紙の本
どうなるのかなあ
2023/10/08 12:00
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投稿者:nap - この投稿者のレビュー一覧を見る
紅屋はこのままなのかな?
安さんはこのままなのかな?
品川はこのままなのかな?
犯人は捕まるのかな?
いろいろ今後の展開が気になるなあ。
紙の本
あんも大人に
2022/09/06 13:51
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投稿者:earosmith - この投稿者のレビュー一覧を見る
シリーズ6作目、あんもすっかり大人になってきたとしみじみしてしまいます。あんの働く紅屋が信じられないほどに待遇の良い働きやすそうな職場で、現実感がない気さえしてしまいますが、やはりそれなりに色々な出来事があり、今回は辛い事件も。紅屋の料理は本当に美味しそうで、食べてみたくなります。
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シリーズ第6弾。
颶風の被害から建て替えられた「紅屋」はお勝手も広くなった上、やすたち奉公人にも部屋や内湯が作られていた。
新しく入った小僧のとめ吉が何者かに襲われたり、政さんも何やらありそうで、不穏な雰囲気があったが、本作内では明らかにされず。
やっとというか、ストーリー的に何かが起こるのかとちょっと期待したが、やっぱり、やすの周りはいい人ばかり。ドキドキする展開は次巻に持ち越しか、それともやっぱりいい話でまとまってしまうのか。
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今回はうれしいことが半分、不穏な雰囲気が半分という流れで物語が始まります。
新しくなった紅屋には宿の客用の風呂と奉公人用の内風呂も作られていて、これが当時のことを考えるととても贅沢なことだとわかります。
そして下働きでなくなったおやすは部屋を与えられて、新しい布団で眠ることの幸せを感じることが出来る。親に売られて、大旦那の気まぐれで紅屋で働くことになり、今では下働きの小僧を指導するまでになったあんちゃん
大きくなったねぇとしみじみ。
その一方で颱風と高潮でいまだに宿も復興できない人たちなのかはわかりませんが、嫌がらせを受けることになってしまった紅屋。
幕末が近くなっているこの時代。品川宿がこのままでいられるかという政の問いかけ。品川の宿にも確実に幕末の嵐が向かっていることが感じられて、これからどうなるのかと心配です。
その一方で、ようやく柳葉包丁を手にして刺身を引くことを許され、親友のお小夜は無事に男子を出産。
その終わりに未来に不安を抱くあんちゃんに未来はまだ真っ白だよと声をかけたくなるラストでした。
癒されました♪
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生まれ変わった「紅屋」。
奉公人を大切にする大旦那様、その気持ちに応えようとする奉公人、そしてその関係も素敵。
自分の部屋を頂いたおやすの喜びがひしひしと伝わってくる。
本作を読み初めてすぐ、おやすが一回りも二回りも成長しているのを感じた。
勘ちゃんの代わりにやってきた小僧のとめ吉が可愛いくてたまらない。
ちよちゃん、お小夜ちゃん、菊野さん。江戸で出会った人たちとのご縁に改めて温かい気持ちになった。
嬉しいこともそうでないことも色々あるけど、ここからまた物事が大きく動きそうな予感。
本作も政さんの言葉が沁みるなぁ。
「時代小説」 × 「料理」 × 「人情」 × 「成長物語」
おもしろくて、心に響く言葉もたくさんあって、ずっと追いかけたいシリーズです。
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紅屋に戻ったやすが、ひとまわり大人になって、料理人として、また、一人の女性として、暮らしていく様子が、ほほえましく、頼もしい。久しぶりに、本を閉じるのが惜しく、一気に読んだ。
新たな登場人物も増え、また、新たな希望や謎が先の話に繋がっていく期待で、次巻が楽しみ。
今、最も好きなシリーズです。
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颶風の被害から建て替えられた「紅屋」は、
お勝手も新しくなった上に、やすのための部屋も
作られた。そしてお勝手で働く小僧のとめ吉が
加わり、やすは期待に胸を膨らませ…。
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巨大台風で品川一帯が被害を受け、商売を再開できない人も少なくない。割烹旅館の紅屋は、大旦那が私財を売り払ってまでも、旅館を立て直し、この際に従業員の働きやすさも考え、寮を広く、従業員ように内風呂も建てた。
