食い詰める羽目になった男性の話。友人を頼るが、転がり込んだアパートで、ひどい咳をするので友人の安眠を奪い、迷惑をかける。雇い主であった悪徳坊主のところへ未払い賃金の談判に再び出かけるが、けんもほろろに追い返され、その後で怖ろしい脅しに遭う。望みを失い「さあ、いよいよ自殺の決行」というところで、これは何という展開! 緊迫感が一気に哄笑に変わる。

 フラッシングという活気にあふれる中国人社会を舞台に、故国を離れた人々、その家族たちの厳しい現実を突き付けながら、たくましさとユーモアに支えられた気概を眺めさせてくれる。へこたれず生き延びようとする人々が多く登場するこの小説を読めば、故郷から離れ、これから新しい暮らしを営まなくてはならない日本の被災者たちの気概も、負けずにこうあってほしいと望みたくなる。





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どこへ行こうと、過去やしがらみと決別したり新しい人生を歩んだりすることは、まあ容易じゃないけれど。

2011/12/05 10:56

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:アヴォカド - この投稿者のレビュー一覧を見る

だって、
アメリカの息子たちのところへ来たはいいが、孫たちがすっかり中国の伝統や文化をいやがって名字を改名したいと言う話とか、
大学へ行くつもりでアメリカへ来たのに、英語ができなくて工場で働くしかない貧しい若者の話とか、
給料を払ってもらえないので、アメリカにいることも中国に帰ることもできない僧侶の話とか、
逆に成功して高収入のいい暮しをしていても、美人の妻が浮気しているのではないかという猜疑にからめとられる話とか、
うまくいってもいかなくても、それぞれにさんざんな目に合っているわけなのだ。

それなのに、読後感が暗くないのが不思議。
訳者はあとがきで「希望の光」という言葉を使っているけれど、滑稽なほどひどい目にあっていても、どこか遠くに希望のようなものを感じることが出来る。だから暗くないのかな。
「人生の新たなるページをめくるのに遅すぎるなんてことは絶対にない」という登場人物もいるが、そこには、希望というよりむしろ「強さ」がある。
それはもしかしたら、中国の人々に限らず、故郷から離れ、孤独や困難に耐える世界中の人々が、遠くに持ち続けている希望、強さ、なのかもしれない。

離れていてもインターネットで中国にいる妹からお金の無心をされて「これでは近所に住んでいるのとちっとも変わらない」と嘆く「インターネットの呪縛」が、クスっと笑えて好きだった。
まあ、なにせ、過去やしがらみと決別するのは容易じゃない。

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2011/04/21 19:59

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2011/06/22 16:02

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2011/06/26 14:35

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