紙の本
子ども時代の終わり
2008/09/21 13:24
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:inarix - この投稿者のレビュー一覧を見る
〈魂食らい〉たちによって胸に邪悪なしるしを刻まれたトラク。
それから2ヶ月間、親友のレンにも、世話になっているフィン=ケディンにも相談できず、ひた隠しに隠してきたが、その秘密はイノシシ族のアキによって暴かれてしまう。
氏族たちは集まり、長老会議の決定によってトラクは氏族から追放され、追われる身となる。
彼に寄り添うものは、狼のウルフだけだった……。
しかし、逃亡先の湖では奇病が蔓延し、更に、クサリヘビ族の魔道師セシュルが暗躍、森に住む氏族たちに、大洪水が襲い掛かる……。
今から6千年前のヨーロッパを舞台にした、クロニクル 千古の闇シリーズ四巻目。
トラクは14歳、レンも13歳になり、お互いに助け合い、いつも一緒に居る親友同士でしたが、成長しお年頃になったせいか、ちょっと接し方にぎこちなさが出てきてます。
今作ではトラクの謎の一部に加え、レンの秘密も暴かれますが、まだまだ謎は残っています。
この先どうなっていくのか、ますます楽しみなシリーズです。
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シリーズ4作目。レンの意外な秘密が明らかに。そうとわかって3作目を読み直すと、また違った読み方もできるのだろうか。
――Outcast by Michelle Paver
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やっと出版された千古の闇シリーズの4。徹夜して読んでしまいました^^
今回は主人公のオオカミ族・トラクやその親友の女の子・レンたちが一人前の大人へと成長していく感じがありました。(4巻の表紙はレン!)
ベイルは今回も活躍してたと思う♪
これから“魂食らい”との戦い、トラクとレンとの関係がどうなるかも気になるトコロでした!!
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魂食らいのしるしを胸に刻まれてしまったトラクは、ある時それがバレて"はずし"になってしまう。一人で森を彷徨うトラクだったが、彼の身に異変が起こり始め、オオカミのウルフとも離れ離れになってしまう。トラクを探し続けるレンとベイルの前に立ちはだかる魂食らいのセシュル。彼女とレンの関係とは・・・。残ったうちの一つのファイアオパールのかけらのありかを知ったトラクは、ついに行動を起こす。
はずしになってしまったトラクの身に次々と起こる災難。読んでいると本当に苦しくて可哀想です。レンとセシュルの関係が明らかになったときのトラクの反応は意外でした。レンとしか心を通じ合わせることができなかった彼が、こんなことであっけなくレンに冷たい態度を取るなんて。一応最終的には上手く仲直りできて良かったですが。ウルフもいろんな意味で宙ぶらりんでした。オオカミの群れとは別れてしまいましたが、トラクのことはずっと傍で支えて欲しいです。残りの魂食らいたちとの戦いに、今後も期待。挿絵は毎度のことながら素敵でした。
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千古の闇の第四巻。
トラクとレン、ウルフもだいぶ大きくなってきました。謎も少しずつ解けてきて、びっくりする事実も。
みんなどんな大人になるんでしょうか。
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レンの身を裂かれるような叫びがそのままこちらの心に刺さってきます。
騙したかったわけじゃないのに…
続きが待たれて仕方ない!
運命とは言えトラクは毎回課される過酷な運命にも読んでいて胸が痛くなります
うつろな笑い声を上げるシーンは本当に辛い。
入墨のシーンとか作者の綿密な取材による描写が素晴らしいあまり、読んでいるこちらにも痛みが伴うのが厄介な所です
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「クロニクル千古の闇」シリーズ4作目。
トラクの秘密、レンの秘密、様々なものが交錯する中で物語はどんどん進んでいく。
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魔導師の呪いで魂の病に蝕まれる主人公。自分や友達のことも思い出せなくなり、木々の名前や動物のこともわからなくなる。ただ、生きるために生きている存在になりはてる。森に生きる民にとって森がどんな存在なのかを、病から復活する過程で示してくれた気がする。
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シリーズ4作目。久々に海外ファンタジーが読みたくなり、手にした本シリーズ。今作はトラクが追放されるところから始まり、どんどん不安な気持ちにさせられる。ウルフの心の葛藤にも悲しくなってしまう。前作に引き続き、ベイルの活躍も光るけど、なんといってもレンの秘密に衝撃を受けた。トラクの母の謎についても徐々に迫っており、続編にますます期待。
