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土壇場プロジェクト 成功の方程式
著者 キンバリー・ウィーフリング , 田中 健彦
本書は、どうみても不可能に見えるプロジェクトでも、一筋の光明を見出して結果を出す知恵を集めたものだ。伝統にも前提にも縛られない「ど根性の」プロジェクト管理法だ。世の中にプ...
土壇場プロジェクト 成功の方程式
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土壇場プロジェクト成功の方程式 回避可能な12の落とし穴
商品説明
本書は、どうみても不可能に見えるプロジェクトでも、一筋の光明を見出して結果を出す知恵を集めたものだ。伝統にも前提にも縛られない「ど根性の」プロジェクト管理法だ。
世の中にプロジェクト管理の本は多いが、どれもきれい事に過ぎて、実際には役立たないケースが多い。現場はドロドロなのだ。仕様書が出るまえに、現場は動きださざるを得ないし、途中で変更もざらだ。
だが、そんな障害や災難も、予見することはできる。プロジェクトが失敗する理由は
1目標が曖昧だから
2コミュニケーションが不足するから、である。
本書は、可能性が厳しく、どうみても不可能に見えるときでも、一筋の光明を見出して結果を出すための知恵を集めたものだ。伝統にも前提にも縛られない挑戦者の、いわば「ど根性の」プロジェクト管理法である。仕事をやりぬくためには長時間の労働もいとわず、クリエイティブに考え、なによりも忍耐強くねばる、ほんとうに頼りがいのあるひとになるためのものだ。
目次
- はじめに
- 第1章 客? どの客?
- 第2章 もしどこに向かって進むのかが不明なら、どの道でもよくなってしまう
- 第3章 コミュニケーション? こっちには現場の作業があるんだ!
- 第4章 ちょっと、それは私のじゃない!「別の人」のだ
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紙の本
プロジェクト関係者全員に読ませたい。特に偉い人に!
2009/08/09 00:08
3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:マシュー - この投稿者のレビュー一覧を見る
12個の「ど根性プロジェクト管理」チェックリストが本書の言いたいこと。プロジェクト管理の経験者なら誰でもいずれも身に覚えがあるような話。でも中々守れないんだよね。
・例えば、コミュニケーション。重要だと頭では分かっていても、プロジェクトが始まると、中々時間もないし、みんな忙しいし、コミュニケーションが取れている間は、それで目に見える効果があるわけでもないし。コミュニケーションって、うまく取れていないときだけ、後でコミュニケーション不足だった!って分かる性格のものだから。「コミュニケーション?こっちは現場の作業があるんだ!」と内心叫んだことが私にもある。
・計画だってそう。「なぜ計画が要る?早く仕事にとりかかろう!」そういう人いるよね。「計画を出せ」と言ったら、「作業するのに忙しいから、そんなことをしている暇はない!」なんて怒られた経験がある。案の定、その人の分担分は遅れた。計画はなくても期限だけはあるから、途中の遅延はわからなくなるというメリット?はあるけど、結局そうなるのよね。
・「優先度?すべてが第一優先だ!」これも言われたことがある。「優先順位をつけろ」と言うと、優先順位が低いものは実施してもらえないって思い込むみたいなんだよね。まあ、私に信用が足りないのもあるし、実際に低いものは実施しないケースもあるんだけど、スケジュールが逼迫したプロジェクトで、優先度が高いととても思えないような機能を、強行に他の重要機能と同様に必須機能だと言い張られると、頭にくるよね。でもプロジェクトが遅れても、そういう人が責任を取ったという話は聞いたことがない。プロジェクト経験が浅いと、スケジュールの逼迫度が実感として分からないんだろうけどね。
・仕様変更も普通にあるよね。あるプロジェクトで、スケジュールがもういっぱいいっぱいなので、優先度の低い機能を削ってくれと頼んだら、「どれくらいスケジュールが詰まっているのか詳細な作業計画を作れ。」と主張する偉い人がいて、その人は期限厳守のプロジェクトなのに、ある程度のゆとりをもたせたスケジュールを認めなかったんだよね。仕様変更とか担当者の病気とか、そんなの普通にあるのに、知らん顔。やっぱり仕様変更は必要になって、「仕様変更しないって言っていたのでは」って嫌味を言ったら、「予想していなかった外部的な要因で仕様変更が必要になった」なんて言い訳されちゃった。「だからこれまでのプロジェクト経験からすると、仕様変更って発生するもんだって言ったじゃない!なんで発生しない方に賭けるの!」って怒りたかったよ。偉い人だから言わなかったけど。
ほとんどの項目は腑に落ちるものばかり。ひとつだけ「関係者全員の「期待値」を管理せよ。小さく約束して、それを上回れ」というのは、実際にはほぼ無理。だって、プロジェクトが始まる時点で、既に十分大きな約束になってしまっているという場合がほとんどなんだもの。一旦、膨らんじゃった期待を萎ませるのは簡単じゃない。勝手に夢を見たにせよ誰かに吹き込まれたにせよ、壮大な期待を持ってしまうと、萎ませようとしても聞いてもらえない。下手すると単なる悪者扱い。で、最初からデスマーチ決定のプロジェクトの出来上がり。予算や人やスケジュールはまったく足りず、最初から一杯あるのは期待だけ。後から一杯になるのは仕様変更だけ、みたいな。
「生活していくためにどうしても給料に頼らなければならないのなら、悪いことは言わない。プロジェクトマネージャーにはなるべきでない!」というのは厳しい言葉。たいていのプロジェクトマネージャーは宮仕えだろうから、そんなこと言われてもねえ。
プロジェクト・マネージャーにはおすすめ。できれば、プロジェクトの参加者、利害関係者全員にも読ませるべし。特に、偉い人!そうすればプロジェクト管理が相当楽になるはず。