感謝し一層仕事に邁進する働き手。
ところが、そんな紅屋を貶めようと嫌な噂をながすものが。
台所には嫁に行ったおまさのかわりに、小僧を一人増やす。
案はその教育係だ。
名前はとめ吉。素直な働き者だ。
紅屋を妨害するものが、とめ吉に嫌がらせをする。
成長し、腕も上げたあん。
周りの人々との関わりや、目下のものへの慈愛。
読み応えのある展開。
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シリーズ6作目。
台風で江戸が大きな影響を受けて、おやすの働く宿屋も改築となったが、大旦那の力により立派な宿屋に生まれ変わった。一方、おやすのもとに新しい10才の小僧が入り面倒を見ることになった。
以前も泥棒沙汰があったが、今回も宿屋の評判を妬むのか、悪い噂が広まったり、小僧にも被害が及んだりと重い展開。最後まで、悪い流れが続く。師匠である政さんの去就も不安となる。
天文方や土方歳三、篤姫など史実に残る人達との交流やその後の関係も色々とてんこ盛りで中々面白い。
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〈お勝手のあん〉シリーズ第六作。
颶風の被害で一時休業を余儀なくされた平旅籠〈紅屋〉が建て替わり、以前より使いやすく広く、奉公人たちが快適に過ごせる空間まで作られた。つくづく〈紅屋〉はホワイト企業だなと思う。もちろんその分仕事には厳しいのだが。
〈紅屋〉に戻ってきたやすには、新しい小僧・とめ吉という弟分が出来た。前の小僧・勘平とちがって素直で働き者の少年だ。
だがそのとめ吉が、以前からあった〈紅屋〉への嫌がらせの一環に巻き込まれてしまう。さらにはやすが尊敬する料理の師匠・政も近頃様子が違っている。
このシリーズは展開がゆっくりなので、やすの成長や心の動きがじっくり見られる一方で、気になることがなかなか分からないというもどかしさもある。
以前押し込みに入られたほどの〈紅屋〉への嫌がらせは一体誰が、何のために仕掛けたのか。
政は〈紅屋〉を出ていくつもりでやすや平蔵を鍛えているのか。
この二点については結局分からず仕舞いで次作へ持ち越しとなった。
とめ吉が良い子なだけに嫌がらせの件は心配だったが、
やすや周囲の人々のフォローもあって立ち直ることが出来て良かった。
やすは年頃になって仕事にも張りが出たせいか、久しぶりに会う人々からは大人びた、きれいになったと褒められている。さらには山路一郎(後の山路彰善)からも好意を持たれているが、恐れ多いことと受け取らない。
一方で河鍋暁斎の結婚の知らせには淋しく感じている。
それにしてもやすは篤姫、河鍋暁斎、土方歳三など、様々な有名人と交錯しているなと感心。
だが彼らに振り回されることなく自分の道を進むぶれないやすが良い。
逆に女中頭・しげの弟・千吉には迷いが生じてしまったようだ。やすも関わった千吉の悲恋の後、簪職人として成功しているかのように見えたのだが、その仕事に誇りを持てなくなった思いをやすに零す。
やすが誇りをもって奉公している、すばらしい職場だと思っている〈紅屋〉も、外からは妬みや憎悪の対象になっている。
だが他方ではやすが世話になった煮売りやのおいとや団子屋のおくまは元気に商売をしているし、おあつさま(篤姫)付の奥女中だった菊野は新たな決意に胸を躍らせている。
とめ吉もまた料理人としての小さな一歩を踏み出した。
お小夜もおちよも無事出産した。
喜怒哀楽、様々な物語が綴られた。
次作ではどんな物語が展開されるのか。やすにとって辛い別れがなければ良いが。そして〈紅屋〉がこれ以上酷いことにならなければ良いが。
※シリーズ作品一覧
全てレビュー登録済
①「お勝手のあん」
②「あんの青春 春を待つころ」
③「あんの青春 若葉の季」
④「あんのまごころ」
⑤「あんの夢」
⑥「あんの信じるもの」本作
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シリーズ6作。台風被害を受け建て替えられた「紅屋」は新しいお勝手、やすのための部屋が作られた。新しい小僧とめ吉とともに忙しく立ち働くあんの日常を描いた巻。周囲を思いやり料理に真摯に向き合うあんがけなげだ。政の悩み、親友の出産、とめ吉の災難おやすを思う天文方山路…。風雲急を告げる幕末、庶民の暮らしはどのように展開するのか。
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シリーズ第6弾。
新しくなった紅屋に戻ったあん。
新しい小僧も。
このところ女料理人の作品が続いてるけど
どれも皆面白い。
続きが待ち遠しい。
