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- カテゴリ:一般
- 発売日:2020/04/24
- 出版社: 日経BP
- サイズ:20cm/341p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-8222-8884-6
読割 50
紙の本
貨幣発行自由化論 競争通貨の理論と実行に関する分析 改訂版 (NIKKEI BP CLASSICS)
通貨発行の自由な競争は果たして実現するのか? ビットコイン、リブラ、中銀デジタル通貨など、「暗号通貨」時代に蘇る、ハイエクの「理想の通貨」論。1950−1975年の通貨価...
貨幣発行自由化論 競争通貨の理論と実行に関する分析 改訂版 (NIKKEI BP CLASSICS)
貨幣発行自由化論 改訂版――競争通貨の理論と実行に関する分析
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商品説明
通貨発行の自由な競争は果たして実現するのか? ビットコイン、リブラ、中銀デジタル通貨など、「暗号通貨」時代に蘇る、ハイエクの「理想の通貨」論。1950−1975年の通貨価値の下落を付す。【「TRC MARC」の商品解説】
ビットコイン リブラ、中銀デジタル通貨など<暗号通貨>の時代に蘇る
天才ハイエクの「理想の通貨」論。
以下は、齊藤誠・名古屋大学教授の解説から――。
「こうして書いてくると、勘の鋭い読者は、「あぁ、暗号通貨のことね。フェイスブックだって、通貨を発行しようとする時代だからね」といわれるかもしれない。確かに、暗号通貨(cryptocurrencies)という革新的な金融技術が、ハイエクという天才の頭の中で考えた構想を実現する技術的な基盤を提供する可能性は十分にある。
しかし、ハイエクが「理想の通貨」(これは、ハイエクの言葉ではなく、私の勝手な強調)について突き詰めて考えたことは、ある意味、とても当たり前で、ずいぶんと地味なものであった。そんな通貨は、社会経済にとって大変にありがたいのだけれども、その通貨の発行者にとってそれほど儲かりそうにない代物なのである(もしかすると、持ち出しにさえなるかもしれない)。
それにもかかわらず、私的主体が格好のビジネスチャンスとして独自の暗号通貨を発行しようと競い、主権国家が、国際的な通貨覇権を握ろうと自前の暗号通貨を国際標準にしようと企てるかもしれない。暗号通貨をめぐるさまざまな思惑のために、通貨制度は頑健性を高めるどころか、その脆弱性を強めてしまいかねないのである。
右のような帰結は、「通貨発行における自由な競争によって『理想の通貨』が生み出される」というハイエクの予想と真っ向から反する可能性でもある。それは、ハイエクが間違っていたというわけではない。
ハイエクの構想では、政府の思惑とは独立に通貨制度が実体経済をしっかりと支える仕組みを作り上げることを意図していたが、暗号通貨という金融技術は、通貨制度を実体経済から引き剥がし、仮想空間の最果てへと強引に引き連れていく怖さがあるのである。言い方を換えると、暗号通貨技術は、「理想の通貨」にとって革新的すぎる可能性がある。」
【商品解説】
著者紹介
フリードリヒ・ハイエク
- 略歴
- 〈フリードリヒ・ハイエク〉1899〜1992年。経済学者、哲学者。ノーベル経済学賞受賞。著書に「貨幣理論と景気循環」など。
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