第五巻『グレアム・グリーン』（二） 『グレアム・グリーンの文学世界』 （山形和美全集）

• 第四章　（承前)　　『力と栄光』――事効論の美学／『事件の核心』――共感から憐憫へ
• 　　　　　／グリーンの劇作品
• 第五章　信仰への接近と離脱のヴェクトル 『情事の終わり』――神による呪縛
• 　　　　　／「説明のヒント」「モランを訪ねて」『植木鉢の小屋』――信仰の逆説
• 　　　　　／『燃え尽きた人間』――信仰・不信仰・無信仰
• 第六章　政治的情況と喜劇的幻視 演劇における喜劇性・ファルス性／小説世界における〈参加〉と喜劇性
• 　　　　　／『静かなアメリカ人』――無邪気と経験の弁証法／『ハバナの男』の背景――虚構作用のファルス
• 　　　　　／もう一つのメタ・フィクション――『キャプテンと敵』／『喜劇役者たち』――〈悪夢の共和国〉
• 　　　　　／『叔母との旅』――転生への願い／『名誉領事』――神の進化
• 　　　　　／『ヒューマン・ファクター』――二重スパイ／現代のセルバンテス――『キホーテ神父』

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山形　和美

略歴

▼山形和美略歴▲ 一九三四年生まれ。東京教育大学大学院文学研究科修士課程修了、同博士課程中退。文学博士（筑波大学）。 筑波大学名誉教授。現在聖学院大学大学院教授（アメリカ・ヨーロッパ文化学研究科）。 主な著書・訳書 『グレアム・グリーンの文学世界』（研究社出版）／『言語空間の崇高性――ロゴスへの意志』（彩流社） 『開かれた言葉――文学空間の亀裂』（同）／『日本文学の形相――ロゴスとポイエマ』（同） 『Ｇ・Ｋ・チェスタトン』（清水書院）／『聖なるものと想像力』（彩流社、編著） 『差異と同一化――ポストコロニアル文学論』（研究社出版、編著）／ 『メドゥーサからムーサへ――文学世界の布置』（彩流社）／『文学の衰退と再生への道』（彩流社） スーザン・ハンデルマン『誰がモーセを殺したか――現代文学理論におけるラビ的発想の出現』（法政大学出版局）／エドワード・サイード『世界・テクスト・批評家』（同）ポール・ド・マン『ロマン主義のレトリック』（同、共訳）／フランク・カーモード『秘義の発生――物語の解釈をめぐって』（松柏社）／ノースロプ・フライ『力に満ちた言葉』（法政大学出版局）ほか。