[12月1日読了]
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お勝手のあんシリーズ第6弾。
あらすじ
台風?の被害で建て替えられた紅屋。お勝手が新しくなった上に、奉公人には個室が作られ、箪笥まで置かれている。さらに、奉公人用の内風呂も新しく作られた。おそらく旦那様はこの建替えのために、たくさんの財産を遣ったのだろう。紅屋には新しい小僧さんがやってきた。料理見習いで。とめ吉、農家の出身、10才。幼いながらもとめ吉は、家できちんとしつけられ、大切に育てられていたことがわかる。やすは留吉と一緒の部屋。
紅屋に対して悪い噂が流れているらしい。建替えが早やったことで、不正を行っているのではないかという噂が流れていた。さらにお遣いに出たとめ吉が何者かに拐かされ、お遣いの味噌を塗りたくられるという事件まで起こった。後日、やすは髭面の男に道で話しかけられ、この事件について聞かれる。しかしこの髭面の男の正体もわからない。
少し仲がよかった姫君、おあつさまの女中だった菊野さん。年配の女性だが、一大決心をする。引退した今、お茶屋を引き継ぎ、団子を作ることにしたという。やすは菊野さんを応援する意味でとめ吉と一緒に5色団子を考えた。
《感想》やすは少しずつ成長していっている。とめ吉という後輩ができて、お勝手女中?料理人として、後輩を育てるという自覚も生まれたみたい。
やすの周りは少しずつ変わっていっている。例えばお小夜は供が生まれたし、かつてやすが少し恋心を抱いていた絵師の先生は嫁を取ったという。
まわりと同じように、やすも少しずつ大人になっている。任される仕事が増えてきているだけでなく、内面も。世間の成り立ちなんかも身にしみて分かってくるみたい。例えば天文型の山路一郎と親しくなっているけれども、身分が違うということで、前の絵師の先生ほどには心を惹かれなくなっている。また自分の将来としていつか料理で身を立てたいということも堅実な感じになっている。この本を読んでいて安心するのは、やすが真摯に自分の料理の道というものに向き合っているからだと思う。だからとめ吉に対しても同じ道を歩んでくれたらいいなという思いで見守っているんだろう。そんな様子が微笑ましかった。次作も楽しみ。
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料理が自慢の旅籠・紅屋でお勝手女中を務めるおやすの物語、第6弾。
子供を産む女たち。おちよ、お小夜。
おちよの子は親の顔を覚えぬうちに里子に出され、お小夜の子は大店の長男として何不自由なく育つことになる。
同い年の子達の運命の違いを、おやすは思う。
おやすにも、自分の子ではないが、新しく入った小僧のとめ吉の世話を任され、かけがえなく大切なものができた。
今までにない母性を見せるおやすに、ちょっとびっくりしたり、まぶしい気持ちになったり。
そのとめ吉が、紅屋に対する嫌がらせに巻き込まれて、おやすは心を痛める。
思わず疑ってしまう気持ちと、信じたい気持ちとの間で揺れ動くようなことがいくつも起きる。
おやすの悩み事も、段々と責任ある大人のものへと変わってきた気がする。
仕事に悩んだり、疑問を抱いたりする人たちも出てくる。
生まれた環境に縛られたくないと思ったり。
新しいものを見たいと思ったり。
今まで積み上げたものを捨てて、新しいことに踏み出すのはとても勇気のいることだ。
「人は飽きるのだ」と、おいとと菊野が奇しくも同じことを言った。
人生は水のように流れていくものなのかもしれない。
留(とど)まったら、淀んで腐るのだと思う。
紅屋でいつまでもお勝手女中を続けたいと願うおやすだが、彼女にも岐路が訪れる時が来るのだろうか。
前作から登場の、天文方の武家の子息・山路一郎(やまじ いちろう)がおやすに急接近?
色々なことに疑問を持ち、それを誰かに聞きただしたりして究明しないと気が済まないところが、以前紅屋にいた小僧の勘平を思い出させる。
おやすは、コツコツまじめ型の人間で、自分と同じタイプのとめ吉を可愛がり信頼する一方で、型破りな勘平や山路の考え方に惹かれたりもするのだった。
登場人物たちの、さまざまな今後が気になりつつも、次回へ続く。
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【目次】一 新しい紅屋と新しい小僧さん/二 かんざしの価値と南蛮の菓子/三 嫌がらせ/四 赤い前掛け/五 一郎さんと髭の男/六 春を探しに/七 羊羹の夜/八 魚河岸/九 菊野さんの決心/十 夏の始まり
江戸末期という時代背景が重く感じられるけれど、庶民はそこで地に足をつけて生きていくしかない。日々、誠実に働いて安心して暮らす、それだけでいいのに、なんと難しいことか。