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冒頭、氏族から追放されてしまうトラク。
追放された者を助けた者も同等の扱いを受けるという掟のため、レンも表立って彼を助けることができない。これもトラクの能力を手に入れるための“魂食らい”の罠なのか。
ウルフだけを連れて逃げ回るトラクが、だんだん物の名前や友達のことも忘れて人間性がなくなっていく様子がせつない。終盤ではレンの秘密も明らかになり、続く展開が楽しみ。
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前巻でトラクの胸に刻まれた「魂食らい」の刺青が呼び起こすトラクの悲劇。 ああ、あんまりだ!と思う気持ちがある反面、とにかく氏族を無事に生き永らえさせるためには、トラクを「ハズシ(村八分みたいなものだけど、森で氏族に属するものに出会うことがあったら抹殺される!)」にしなければならなかった人たちのことも、理解できないわけじゃない・・・・・。 それにしても未だにトラクは青年ではなく少年なのに・・・・と思うと胸が痛みます。 本当は「生きる」って「生き抜く」ってそれだけで大変なことなんだと改めて感じさせられた1篇でした。
この第4巻でもう1つ考えさせられたのは「群れ」というものがどういうものか?ということです。 簡単に言ってしまえば人間の「群れ」がこの物語の中の「氏族」と同義だと思うんだけど、トラクが母親から「氏族なし」とされたのは何故か? 「オオカミの群れ」と「兄貴とのちっちゃな群れ」の間で揺らぐウルフの気持ち、そして「ハズシ」という掟を作らなければならなかったこの時代の「氏族」たちの群れ意識。 そこには「隣は何をする人ぞ」世代の現代人には計り知れない「生き抜くための知恵」があったことを思うと、「個人の時代」であることが果たして幸せなことなのか否かを考えさせられます。
(全文はブログにて)
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抗いようのない運命に翻弄されるトラクがさらなる試練に立ち向かいます。もうかわいそうなくらいです。このシリーズを読むと強さと優しさは表裏一体なのだと感じられます。毎回少しずつ明かされる秘密に驚きつつ、早くも続きが読みたいと思います。
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うわーのっけから大変だよー。無理やりつけられた魂喰らいの印によって窮地にたたされるトラク。1人孤独にどんどん魂まで蝕まれていく様子は読んでてつらかった。なんて強い闇の力。でもレンの必死の抵抗により一筋の光が。でもレンの秘密については全く予想してませんでした。いやーこれでなぜ彼女があれほど魔術を毛嫌いしていたのか分かった。そして彼女も孤独だったとゆーことが。トラクにとってのレンもだけどレンにとってもトラクもかけがえのないものなんだねー。けど、子どもから大人へ、これから互いを大切に想う気持ちは変わらないのだろうけど、やはり関係は少しずつ変わってゆくんだろーなー。そして相変わらずウルフはほんっとけなげだ。オオカミはひとつの群れしかもたない。ウルフにとって確かにトラクは兄貴だけど、でも普通のオオカミとして群れとともに生きる幸せってのもやっぱりあるはずで、それを思うとなんかつらい。だってトラクは孤独だったけど今はレンもフィン・ケヴィンもいる。けどウルフはトラクといるかぎりオオカミとともにゆくことはできないわけで。うーん、でもトラクとウルフは互いにかけがえのない存在であることも確かなことだし・・・。この先どうなるのか。そして「これで終わりじゃない」魂喰らいとの闘いはまだ続く。ホントにほんの少年の頃ころからどれだけの試練をくぐればいいのか。でもその度にトラクは強くなっていくんだろうなあ。
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太古の世界で、1人で生きるのはこんなにも、大変で怖いものだと知らされる。人間は弱い。このシリーズは、ずーと続いて欲しい。
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レンが表紙に!
3巻で魂喰らいの印をつけられてしまったトラク。レンにもフィン・ケディンにも言えずにいたのに、トラクを快く思わないイノシシ族のマキに暴かれてしまい、トラクは氏族の掟により、ハズシにあう。すなわち、死者として扱われ、森などで出会ってたとしても命を狙われる。必要最低限の持ち物だけを身につけて、一人、森をさまようトラク。
クサリヘビ族の魔導師セシュルは、トラクが父親から受け継いでいる筈のファイアーオパールの欠片とトラクを手に入れるために魔術をかけ、トラクをさらに孤独に追い込んでゆく。レンにも迷惑をかけたくない(ハズシをかばったものも同じ扱いをうける)、ウルフの事さえ認識できなくなり、オオカミを、森の全てに恐怖するトラク。
それでも、これまでの巻でも、トラクが先に旅立ち、レンが後を追ってトラクを助けるのだが、今回はベイル(アザラシ族、トラクの血族)も斧頭の湖へ向かってトラクを助ける。
少しずつ成長してゆくトラクとレン。ウルフはオオカミの群れと離れ、トラクとともに使命を果たす決心をする。