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- カテゴリ:一般
- 発売日:2010/05/07
- 出版社: 彩流社
- サイズ:19cm/188p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-7791-1480-9
紙の本
来たるべき蜂起
著者 不可視委員会 (著),『来たるべき蜂起』翻訳委員会 (訳)
2008年11月にフランスで発生した思想弾圧事件「タルナック事件」と不可分の関係にある、資本主義批判から生まれた書の全訳。スペクタクル・商品の支配に対する抵抗、情動の組織...
来たるべき蜂起
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商品説明
2008年11月にフランスで発生した思想弾圧事件「タルナック事件」と不可分の関係にある、資本主義批判から生まれた書の全訳。スペクタクル・商品の支配に対する抵抗、情動の組織化としてのコミュニスムなどを説く。【「TRC MARC」の商品解説】
2008年11月15日、フランスの寒村タルナックで共同生活を営む9名の若者が逮捕される。新幹線への「破壊工作」を名目にした事実上の思想弾圧だった。押収された証拠物のひとつで、首謀者とされたジュリアン・クーパがかかわったとされるのが本書『来るべき蜂起』である。弾圧は「タルナック事件」として大メディアを席捲する論争へと発展。現代ヨーロッパを代表する哲学者ジョルジョ・アガンベン、アラン・バディウ、リュック・ボルタンスキー(因みにクーパは彼の弟子である)らが次々と抗議の声をあげる。問われているのは、現行の資本主義体制と、それに乗らない者への社会的排除が、テロリストという烙印のもと根拠なしの弾圧へと結実する、新しい統治の不気味さだ。
本書は“コミテ・アンヴィジブル(不可視委員会)”の名で2007年フランスにて発刊されている。フランスの政治・哲学雑誌で、ポスト・シチュアシオニストを標榜する『ティックン』誌の運動の流れのなかに位置する書物である。“スペクタクル・商品の支配に対する抵抗、情動の組織化としてのコミュニスム、そして蜂起・内乱の契機”がここでは賭けられている。翻訳版では「タルナック事件」とその背景、恐慌後のヨーロッパ動乱の様子、またそれらの哲学的意味に迫る解説を付す。
文明の勝利に欠けているものは何ひとつない。
恐怖政治も情動の貧困も。
普遍的な不毛も。
砂漠がこれ以上広がることはない。あらゆる場所が砂漠だからだ。
ただしなおも深化するかもしれない。
自明なる災厄を前に、憤激する者たち、行動する者たち、
告発する者たち、そして自己組織化する者たちがいる。
不可視委員会は自己組織化する者たちの側にある。【商品解説】
目次
- 序
- 第一の環
- 第二の環
- 第三の環
- 第四の環
- 第五の環
- 第六の環
- 第七の環
- 出発!
- 出会い
著者紹介
不可視委員会
- 略歴
- « Comité Invisible »
他の邦訳に『われわれの友へ』(不可視委員会著、
HAPAX訳、夜光社、2016年1月)などがある。
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著者/著名人のレビュー
二〇〇五年一〇月二七日夜、警官に追跡された
ジュンク堂
二〇〇五年一〇月二七日夜、警官に追跡された北アフリカ出身の若者三名死亡・負傷をきっかけに起こったいわゆるフランス暴動は、記憶に新しい。
著者たちは言う。「われわれの歴史とは植民地化、移住、戦争、亡命の歴史であり、いっさいの定住に対する破壊の歴史である。」「われわれは、労働主義のフィクションがなくとも申し分なく生きていける世代に属している。」「コミューン、それは人びとが出会い、投合し、共に歩んでいこうと決めたときに生起する。」
「生産性の向上が謳われ、生産の脱地域化、機械化、オートメーション化、そしてデジタル化が果てしなく推し進められた結果、商品製造のために物理的な生きた労働はほとんど必要とされなくなった」のは、もちろんフランスだけの状況ではない。ただ、本書の著者たちの権力に対して怯むことなき糾弾の姿勢を見るとき、フランスは「フランス革命」を生んだ国なのだ、と改めて思う。
「政府が人民の権利を侵害した場合、蜂起は人民と人民各自のためのものである。この蜂起権は諸権利のなかでもっとも神聖なものであり、何にもまして欠くことのできない義務である。」一七九三年憲法第三五条である。