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- カテゴリ:一般
- 取扱開始日:2013/03/25
- 出版社: みすず書房
- サイズ:20cm/343,13p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-622-07694-0
- 国内送料無料
紙の本
ソウル・マイニング 音楽的自伝
U2、ボブ・ディラン、エミルー・ハリスなど、グラミー賞に輝いた彼らのアルバムを手がけたプロデューサー、ダニエル・ラノワが、独自の録音手法の秘密、ミュージックへの情熱を真摯...
ソウル・マイニング 音楽的自伝
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商品説明
U2、ボブ・ディラン、エミルー・ハリスなど、グラミー賞に輝いた彼らのアルバムを手がけたプロデューサー、ダニエル・ラノワが、独自の録音手法の秘密、ミュージックへの情熱を真摯に綴った音楽的自伝。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
ダニエル・ラノワ
- 略歴
- 〈ダニエル・ラノワ〉1951年カナダ生まれ。音楽プロデューサー、シンガーソングライター、ギタリスト。グラミー賞を8度受賞。「アカディ」をはじめソロ作品も多数発表している。
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書店員レビュー
語り部としての才もなかなかのものです
MARUZEN&ジュンク堂書店渋谷店さん
ダニエル・ラノワのあの特徴的な音世界との邂逅は、個人的にはたぶんネヴィル・ブラザーズの89年作品『イエロー・ムーン』が最初であったように思う。持ち味のアーシーな南部らしさを残しつつ、そこに揺らめくような浮遊感にみちた響きと奥行きのある音像を交錯させた、艶かしくもスピリチュアルな深みをもつこの傑作は、バンドにとっての一大画期となるとともに、プロデューサーであるラノワの名をも改めて強烈に印象付けるものであった。
その後のラノワの八面六臂の活躍ぶりについてはすでによく知られたとおりであるが、なかでもとりわけ、ボブ・ディランやエミルー・ハリスといったベテランの大物ミュージシャンの90年代の意欲作に関わって、過去のレジェンドなどではない同時代の音楽家・表現者としての彼らのポテンシャルと凄みを存分に引き出してみせた一連の素晴らしい仕事から、我々音楽ファンがどれほどの恩恵と刺激を受けたかは、ちょっとひと言では言い尽くせないものがある。
本書はそのダニエル・ラノワが、フランス系カナダ人としての自身の生い立ちや家族との関係から、少年時代における音楽との出会い、そして若くしてこの業界に足を踏み入れてから現在に至るまでの長い道のりを、数々の偉大で個性的なアーティストたちとの共同作業の思い出を軸に書き下ろした、一種の音楽的自伝ともいうべき回想録である。
ちょうど同郷のロビー・ロバートソンがそうであったように、ラノワもまた、少しだけ距離を隔てた外縁の位置からアメリカとその周辺地域の肥沃な音楽的土壌を掘り起こしつつ再解釈するという、ルーツ音楽の革新者としての顔を持つ。〈音響〉をめぐるさまざまな実験的な試みや、個々の作品成立の背景をうかがわせるレコーディングの裏話的なエピソードの数々とともに、本書からはそうしたラノワの独特の立ち位置とそれゆえの豊かで複雑な魅力の一端もまた確かに読み取ることができるであろう。
気のおけない、穏やかでリラックスした語り口のなかにも、音楽に寄せるあふれるような愛情や探究心と、また文化の遺産継承にかかわる者としての矜持や使命感までも感じさせる素晴らしい労作。
井上