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商品説明
「人生と運命」の前編にあたる現代ロシア文学の金字塔。市民、兵士、さらにはドイツ兵にも同情の視線を注ぐポリフォニックな群像小説。検閲・削除された原稿の追加を含む改訂英訳版からの邦訳。【「TRC MARC」の商品解説】
『人生と運命』(みすず書房)の読者が待ち望んだその前編となる全三巻。人情味あふれる物語が居間のランプに照らされ、戦場の火炎に炙られる。市民と兵士に、さらにはドイツ兵にも同情の視線が注がれたポリフォニックな群像小説。
本書は1942年4月のヒトラーとムッソリーニ会談から、主人公の一人クルイモフがヴォルガ川を渡ってスターリングラードへ入る9月まで、5カ月未満の物語だ。冒頭、コルホーズ労働者が召集令状を受け取る心理描写の細やかさは、本書の典型的特徴だ。「老練な赤軍の将軍、新米の民兵、恐怖におののく主婦を描くとき、グロスマンは分け隔てのない思いやりと敬意をこめてペンをふるう」。そして「スターリングラード駅防衛戦の描写は『イーリアス』に匹敵しよう。グロスマンが描く、24時間以内に確実に死ぬことを知っている若者たちの内面描写は真に迫っている」。
本書は、英国のロシア文学翻訳家チャンドラー夫妻の校訂による、検閲・削除された原稿の追加を含む改訂英訳版(2019年)からの邦訳となる。【商品解説】
著者紹介
ワシーリー・グロスマン
- 略歴
- 〈ワシーリー・グロスマン〉ウクライナ生まれ。モスクワ大学卒業。炭鉱で技師として働いたのち、小説の執筆を始める。独ソ戦中、従軍記者としてホロコーストの事実を世界で最初に報道。著書に「人生と運命」など。
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