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商品説明
社会調査史とは何か。その意義を観察や記述や分析の具体的な技法からたどり、「量的・質的」などの不毛な二分法的カテゴリーを根源から問い直す。「社会」と「社会学」についての思考を一新させる刺激的論考。【「TRC MARC」の商品解説】
調査にもとづいて数値を示すことは、説得力ある発言には欠かせないものですが、つい百年前には「調査」そのものが目新しいことでした。本書は、黎明期の貧民窟探訪、東京繁昌記、考現学などから、第一回国勢調査(一九二〇年)をへて、戦後の民主化との関係でブームとなった世論調査まで、社会調査の歴史を「方法」という観点からたどったものです。たとえば国勢調査の調査員をめぐる抱腹絶倒のエピソードから、当時のひとびとの調査に対する感受性を掘り起こしたり、観察、統計、図表化、地図、スケッチ、写真、索引など調査に必須の道具・手法のもつ意味にも目を向けて、読ませます。一貫して、具体的なモノとコトをめぐる考古学的志向にもとづいて、社会調査の歴史を考えることが「社会学」そのものであることを説得的に明らかにした、著者会心の書といえましょう。【商品解説】
目次
- ◆社会調査史のリテラシー――目次
- まえがき
- 1 日本近代における都市社会学の形成
- 一 日本都市社会学の歴史意識
- 二 可視化の実践とテクスト――方法史的分析の模索
- 三 累積する起源の変革力――まとめに代えて
- 2 モノグラフィの都市認識
- 3 東京市社会局調査を発掘する
収録作品一覧
日本近代における都市社会学の形成 | 15−78 | |
---|---|---|
モノグラフィの都市認識 | 79−84 | |
東京市社会局調査を発掘する | 85−116 |
著者紹介
佐藤 健二
- 略歴
- 〈佐藤健二〉1957年生まれ。東京大学大学院社会学研究科修士課程修了。東京大学大学院人文社会系研究科教授。著書に「読書空間の近代」「風景の生産・風景の解放」「流言蜚語」など。
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